1Q84 BOOK 3

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著者 : 村上春樹
  • 新潮社 (2010年4月16日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (602ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784103534259

1Q84 BOOK 3の感想・レビュー・書評

  • 久々の長編小説読書。
    新興宗教とかSF的要素とか親子関係とか色々出てくるけど、結局これは「恋愛小説」、しかも青豆と天吾のこの世のいろんな秩序や時空を超えた純愛がメインテーマだったんだな、と読み終わって思った。
    リトルピープルとかマザとドウタの詳細とかふかえりの正体とかいなくなった不倫相手とか気になることはたくさんあるけど、そこはさして重要ではない、ということなのでしょう…。
    面白かったです。

  • 発行日にこの本を手に入れたのだが、読まないまま7年が過ぎてしまった。その当時、もう1度、Book1とBook2を読み返して、それからBook3を読もうと思っていたのだが、読み返す間がないうちに時間が過ぎた。今回、やや強引に3冊を読み通して、過去の課題を果たしたような気がする。
    Book3は余計だったという批判もあるようだが、素直に面白かった。あの牛河が天吾、青豆に続く主役となるとは思わなかったが、謎の人物であった牛河の過去が垣間見えたのはよかった。その薄気味悪さと執拗さに、「こんな奴はくたばってしまえ」と思ったが、彼がタマルによって「説得」されてみると、いかにも気の毒な気がしたから、人の気持ちとか、個人が考える善悪・正邪なんて当てにならないものだと改めて思った。
    出版の順序から言えば逆の感想になるが、青豆の受胎は、騎士団長殺しのゆずの受胎と同じわけで、ここが村上春樹のツボなのだろう。その意味するところは、よく分からないが。

  • 最後の数章の熱量。
    二人の再開のためにある物語。

    それぞれの孤独。

    ふかえりはマザだったのか?
    新しい空気さなぎはどうなるのか?
    月が一つの世界はどこなのか?

  • 1-3巻通しての感想。

    1巻から3巻まで止むことのない執拗な性描写に辟易。

    生々しい言葉を多用するわりにはエロスを匂わせない、それでいて隙あらば浮かび上がる性器への執着が主人公の思考を風船のように膨らませている。そんな病的な印象。
    グロテスクな描写が終わり、物語が進みはじめ、ああやっと沼から離れたなと思う先にまた足をすくわれる。
    その繰り返し。

    海辺のカフカくらいまでは静かでつかみどころのない幻想的な世界観に圧倒されていて、村上春樹は唐突な性描写が苦手…という感想を見ても「あれ?そうだったっけ」とまったく気にしていなかったのですが。
    ですが、というか今回のこれは何事?

    おまえは村上龍か、と言いたくなるようなポルノ風味だけど村上龍がそれを味にしているのとは違って、…まあこれも突き詰めたら病的な感じが味になるかもしれないけどそんな小説は読みたくない。読者がかなり入れ替わることになるでしょう。

    以前インタビューで、普遍的な作品を書きたい、それが書けるまではその練習作みたいなものという話をされていて、ああ(すでにハードボイルドワンダーランドを書き上げているのに)どんな高みに登るのか、ととても楽しみにしているのですがこれは何の糧になる寄り道なのか。

  • 読み終わったあと、一緒にこの世界(あるいはまた別の世界)に戻ってきた気がした

  • 逃亡中に天吾との奇跡のような、作為的であるような妊娠を知る青豆。
    父から実子ではないことを示唆されどこか気持ちの整理をつけた天吾が、父不在の病室のベッドで見つけたのは≪空気さなぎ»のなかで眠る10歳の青豆だった。その姿は空気にとけるように消えてしまったが、再び目にしたい一心で昏睡に陥った父を毎日見舞うようになる。
    さきがけの命令でリーダーを殺した青豆を探していた牛河は、天吾と青豆のつながりに気付き天吾の行動を見張る。
    三者の思惑や願いが絡み合い物語は終息へ走り出す。
    ふかえりや老婦人が物語の中心から離れていきその後を知ることができないのは残念だけれど、青豆と天吾の純愛を描いた物語としてはハッピーエンドへ。タマルさんが一番好き。次点は牛河さん。

