黙って行かせて

  • 新潮社
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  • Amazon.co.jp ・本 (254ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784105450014

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  • 自伝小説。すごい切なくなった…戦争について色々考え直させられて、自分がどれだけしあわせかわかったお話。現実だとは思えないくらいに切なくて、悲しいお話

  • 自分の母親がナチの親衛隊員だったってのはきつい。しかもそれを今でも誇りに思ってるし。収容所でユダヤ人をどう扱ってたのか聞くことで母親を憎もうとしてる筆者の葛藤ていうか煩悶が、もう落としどころがなくしんどいです。

  • 「朗読者」に続き、身近な人が戦犯(ナチス)だったら…、というこちらは実話。
    「朗読者」は傍観者であったけれど、「黙って行かせて」は実母ということもあり、読んでいてしんどかった。なかなか読み進めなくて。

  • アウシュヴィッツの看守だった母との対話

  • 父は画家。母は突然、4歳の著者と弟を置き去りに家を出て、アウシュヴィッツの看守になった。

    1971年、母娘は再会を果たしたが、そこに見た母の姿は、いまだナチの信仰を捨てず、アウシュヴィッツの看守であったことを誇りに思っている女だった。

    それから時は流れ、1998年、一通の手紙が舞い込む。

    彼女の母は、ウィーンの老人ホームで暮らし、イタリアのTV局のドキュメンタリー番組の制作にのるかたちで著者と再会した。

    前回の再会で苦悩を味わった著者にとって再会はつらいことであり、だが、かすかな「おかあさん」という肉親の情が結ばれるのを期待しながら自分を捨てた年老いた母に会いに行くが、老いも尚ユダヤ人を憎悪し、省みた自分の生き方に疑問を抱いていない母にどう縋ればいいのか?
    本書は著者が最後に母親と再会した一日を回想を織り込みながら構成されている。

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