日本人はなぜ日本を愛せないのか (新潮選書)

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  • 新潮社
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  • Amazon.co.jp ・本 (272ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784106035593

感想・レビュー・書評

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  • ちょっと過激な内容だが面白い。

  • 日本人の考え方の特殊性についての鋭い考察。
    日本人は混合文化を創る柔軟な才能をもっている。
    反面、固有文化を大切にしないという点がある。
    また島国という特殊性から国外のことに関しては半透膜効果が生じる。
    外国をすべて良いものと考える蜃気楼効果は、外国との距離と時間によって生み出されたものである。
    外国の醜いところが見えないバスト型外国感を持っている。
    実は、欧米は日本人が一般に考えているよりもズルイ。
    つい近年まで奴隷制、植民地、人種差別を行っていた。
    非西欧社会に対して侵略と略奪を繰り返していた歴史を忘れてはいけない。
    日本が欧米の侵略主義に立ち向かった第2次世界大戦をきっかけに世界が変わった。
    日本は、いつまでも平和だと考えるのは不沈戦艦幻想。
    日本は平和国家として独自性を追求すべき。
    そのために外交に秀でたエリート集団(現代版防人)を育成して言論で立ち向かうことができる言力国家を目指すべき。

  • なぜ、カタカナ語が増殖するのか?
    なぜ、外国のものがよく見えてしまうのか?
    なぜ、必要以上に自虐的なのか?

    とっても疑問でした。

    ファクトとフィクションの違い、部品交換型、いいとこどりが出来た
    希有な国だったからという理論にはかなり頷けます。
    歴史は、勝者側が書いて広めるもの、負けた側なのに勝者の主張を鵜呑みにするのは日本人だけ。

    テレビのコメンテーターなんてヒトは、こんな本をもっと読むべきです。

  • 新しい、日本の進むべき道。アメリカ志向、ヨーロッパ志向を脱し、自らの果たすべき道を進まなければならない。

  • 世界有数の経済大国に発展したにもかかわらず、なぜここまで他国に対する劣等感を拭い去れないのか・・。

    本書はそんな日本を、国の歴史や食習慣から今に至る国民性の素因を解明していく良書です。

    他先進諸国との衣食住の違いによる価値観の相違や、土地柄・歴史的背景の日本独特の・・特異性が今現在の私たちの心象に投影されているという論理的解釈には舌を巻きます。

    この本を読んだあとは、日本を見直しているはずです。

  • 日本人が何かにつけて「欧米ではうんぬん」と言いがちな原因なんかを、歴史的経緯から述べる本。
    知らない事実が多く、読んでいて飽きなかった。

    自分は歴史をきちんと学んでいないので、この本の内容のどこまでが常識でどこからがそうでないのかは判断できないが、とりあえず最近の海外志向のやたら強い意識高い(笑)人たちはみんな呼んだらいいと思う。

  • タイトルの通り、なぜに日本人は日本を平気で嫌えるのかが世界的な視点から、歴史から書かれています。
    う〜ん、なるほど!という一冊

  • 徹底的に日本よりの立場からの意見表明。

    序盤にある一文、「日本がどんなに素晴らしい国かを理解するために世界のひどさと恐ろしさを勉強する必要があるのです」にこの本の主旨が象徴される。

著者プロフィール

1943年岩手県生まれ。三菱系エレベーター会社を経て1967年に独立創業し、鈴木エレベーター工業(現在のSECエレベーター)を1970年に設立。独立系エレベーター保守会社という新しい業態を日本に誕生させる。エレベーターの構造を知り尽くす「技術屋」で、ビジネスの面でもエレベーター業界の風雲児として活躍する。

「2017年 『技術屋が語るユーザーとオーナーのためのエレベーター読本』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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