- Amazon.co.jp ・本 (187ページ)
- / ISBN・EAN: 9784120045400
作品紹介・あらすじ
「批評の神様」に学ぶ実践的読書法。
感想・レビュー・書評
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大学の授業で、ある先生から勧められていた本。ずっと読みたかった。
併読していたので、貸出期間を延長してもなかなか全部は読み通せなかったけど、印象に残ったフレーズは多かった。
「美しいものは、諸君を黙らせます。美には、人を沈黙させる力があるのです。これが美の持つ根本の力であり、根本の性質です。」
「現代人には考えることは、かならずわかることだと思っている傾向があるな。つまり考えることと計算することが同じになってくる傾向だな。計算というものはかならず答えが出る。だから考えれば答えは出るのだ。答えが出なければ承知しない。」 -
読書についてというだけでなく、本について書かれているところに
納得できる文章が。
軽くて理解しやすい、ストーリーだけの文章で紡がれた小説からは
受けられる影響は軽いというような。
古典などは基本「ウケない」ので、流行りはしないが、
人の心に残るのはやはり重たいものだったりするのだろうと思う。
軽い物語を否定するのではなく、どこか考えることを楽しむあまりに、
小説にすらそういったことを求めたくなるような、文字中毒者においては
きっとそういう部分がある気がする。
飲み物を飲むようにさらりとライトノベルを読み、
お菓子を食べるように漫画でひとときを楽しみ、
息をするように新書や専門書から学び、
三食でバランスよく栄養を取るように古典にて思考を広げる、
そんな読書がとても楽しいので、まだまだ小林秀雄の域には行けそうにもない。
※後で書き直しますので一部印象だけで書いているような部分は
修正します。
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読書、文章を読むこと・書くこと、喋ること、批評すること、教養、文化、美について。
実践的で平凡(普遍的)な助言もあるが、全般的に文は人なり、読書のみにて閉じることなく、善く生きることを自ら考えるよう説いているのか。
⒈つねに第一流作品のみを読め
⒉一流作品は例外なく難解なものと知れ
⒊一流作品の影響を恐れるな
⒋若し或る名作家を択んだら彼の全集を読め
⒌小説を小説だと思って読むな
・絵画、音楽に言葉を介在させず、ただ目と耳で受け止める -
自分が考えてることを的確に言葉にしてくれたり、
自分とは違う考えを明晰に示してくれたり、
自分が考えもしないことを提示してくれたりと、
なんだこの人間は!?という驚きと爽快感を持って読了。読書メモに自分用に書いたのみで、あまり感想には書かず。一読、いや多読の価値あり。 -
小林秀雄の、書くこと・批評することに対する苦悩は色んなものに共通する感覚の気がする。好きなこと、熱心に取り組んでいることだからこそ上手くいかず、でもその悩み抜いた末に得るものはたしかにあるということ、それを彼ほどの人が教えてくれる。
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ショーペンハウアーと簡単に比較。優れた著作だけを選んで読むことを推奨する点は同じ。濫読の是非に関しては見解がわかれる。小林秀雄は濫読を推奨していた。
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「読書について」、「美を求める心」、「教養について」が良い。何度でも読みたい。