タワーリング

著者 :
  • 新潮社
3.15
  • (4)
  • (28)
  • (54)
  • (11)
  • (5)
本棚登録 : 205
感想 : 47
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (249ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784103294610

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • うーん。
    面白かった♪(゚∀゚)

    現代の巨大ビルってこんな風になってるのかと
    ちょっと詳しくなった気がします。
    登場人物もなんだか憎めない人ばかり。
    テンポも良いのでサクサク読めた。

    が、動機がちょっと弱いようなー…

  • ビルジャック。
    「ダイハード」かと思った。
    実はいろいろ仕掛けがあるのだが、う~ん、まあ確かにその方が面白さは増えるのだけど、ちょっと無理があったような気がする。
    というか、犯人たちの動機も弱いし、人物像もビルジャックの緊迫感もどちらも中途半端な感じ。もっと徹底的にやればよかったのになあ。
    それなりには楽しめたけれども。

  • 読む前は単純に『ダイ・ハード』のようなストーリーだと思っていた。そしてさくさく展開し始めると、クライムサスペンスではなく、人情劇がメインなんだと気づかされる。

    ビル内に閉じ込められた人間があまりにも多く、それを犯人グループだけでコントロールしてるというやや無理な設定に対して違和感が拭えなかったが、ハイテクタワーが立ち並ぶ現代と照らし合わせると全くのフィクションにも思えない。

    ビルを乗っ取る側と守る側、作中で両者の攻防戦が描かれるが、期待するほどの緊張感はない。そこに加わることになった人間の想いがビルジャックの合間に挟まれるが、これも軽めであっさりしている。ただ何となく脳裏に残るので、人間ドラマの割合が意識下で増えていく。

    高度なシステムや設備を巧く絡めたストーリーは面白く、スピード感にもばらつきがないので一気に読める。ラストの展開もいいと思う。ハラハラドキドキというよりは痛快な感じ。胃もたれ感も虚脱感もなく、いい塩梅でさくっと読了することができる。人間ドラマ部分は少し合わないな、と納得していれば、なかなか相性のいい作家なのだと思う今日この頃。

  • 動機がなんだか

  • 地上50階地下5階、まるで一つの街のような巨大ビル。バベルの塔か、人類の理想郷か?朝9時、警報ベルが鳴り響く。「我々は、ウインドシア六本木をジャックした!」人質は最上階に住むビル会社社長。駆けつけた警察はシステムに阻まれ、容易に突入することができない。じりじりと過ぎる時間の中、17階のオフィスに閉じ込められたビル会社の社員、船津康介は、ある奇策を試みる…。非常用井戸、備蓄食、発電所を備えた都市の要塞。そのセキュリティと防災システムが、人々を外界から遮断していく。「タワーリング」という題名で思い出すのは「タワーリング・インフェルノ」という映画。パニック映画の雰囲気を期待して読み始めたのですが・・・。後味がさわやかな作品でした。

  • 巨大にそびえ一つの街を思わせる、ウインドシア六本木セントラル・タワー。セキュリティーを掻い潜り、最上階に住むビルを建築した会社マーズの社長が何者かに人質に取られた。犯人は最新鋭の防犯設備を逆手に取り、建物内にいるほかの人達とともに外界と遮断して篭城する。警察との攻防。社長を自力で救おうとする社員。犯人が要求するものは何なのか。そして犯人は誰なのか!。息詰まる攻防が幕をあけた。__著者お得意のクライシス(今回はクライム?)・ノベル。何も無いところからスケールが大きい物を作り上げ成功してしまうというのは、その人の見えない努力を賞賛するよりも、成功へのやっかみであったり、悪意であったり反感を得てしまうものである。知らずに誰かを傷つけていることも確かにありえる。それらを加味した上で、計画に加わる犯人の過去、計画までの気持ちの移り変わりなど多く述べている序盤の展開があるのに、後半での犯人の動向が淡白すぎるので、もう少し深く掘り下げてほしかった。ちょっと物足りなさを感じてしまった。もう少し続きを読ませてほしかった。

  • 福田和代お得意のテロものだと思い、楽しみに読んだが、結局は美談にまとまり、何だか拍子抜け。
    人情に力を入れたせいか、ビルジャックをされている臨場感がいまいち。

  • 巨大ビルがジャックされ、最上階に住む社長が人質に・・・
    巨大ビルの裏側みたいな所は、なるほどな感じでおもしろかった。
    でも、ごく私的な動機で他人をこれだけ巻き込んでおいて、この結末って無いよなって思った。

  • サスペンスしては弱いような、そんな驚きの展開はなかった。犯人の脱出計画もなんとなく分かったし、最後のサプライズもなんとなくだった。 新しいビルを作るということは、そこにあった物を壊すということ。

  • 六本木ヒルズを占拠した犯人と、社長を人質にとられた社員たちの知恵比べ合戦!ハイテクな建物ならではのアイディア戦が面白いです。
    ただ、プロローグや間に挿入される回想のおかげで犯人の正体や目的は最初から明かされているのと、ボスの正体もなんとなく想像がつくこと、犯人グループのメンバーがたくさんいる割に動機が弱い、語られないのがちょっと残念。
    もう一歩スッキリ感がほしかったです。

全47件中 31 - 40件を表示

著者プロフィール

福田和代一九六七年、兵庫県生まれ。金融機関のシステムエンジニアとしての勤務を経て、二〇〇七年、航空謀略サスペンス『ヴィズ・ゼロ』でデビュー。主な著作に『TOKYO BLACKOUT』『ハイ・アラート』『怪物』『迎撃せよ』『潜航せよ』『生還せよ』『繭の季節が始まる』『梟の一族』など。

「2022年 『ここだけのお金の使いかた』 で使われていた紹介文から引用しています。」

福田和代の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×