  • そういうことか!そう言う事だったのか!!…となった。Eureka!みたいな。そんな閃きに満ちていた最終巻

  • 「1Q84 BOOK3」。村上春樹さん。


    殺し屋とゴーストライターの犯罪物語から始まった長い物語は、
    解釈のはっきりしない謎めいた事象を混合しながら、
    勝負の殺しのサスペンス、出会えない運命の恋人たちのラブストーリーへ。


    そして、「BOOK3」に上陸すると、


    主人公たちに迫る組織の執拗な手との、
    互いに分かっていない追いつ逃げつつのサスペンス。


    そして、奇妙で不可解な世界からの脱出のカタルシス。


    殺しがありだましがあり、親と子の出生の秘密があり純愛があり、
    マリファナと美少女と組織との暗闘があり、
    妊娠と追跡と張込みと大脱走の、てんこ盛りエンターテイメントでした。








    以下、超ネタばれの、自分のための備忘録。










    なにせ読み終えてから日が経ち過ぎたのでかなりうろ覚え...。












    #


    殺し屋でスポーツジムのインストラクターの女性「青豆」。


    ゴーストライターで予備校講師である男性「天悟」。


    この二人の意識を交互に描いて、BOOK2まで経過。


    天悟さんは「ふかえり」という美少女が書いた、幻想的な小説をリライトするゴーストライターの役割をこなして以来、やや身の回りが不穏。
    小説のモデルのような「さきがけ」という新興宗教が原因。


    青豆さんは、悪質なDV加害者の夫を何人か殺している。
    元締めになっているのは、大富豪でセーフハウスを営んでいる老婦人。
    少女をレイプしている、という、「さきがけ」の教祖を殺した。


    そして、青豆と天悟は小学校のときに同級生だった。
    お互いに今、惹かれあっているけれどめぐり合えない。
    時代は1984年なのだけど、奇妙なことが起こり、月が二つある世界。
    青豆はこの世界の事を「1Q84」と呼んでいる。


    「自分が死ぬことで天悟が助かるのでは」
    という思いで、青豆は、自殺しようとしたが…。

    #

    と、いうところからが「BOOK3」。

    青豆は自殺しようとしたけれど、「天悟に会いたい」という思いで踏みとどまる。
    教祖を殺したことで、「さきがけ」の人々が青豆を探して暗躍している。
    高円寺のマンションに隠れ家が準備されて、そこで暮している。
    すぐに次の場所に移る予定だったけれど、偶然天悟をみかけたことで、高円寺に住み続ける。外出せずに、見られないように。

    天悟は、「ふかえり」をアパートに匿いながら、千葉の施設で痴呆になっている父親を見舞いに行く。
    もう危ない、という知らせがあって、また見舞いに行く。
    看護師の若い女性とマリファナを吸って添い寝したりする。
    天悟は昔から、「父は自分を愛していない気がする」
    「母は別の男と浮気していた気がする」
    というぼんやりした想いをもっていた。
    痴呆の(はずの)父とのやりとりで、どうやら、
    「自分は父の実子ではない」
    ということを知って、なんだかスッキリする。

    天悟の父親は、NHKの集金人だった。

    「ふかえり」が潜んでいる天悟のアパート。
    そして青豆が潜んでいるマンション。
    どっちにも、かつての天悟の父親のような、しつこい集金人が現れる。
    なんだけど、問い合わせをしてもNHKにそんな人はいない、という。

    「BOOK3」になって、「牛河さん」も、1/3の語り部になる。
    かつて弁護士だった中年男。
    子供のころから容貌が醜悪で、苦労してきた。
    弁護士になって成功して、妻子と家をもって成功した。
    なんだけど、何かしら失敗を演じて免許を失い、妻子は去った。
    今は「さきがけ」に雇われて、胡散臭い... 続きを読む

