かぜまち美術館の謎便り

著者 :
  • 新潮社
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感想 : 69
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  • Amazon.co.jp ・本 (313ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784103368311

感想・レビュー・書評

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  • 香瀬町に越してきたかえでとパパ。ママは頭の中でよく会話しているんだけれど・・?
    香瀬町の保育園に勤務するカヲリ。父サブローと二人暮らし。母が亡くなり、兄のヒカリも不慮の事故で亡くなる。そんなヒカリから届いた謎の手紙。ヒカリが生きている内に出したもの?ヒカリを追ってたどり着いた結果があれやこれやと結びつく。

    最後はなんだかほろ苦い終わり方。カヲリにとって、これでよかったのかな。

  • 母に勧められた本。
    ミステリーだけど、どこか幻想的なストーリー。
    1〜5話まで一つずつ謎が解き明かされるけど、憶測の域を出ないような感じでモヤモヤ…。6話(最終話)で全ての謎が一気に繋がって、スッキリ。
    ゴッホやシャガールなどの絵画が謎解きの鍵になっているので、絵画の知識があればもっと楽しめたかも。
    ただ、エピローグだけはちょっと裏切られた感じ。知らなかったのは読者だけで、当人同士は最初から知ってたようだから、ストーリー上決して裏切りではないけど。6話のラストでほわっとした気持ちにショックを与えられたような気持ちになりました。

  • 軽くて
    飄々としていて
    まあ押さえるところはあって
    面白かったです

  • 図書館でふと手にとった一冊。
    絵に詳しくないので、あんまり楽しめなかったな。
    読むのにすごく時間がかかってしまった。

    カホリ先生と佐久間さんが良い雰囲気だなぁって思ってたら、まさかの奥さん登場!
    てっきり亡くなってると思ったのに…。


    ***
    18年前に死んだはずの画家から届いた絵葉書が封印された町の過去を解き明かす―イクメンでカリスマ学芸員のパパと保育園児のかえでちゃん。寂れゆく町に引っ越してきた、オアシスのような父娘コンビが、ピカソ、マティス、ゴーギャン、シャガールらの名画解釈をもとに、夭折の天才画家が絵に込めた想いを読み解き、その最期の真相に迫る!

  • 18年前に死んだ画家から遅れて届いた絵葉書が謎解きになっているなんて。
    その絵葉書も見たくなるような展開だった。
    こういうことが伝えたかったんじゃないの? と解説してくれる人がいないと???だよなぁ。
    言葉で伝えるだけでなく、絵で伝えられるって素敵。

  • <かぜまち美術館>の館長として赴任してきた父・佐久間と、保育園児の娘・かえで。
    そのころ香瀬町では、十八年前に亡くなったはずの画家から絵葉書が届く、不可思議な出来事が起きていた。その画家は、かえでが通う保育園の先生・カホリの兄であるヒカリらしく……。
    香瀬町の過去が見え隠れするミステリー。

    文章は非常に軽く、内容も割とあっさり。
    絵画解釈は面白いけど、もとの絵を知らないとピンとこないのでネットで検索しつつ。
    後半になって核心に迫っていく盛り上がりは面白かったけど、前半はそこまで興味を引かれなかったのが残念。

  • 18年前に死んだはずの画家から届いた絵葉書が封印された町の過去を解き明かす―
    イクメンでカリスマ学芸員のパパと保育園児のかえでちゃん。
    寂れゆく町に引っ越してきた、オアシスのような父娘コンビが、ピカソ、マティス、ゴーギャン、シャガールらの名画解釈をもとに、夭折の天才画家が絵に込めた想いを読み解き、その最期の真相に迫る!

  • 寂しい田舎町・香瀬町の美術館館長として東京から越してきた”カリスマ学芸員”佐久間と娘のかえで。かえでの通う保育園で働いている隣家の宇野カホリ。シナトベ祭りを目前にしたある日、保育園の園長のもとに一通の絵葉書が届いた。消印は18年前の8月1日。18年前に亡くなったカホリの兄・ヒカリが書いた絵葉書に込められた思いとは…。絵画にまつわる小さな謎が最後、ヒカリの死の謎に繋がる。ピカソにシャガール、ゴーギャンと有名画家の名前がズラリ。ネットで検索しつつ読みました。面白かったけど、ラストはちょっとしょっぱい感じ笑。

  • 徐々に寂れつつある香瀬町に美術館長として赴任してきた、学芸員の佐久間父子。

    娘のかえでが通う保育園に勤めている保育士カホリは、画家である兄ヒカリを早くに亡くしていました。
    佐久間は、とあることをきっかけに、ヒカリの絵に隠された謎とそれに関係する町の人々のわだかまりを、自身の知識とかえでの子供ならではの独特な発想をもとに解いていきます。

    物語全体を通してヒカリの事件が絡んでくることもあり、ほんわか和むシーンがありつつも、どこか暗くて切ない複雑な雰囲気のある作品です。

    ヒカリが描いた絵はどれも、ピカソやシャガールなど有名画家の絵画をオマージュしたものばかり。
    物語の中でも、色々な画家の作品が登場します。
    それぞれどんな絵なのか調べながら読むと描写の理解もしやすく、より楽しめました。

    図書館スタッフ(東生駒):ルブリル

    ----------
    帝塚山大学図書館OPAC
    https://lib.tezukayama-u.ac.jp/opac/volume/815900

  • 香瀬町にあるかぜまち美術館の館長になった佐久間と、娘の幼稚園児のかえで。

    保育士のカホリの兄ヒカリは、絵の才能を持ちながらも18年前の祭りの日に亡くなった。

    兄の不慮の死からまだ立ち直れずにいるカホリ。
    衰退していくかぜ町、去っていく人、とどまる人。
    兄と同時に失踪した郵便局員ミツバチ。

    町の人たちに起こるヒカリの描いた絵と、不思議な出来事。
    謎を解き明かしていく佐久間の少年時代の真相。
    ヒカリとミツバチの関係性。

    ミステリーですね。
    ドラマしか観たことないけど、日暮旅人に似てない?????
    綿密に計算されて作られているのはわかったけど、
    とにかく必死に読まなきゃっていう強迫観念にかられ面白かったのかは謎。。。映像向き)^o^(

著者プロフィール

1979年、静岡県浜松市生まれ。早稲田大学第一文学部卒業。日本大学大学院芸術学研究科博士前期課程修了。ライターとして漫画脚本などを手掛けながら小説の執筆活動を続け、『黒猫の遊歩あるいは美学講義』で第1回アガサ・クリスティー賞を受賞(早川書房刊)。同作は続刊も刊行され、「黒猫シリーズ」として人気を博している。ほか、『名無しの蝶は、まだ酔わない』(角川書店)の「花酔いロジックシリーズ」、『ホテル・モーリス』(講談社)、『偽恋愛小説家』(朝日新聞出版)、『かぜまち美術館の謎便り』(新潮社)などがある。

「2021年 『使徒の聖域』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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