- Amazon.co.jp ・本 (244ページ)
- / ISBN・EAN: 9784120048951
作品紹介・あらすじ
函館市内の中学校に通う関口俊太は、ロードバイクにあこがれていた。しかし、父は失踪、母は自分のことばかりで、お金も愛情にも恵まれない俊太は、一人、ママチャリでトレーニングする毎日だった…。そんな俊太を周りは憐れみ、あるいはからかう。だが、ある日、岩熊自転車という町の自転車屋の店長との出会いが、俊太を変えることに-!『超高速!参勤交代』の著者による助け合うことの大切さと、最後まで諦めないことの意味を教えてくれる成長物語。
感想・レビュー・書評
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父親は失踪、母親はキャバクラで働き子供の事はほったらかし…
函館で開催されたロードレースに影響されて主人公・俊太の友達たちは高価なロードバイクで毎日走っている。
貧乏な俊太はママチャリで仲間はずれにならない様に必死でついていくんですよ。゚(゚´Д`゚)゚。
もう絶対応援したくなるやつです‼︎
ママチャリのパンクで知り合った駅前の小さな自転車屋の主人・岩熊が俊太を救う‼︎‼︎
岩熊がママチャリを改造した「IWAKUMA号」が
挿し絵であるんですけど!凄いの‼︎
もう皆んなに見て欲しい\(//∇//)
中学生でこのレースはあり得ないんじゃない⁇
って思うけどいいの!
たくさん応援して気持ち良かった(=^▽^)σ
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4.2
ロードバイク乗りなので、楽しんで読めました。
若い頃からロードバイクを知って居ればなぁ、と思いながら、今は今で色々な所に行けて楽しいですけど。
自転車の楽しさを目一杯詰め込んだ話でした。
深さはありませんが、爽やかです。 -
自転車競技の過酷さや危険さは近藤史恵さんのシリーズで読んではいたので、まさかあの競技を中学生がやるとは驚き。
自分の身体で時速㌔以上出すなんて、本当に信じられない、しかも生身だからその危険さたるや!
物語の中で俊太が転倒して怪我をするたび、自分も傷を負ったような痛みを感じながら読んだ。
俊太がまだほんの子どもなのに、人生に希望をもてないでいる姿にも人の親として心が痛む。
そういう痛みの中からつづく、レースの終盤、そして物語のラスト。心に折り重なっていたもやもやが一瞬の風でもって吹き飛ばされたような爽快さを味わった。
子どもが夢を持って生きられるよう、大人も精一杯生きなきゃ。そんな気になる一冊。 -
とても読みやすく風景やレースのスピード感も感じる事ができる作品でした。其処此処にあるストーリー展開であるかもしれないが、たまには捻りのない素直な小説を読みながら、色々なところに目を向けるとき、人としての大切な繋がりを感じることもできます。
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一番好ましく感じたのは読みやすい小説だなあということ。文章も難しくないし、話の展開も無理がなくて人の生活をのぞき見している生々しさもあってよかった。
しかしやっぱり小説に既視感は少ないほうがいい。どこかで読んだような話だなと思うことが多く、読みながらチラホラ頭に昔観たあの映画あの漫画が思い浮かぶばかりだった。そして多感な中学生の社会を物語の中枢に置いている割には読後の清涼感もなんだか中途半端で感情を揺さぶられなかった。
主人公が社交性の低い中学生で自分をうまく表現できなかったり感情をうまく伝えられないのは仕方ないけれど、それならその上手く伝えられなさをもう少し丁寧に描くべきではないのか。周りの大人が「あいつはかわいそうなやつなんだ」なんて簡単に一言で言ってしまうとなんだかそれで片付けられてしまったようで悲しかった。 -
土橋章宏のスマイリング!岩熊自転車関口俊太を読みました。
関口俊太は自転車が好きな中学生。
母子家庭で、母親はキャバクラに勤めていて、貧乏です。
友達がロードレーサーを買って乗っているのですが、俊太は古いシティーサイクルしかありません。
ある日チェーンが切れて岩熊自転車店へ行きました。
そこのオヤジは昔ツールドフランスでメカニックをしていました。
函館で開催されるレースに自転車の無い俊太を応援してくれます。
高校の時はママチャリをばらして塗装して組み上げたことや、函館に行ったこと、弱虫ペダルなどを思い出しながら読みました。
一寸ベタですが面白かったです。 -
弱虫ペダルを読んでいたので、
頭の中で文字がきちんと映像化された。
そうじゃなかったら、
イメージ湧きづらかいかも。
でも、内容は自転車の知識関係なく、
熱く読める。
最後にタイトルとリンクして、スカッとした。
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図書館で。
親は子供を選べないって言うけど、子供も親を選べないものなぁ。店長と主人公のやり取りが良いなって思いました。親や学校だけじゃなくて、子供の居る事を容認してくれる場があるのは大事だなぁって思いました。 -
確かにベタな展開ではあるんだけど、最後はウルっときてしまう素敵な話でした。
難解な日本映画ではなくて、単純に喜怒哀楽の展開な外国映画のような作品です。
私は泣けました。