  • これだけ長かった割にお終いはサラッと。

  • “世の中の人間の大半は、自分の頭でものを考える事なんてできない―それが彼の発見した「貴重な事実」のひとつだった。そしてものを考えない人間に限って他人の話を聞かない。”

    これが村上春樹が小説を書く際の基本スタンスかどうかはわかりませんが、もっとわかりやすく書けんかね?と思うわ。
    文章が難解だとは思わない。
    テーマもまあ、わかる。
    でもいかんせん無駄な描写が、くどい記述が、しつこいくらいの繰り返しが多いよね。
    ちゃんと編集者が仕事をしていたら、2/3かもしかしたら1/2くらいの量ですんだんじゃない?
    世界のムラカミだから、多分誰も口出しなんてできずにこうなったんじゃないかと、僭越ながら思うわけです。

    そのくせ肝心の宗教法人としての「さきがけ」の教義とか、これらの宗教が実際の社会にどんな影響を与えているのかとか書いてないし。
    ふかえりはどこへ消えてしまったのかも、戎野の真意はどこにあったのかも明らかにされていない。
    よく読めばわかるのかもしれないけど、この文章をもう一度読み返す気力は私にはない。

    リドルストーリー〈オープンエンディング〉なのはいいんだよ。そこに拒否感があるわけではない。
    過剰と過少の振れ幅に、読んでいて疲れちゃうんだ。

    文章もそうなんだけど、人物も。
    ストイックで、清潔で、重力も温度も湿度も感じさせない人たちしか出てこないことにうんざりしちゃう。
    ティーンエイジャーも30歳も50歳も、男も女もみんな同じ。
    野菜中心の健康的な食事、体を鍛えること、日本の小説を読まない、音楽はクラシックかジャズ。
    多崎つくると川奈天吾の違いはなんですか?

    村上春樹は宗教の不寛容さについてよく書いているけれど、私にとっては彼の小説が、ジャンクで軽薄で無教養な大多数の庶民に対して不寛容に思えてくる。

    ああ、この世界、誰か違う作家が書いてくれないかなあ。←前も書いたけど
    最近の日本のSF作家だったら誰がいいだろう?と考えて、それほど最近SFを読んでいなかったことを思い出す。
    円城塔あたりどうすか?

    あ、でも「1Q84」を最後まで読んだ結果、これは純愛小説じゃないか?と思ったんですがどうなんでしょう?
    ビッグ・ブラザーと違って、リトル・ピープルが直接世界にどうかかわっているのかよくわからなかったので、アンチユートピア小説というより恋愛小説なのかなーと。

  • こういう結末か!と最後にかけてはすらすらと気持ちよく謎解きの答え合わせが進むがやはり完全にすっきりするというわけではなく、懸案事項が残ったまま物語が終わってしまったような気がした。だからこそ余韻に浸れる作品なのかもしれない。

  • 世界観がすごい。
    村上春樹はじめてよんだけど、あっ、これが村上ワールドなんだなって思った!
    いろいろ含めて面白かった!

  • 発売された時はまったく興味なかったけど、今は誰も借りなくて図書館にあって手に取った。おもしろくなかったらやめようと思ったのに、あっというまにBOOK3まで読んじゃった。

  • Book1/2を読んでから間が空いたのでストーリーの脈絡をつなげない。つなげずとも読み進んでいける。終わり方は「Book4がでるよ」乞うご期待か!

  • 孤独な幼少期を送った天吾と青豆。お互いに思いを寄せながら別々の人生を歩んでいた。そんななか二人は、それぞれに1984年から夜空に月がふたつ浮かぶ1Q84年に迷い込む。この世界で、小説のなかのリトルピープルや空気さなぎが二人の運命を重ねていく。

    すごく読みごたえがあった。現実性と非現実性のバランス、天吾と青豆のストーリーが徐々に重なっていくところがおもしろかった。青豆の生き方を自分に重ね、人生についても考えさせられた。

  • 先ほど読み終わったばかりだが、正直なところ色々と去来する風景やら、思いやら、疑問やらが多すぎてなんとも感想が書けない。
    あまり多くの村上春樹作品を読んでいるとは言えない僕ですが、この小説もほかの小説同様、後々効いてくるなと思っているところです。

