騎士団長殺し :第1部 顕れるイデア編

著者 :
  • 新潮社
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  • Amazon.co.jp ・本 (512ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784103534327

感想・レビュー・書評

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  • ゆっくり、じっくり、
    読み返しながら、思い返しながら、
    時間をかけて読んだ。

    第2部も、ゆっくり読みたい。

  • 最近村上春樹を読んでいないので図書館で借りて読んだ。いつもの見覚えのある世界と文体。しかし年齢を重ねてその意味するところをより理解できている気がする。一方でなんだかつまらないなと初めて感じるところもある。

  • 6年ぶりに新刊が出る前に春樹さんワールドに浸りたくて。
    案の定、ズルズルと世界観に引き込まれてしまった。
    春樹さんが描く主人公のライフスタイルって浮き世離れしていて憧れる。
    第2部も楽しみ。

  • タイトルの意味が分かるまでしばらくかかったけど、分かってからはずっと面白い。
    主人公が良いです。困惑したり悲しんだり、怯えたり喜んだりと感情豊かです。
    小説内では日本画の技法で「空白」を使うことが述べられていましたが、個人的には絵だけでなく人間関係においてもそれを使って書かれているように思い勉強になりました。

  •  図書館から借り、この年末年始は本著者の著作を中心に読書を進めている。「ノーベル文学賞候補」として、また「ノルウェイの森」「1Q84」などの著作が発売されるたびに話題となり、「ハルキスト」なる熱烈なファンもいるという、いったいどんな著者なのか、この一連の読書ではじめて著者の本を手にした。
     ところどころに配置される音楽や自動車、衣服等に関する鮮明な描写が、活字として左脳へ入りイメージとして右脳を刺激する、違和感を感じつつも、両脳が程よく刺激され心地よいのはなぜだろう。

  • 2回目読了。
    なんとなく一回目より咀嚼できた感じがあった。
    主人公の年齢を追い越したからかもしれない。

  • 村上春樹の本は昔から好きで、機会があれば読むようにしている。騎士団長殺しは文庫で購入し上巻を読んでいたのだが、続巻を読む機会がなかなかなく、ようやく読む機会に恵まれた。

    改めて読んで感じたことは、この著者が書く日本語の表現が緻密であるということ。
    論理的であり、倒置法が印象深く利用され、さいてきな単語が選ばれているように感じる。文章を繰り返すことで物語のなかで読者に対して上手に印象づける。漢字にするかひらがなを使うかも含めて文章が紡がれる。
    どうすればこのような文章がかけるのだろう?と驚きを感じながら途中から読み進めていた。

    プロローグから謎があり、それがどのように展開していくのか頭におきながら、読み進めていった。
    主人公、妹、ユズ、雨田政彦、免色、秋山まりえ、騎士団長と登場人物はそれほど多くはないが複雑な謎を織りなしながら物事が進んでいく。
    村上春樹の物語を読んでいて印象に残るのは、セリフの節々にすべての人の人生に対する暗喩ともとれる印象が感じ取れるからだ。
    下記は印象に残ったセリフや文言など
    - 時間を味方につけなければならない
    - メンシキさんにあって、ここにないものをみつければいい
    - おまえがどこで何をしていたかおれにはちゃんとわかっているぞ
    - 人にはできることなら知らないでいたほうがいいこともある
    - アンシュルス
    - あたかも水にざるを浮かべんとするようなものだ

    気になっている部分としては下記がある
    - なぜ離婚されたのか?
    - 免色の意図はなんなのか?
    - 騎士団長とは?
    - 騎士団長殺しの描かれた背景は何なのか?
    - 免色の奥さんの事情とは?
    - 鈴の音の不思議
    - 叔母さんが友好的か聞いてきた意図
    - 宮城県の海岸沿いで起きたことは主人公の記憶と事実は果たしてあっているのだろうか?

    続巻で果たして謎が解決するのか、読者に託されるのか気になるところではある。
    これまでの傾向としては全てが解決するような描かれ方はしない筆者なのである程度は読者の想像に任せるような書かれ方にはなるのだろうと思っている。

  • 題名だけを見ると歴史の話かと思うけれど全く違った。想像と違いすぎて驚く点もあったが、久しぶりに村上春樹の本を読み、自分が読みたかった本はこれだと確信することができた。

    まず、村上春樹が書く人物はどれも魅力的だ。
    どの人物も、裏に果てしない思いと悩みを抱えて、それを簡単に話そうとしない。自分の中に永遠にとどめ続ける。私だったら親しい人だったらなんでも話してしまう。

    まりえと1Q84にでてくるふかえりがどことなく似ていると感じた。無口でどこか魅力的なところがあるというところが共通しているからかもしれない。
    まりえはこれからの物語に大きく影響しているのではないかと思った。

    村上春樹の作品は、いつもどこかにファンタジー要素が入っているのに、読んでいる時はファンタジーなんて全く感じられず、後からなんか不思議だったなと思うことが多い。これは村上春樹にしかできないことだと思う。


    これからのストーリーが全く予想できない。予想できたことはないが。免色とまりえは無事に会うことができるのか、主人公はまりえの肖像画を完成させることができるのか。騎士団長は一体どうなるのか。
    続きが楽しみだ。

  • 永遠という時間。それは今この瞬間も継続して体験しているものにしか分からない時間。人生100年と言われるこの時代。それは人にとって適切な時間なのか。それとも長すぎるのか。短か過ぎるのか。あるいはいずれの全てなのかもしれない。

  • なんだかタイトルが古代ぽくて、さらに上下巻別れる長編だったから後回しにしていた本。
    第二次村上春樹ブームが私の中で来たので読んだ。
    ら、すごく面白い!止まらなくてすぐ読んでしまった。早く続きが読みたい、謎だらけで面白いしやっぱり情景をありありと思い起こさせてくれる村上春樹の文章はすごい。読んでいて心地がいいし。

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著者プロフィール

1949年京都府生まれ。早稲田大学第一文学部卒業。79年『風の歌を聴け』で「群像新人文学賞」を受賞し、デビュー。82年『羊をめぐる冒険』で、「野間文芸新人賞」受賞する。87年に刊行した『ノルウェイの森』が、累計1000万部超えのベストセラーとなる。海外でも高く評価され、06年「フランツ・カフカ賞」、09年「エルサレム賞」、11年「カタルーニャ国際賞」等を受賞する。その他長編作に、『ねじまき鳥クロニクル』『海辺のカフカ』『1Q84』『騎士団長殺し』『街とその不確かな壁』、短編小説集に、『神の子どもたちはみな踊る』『東京奇譚集』『一人称単数』、訳書に、『キャッチャー・イン・ザ・ライ』『フラニーとズーイ』『ティファニーで朝食を』『バット・ビューティフル』等がある。

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