- Amazon.co.jp ・本 (202ページ)
- / ISBN・EAN: 9784106104862
作品紹介・あらすじ
プロの犯罪者は恐るべき観察力を備えている。彼らに特有の物の見方、考え方、そして行動パターンを知ることが防犯の鉄則なのだ。わが身、わが家、わが町を守るために普段から何を心がけ、どうすればいいのか。「やられるヤツには油断なり死角がある。自分たちはそこを突く」と語る伝統的大泥棒の実践的レッスンをふんだんに盛り込んだ異色の防犯読本。
感想・レビュー・書評
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著者の云いたいことは、
「守りは薄れ、犯罪者の学習は進んでいる」ので警鐘を鳴らしたい・・・ということでしょうかね。
なるほど・・・と思う点、多々有りました。たとえば、
・警備会社のステッカーは、この家には警備が必要なほどの、モノがある、と教えてくれる
・番犬を敷地の中で放し飼いにするのは良策だ。しかし、・・・(この続きは伏せておこう)
また、なぜ犯罪が起きるのかについて、そういうことか・・・とも納得。
つまり、古典的犯罪発生観(=犯罪は異質な物が起こす)であったのに対して、実は、現代的犯罪発生観(=割れ目が犯罪を生む)があり、
さまざまなストレスで犯罪に手を染めざるを得なくなるので、異質な物を除去・隔離するような犯罪対策(警察強化)ではなく、防犯が重要だということでした。
防犯の前に、割れ目のない社会を作ることが何よりも重要だと思ったんですけどね・・・
店頭でタイトルに惹かれチェックしたんですが、Amazonで在庫切れだったので、久しぶりに店頭に戻って購入した1冊でした。
(2012/11/27) -
学問とは方法論である。自分なりの窓枠というか視線をもつことだといえる。他人の方法を批判する以上はそれに代わる視線をひねり出さなければならない。
危機から体を守る基本は自分で守る。それ以外はない。警察はいつもいない。自分の体は自分で守る。それができないなら1人になってはいけない。 -
犯罪者は~というタイトルだが、そのメインは侵入盗。
ちょっと想像と内容が違ったかな。 -
「近づきやすく」「逃げやすい」獲物を選ぶ。生活の割れ目が犯罪を生み出す。
一人ひとりの意識を変える、そのためには子供のときからの教育。 -
理論だけでなく、実際の元犯罪者の声に基づいた、より実践的な防犯に役立つ本。特に一人暮らしの人や女性(中でも独居の女性)は必携。
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素人の備えなぞプロにとっては無駄な努力らしい。
犯罪で生きている人間は経験と理論を兼ね揃えており、我々が思っている賢い。
本当に目の付け所が違うんだなぁと感心してしまった。
空き家や強盗などは狙われたら最後、完全に防止することはできなさそうだ。
被害に遭ってもダメージを小さくできるように努力しておくほうが精神衛生上楽なのかもしれない。 -
第一章は犯罪予防の基礎知識である。
犯行を行おうとする者は、標的から5メートル以内は「特殊行動原理」、それ以上離れると「一般行動原理」に則って行動し、さらにその行動も標的の20m付近になると確定的なものとなる。彼らを食い止める為には「遮断・威嚇・阻止・回避・隔離・強化:教育・矯正・環境改善」の8つに加え、地域の特性を踏まえた対策を行う必要があるという。
不審者を見分けることが難しいという事例を、学校付近の道路を包丁を手に歩いていた人物を囲んでみたら、実はキャベツを採りに歩いていた現場一帯の大地主だった(大変憤慨していたそうな)、という例を挙げている。この地主には悪いが「あなたが悪い」と言ってやりたくなった。
自分用キーワード
忍びの弥三郎 猿の義ちゃん 「犯罪予防は現場の実務家が先行し、研究する学者が後を追う関係が続いている」 「都市同心円論」 2000年の地方自治法改正(「書くほ必要がないほど当然のことは書かない、災害・犯罪対策の主役は市民」) ロンブローゾ「生来性犯罪者説」 オスカー・ニューマン 埼玉・千葉連続通り魔事件(2011) -
参考にならない。結局、犯罪者が犯罪をしようと思ったら、どうしても無駄という感じに書かれている。一方で、たった1人の犯罪者へのインタビューが多くのページを割いて、その部分は偏った情報になっていて、まとまりがない感じがした。