  • BOOK3は、天吾と青豆に加えて、彼らを追跡するプロの情報屋・牛河を語り役にした章も交互に加わる。
    BOOK3では、20年間相思相愛ながら巡り会えなかった二人の遭遇と、二つの月がある「1Q84」からの脱出劇が語られる。物語としてはかなり回りくどく思う展開なのだが、チェーホフの法則には従っていないようなのでそれも仕方ないかと思う。これまでに与えられた謎は曖昧なまま、新しい命題を与えられて終わった。
    最初は憎たらしいと思える牛河だが、終盤は憐れに感じた。立場的には末端であるのに、あのような結末を迎えざるを得なかったのは、彼がプロだったせいなのか。
    1Q84を読む前は何故かBOOK4まであると思っていた。これもリトル・ピープルの仕業なのか。彼らが現れた世界も気になるが、去った世界の行く末も気になるところ。

  • 全体を通して読むと1・2巻と3巻は成り立ちが違う小説って気がする。
    確かに物語は連続しているんだけれども、前者は作家の意識の流れの描写であり、後者は他者たるお話。だから分かり易いのは後者であって、前者はなかなか付いていくのに骨が折れるかもしれない。
    個人的にはどの登場人物よりも牛河が一番印象的、誰よりも一番人間臭い感じを受けるから。青豆、天吾、ふかえり、小松等々、何だかフィットしてないんですよね、現実というものに。まぁ当方、分かり易さを好んでるだけとも言えなくないですが。

  • 今までの村上作品では抜群に面白かったように思う。テーマは新興宗教だったか。オウムやエホバを絡め、最後はラブロマンスでもっていった感じ。ふかえりと天吾のあたりはぐいぐい読ませた。だがどうも青豆に感情移入できないなと思ったら、胸の描写が気になっているかもしれない。あと漂うB型っぽさと笑 

    長い話だったが、満足。
    この調子で問題の多崎つくるへと進みます。

  • 今回はタマルと牛河の登場により、物語においてキーとなるなど、活躍が光っていた印象。BOOK1からの長い物語が新たなキーとなった人物が活躍を見せ、完結した世界を作り出していたと感じる。終始、牛河のイヤミさ加減が現れていた感じ。「空気さなぎ」にまつわる謎が明らかとなり、青豆のこと、集金人と天吾との接点、事件の動機、全容解明はまだまだ未知な部分もあるが、1984年と1Q84の世界の不思議な交錯を抜けた新たな世界観を感じられる。ラストは1Q84に生きる人物はどうなるのかと思ったが、意外にもハッピーな感じだった。

  • ふかえりとか、リトルピープルとか、謎はいっぱい残ってはいるけれど、あとは個人の想像でなんとかなるし、とにかく青豆と天吾が巡り合って1984年に戻ってこれて良かった。
    BOOK4はあるのかな?
    蛇足かもしれないけれど、読んでみたいなとも思う。

  • BOOK 3もやっぱり不思議なお話だったなあ。

    1984年だったら絶対に出会わなかった孤独な2人が、1Q84年に呼ばれて、出会って、1984年に帰って行くということか。

    天吾と青豆ちゃんがいよいよ出会うのか!?という場面はワクワクしたけど、結局、ふかえりちゃんとか、リトルピープルとか、空気さなぎのことは、よくわからないままでモヤモヤ…。
    いつものごとく、読者が自分で想像してねということなんだろうけど、村上春樹の中ではどんな設定なのか気になる。

    『色彩を持たない…』に続いて、孤独な人達が主人公である点についてダンナさんと話した結果、「結局、人は孤独なんだということを暗示しているんだろうね」という結論に達した。

  • とりあえず投げっぱなしじゃなかった。
    物語に引き込まれたなら結末なんて。みたいな書評を作中で書いてたから、まさか…と思ってたけど最後は良かった。
    とりあえず、牛河が長い。
    お前が主人公なのか?と思うほど。
    最後の戻る感じがいい。

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