超整理法 続 時間編 (中公新書 1222)

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  • 中央公論新社
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  • Amazon.co.jp ・本 (296ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784121012227

感想・レビュー・書評

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  • 超整理手帳が自分が求める手帳に最も近いので、その人の時間管理術を知りたくて読んだ。が、内容がやや古くそのまま活用できるノウハウが思ったより少なかった。全体的な考え方としては時間管理に非常に役立つ。

  • 超整理法の作者による、時間術の本。

    本の前半は時間どう把握するかということについてよく書かれている。朝4時起きするなどの方法は著者は否定する。

    なぜなら、人間の怠惰さを無視しているからだと。

    ただ、中盤からは実践的な内容となるけと、1995年に書かれた今から20年ほど前の本だから、この本に書かれた解決法や作者の苦闘はパソコンやスマホによって解決されてしまっている部分が多くて参考にならない。

    仕事の進め方の進歩の歴史として読むなら、または、FAXで連絡していたよねー的なあるあるネタとして読むならおもしろくよめるとおもう。

    でも、どれだけ技術が進んでも、ダブルブッキングや重要なことを後回しにしてしまうなどの、時間の悩みについては20年前もいまも変わらないのだあなぁ、と思った。



    「将来の時間を見通すには、すぎて行った時間を、日にちを考えればいい。一週間先の予定があるとまだ時間があると思いがちだが、一週間前にあった予定を思い出すと、もうこんなに時間が経っていると思ってしまう。その時間感覚を将来にも当てはめれば、うまくいく」というようなことが書いてあって、なるほどなぁ、と思った。

    時間がたてども、人の悩みは変わらず、かな。

  • 最近読んでいる本は、雑誌類が多く、
    まともに読むものが少ない。
    なにか、物足りないものを感じているが、
    現在は、頭の中が、パソコンを基本としているために
    このような事態となっている。

    新しい時代がやってきていることは確かである。
    阪神大震災の中で、生まれた、
    人間としてのいろいろな価値観は、
    今後日本の精神史に大きな役割を果たすであろう。

    築き上げてきたものが、
    自然の力にあっけなく、破壊されてしまう。
    その中で、けなげに立ち上がっていく日本人の姿は、
    なににもかえがたい重要なものになると思われる。

    その中で、やはり、情報がいかに
    重要なものであるかということは、
    いうものではないが、しかし、
    今後大きな発展を遂げていくことは確かである。
    このことに対する取り組みと、
    ビジネスに変えていく力が要求されている。
    農業の分野でおこっていることは、
    確実にこのような変化であろう。

    超整理法の時間編を読むことによって、
    やはり新しい刺激をうけた。
    時間に対する使い方というよりも、
    生活スタイルそのものに対する取り組み
    みたいなものを表示している。

    時代が、変化していることが背景にある。
    ①仕事の多様化と複雑化。
    ②たくさんの人との共同の仕事が多くなり、不確実性の増大 
    ③仕事のサイクルが長くなり、同時並行的に進めるようになった。

    提案されている要点は、実に簡単なものであり、シンプルである。
    ダイエーの文書に simple is best. one page is the best.
    とかかれていたが、たしかにそのような状況が生まれている。

    タイムマネジメントの基本として、
    (1)スケジュール表を一覧性のあるものにすること。
    デジタルから、アナログ化にすすめていく。
    一目でわかるようにする。
    スケジュール管理をする。
    「まぎわシンドローム」

    (2)連絡は、文書で行うこと。口頭から、メモに。
    「中断シンドローム」から、
    解放されるためには、FAXを使用する。

    (3)問題を、どのような現象であり、その解決を急ぐかにある。
    それの「表示」について考え提案する。

    (4)時間を、節約する。
    待ち時間を活用する。時間をとられない。
     
    国富論 「分業は市場の大きさによって規定される。」
    The division of labor is limited by the extent of the market.
    この意見は、きわめて重要である。
    このことをきちんと理解しないと、
    前に進まないことは、確実である。

  • 本書は、「超」整理法の続編としてタイムマネジメントに焦点をあてて、スケジューリングの方法、時間節約・時間増大のノウハウを他の文献や著者自身の経験を通して紹介している。

    スケジューリング表は時間を直感的にわかるように数週間、数か月間先までを一覧表にして把握することにより手帳を受動的な備忘録からスケジュール管理の道具へと進化させ、仕事の重要度に応じた時間配分、不確実性への対処などを適切に行うこと、また、連絡の手段として文書を活用し、FAXやEメールに切り替えることによって、連絡にかかわる無駄な時間を節約できると主張している。

  • 「超」整理法

    最小単位でファイリング(茶封筒に収納)し、使った順に分類することなく
    左からたてていく。
    右にあるものは捨てるor神様としてまつりあげる。
    「ポケットひとつ原則」を守る(何箇所にも散らばっていると探せなくなる)

    続「超」整理法

    時間を見る技術
    ・スケジュールを点ではなく線で把握する
    ・一覧スケジュール表で時間を「見る」
    ・「秘書いらず」で仕事を見る
    ・「すぐやるメモ」で一日の仕事を見る
    ・十年計画表で人生の持ち時間を見る

    スケジューリングの技術
    ・仕事を進める五原則
    1中断しない時間の確保
    2現場主義と応急措置
    3拙速を旨とせよ
    4ときには寝かす
    5不確実なことを先にやる
    中断せずに仕上げて拙速原則を適用

    ・すきま時間の活用
    アウトプットをする
    普通ならやる気にならないことをする
    取り掛かりをつくる

  • 時間に追われていた著者による時間管理法。

    手帳とTodoリスト、すぐやるリストの三つを使用して、
    スケジュールを管理することを推奨している。

    手帳はアナログ時計のように一目見て、
    全ての時間が把握出来る必要があると考え、
    開発されたのが超整理手帳なんだとか。

    他にも前著同様電話を非推奨してFAXを勧めているが、
    この辺はE-mailが当たり前になった現在は時代遅れだろう。

  • 98

    多忙な中で時間をやりくりしなければならないビジネスマンの姿が哀れっぽくもある。

  • この本はタイムマネジメントの本の2冊目として適してる本。世に出まわってるタイムマネジメントの本をふまえて、それを修正した形で議論を展開している。内容はまあまあいいけど、すべてを鵜呑みにする必要はなく、自分に必要だと思うところだけをピックアップするだけで十分だと思う。

  • 仕事の効率をあげる本は山ほどあるが野口悠紀雄の著作ほど理路整然と書かれているものは他にない。

    問題提起の序章では従来の時間管理法の問題点を指摘する。それはおおまかに言うと「難しくすぎる」「本に書かれていないことが起きる」という事だ。この本が書かれた10年前からたくさんの時間管理法の本が出たがこの点に言及し解決策を示しているものは少ない。それはGTDの弱点と重なる。この本における時間管理法についての定義は[スケジューリング][時間節約][時間増大]の三本柱からなる。

    [スケジューリング]では一週間手帳にも問題点が多いと書く。この部分、数年間一週間手帳を使ってきてモヤモヤしていた部分が見事に言語化されていて爽快に感じた。その他[スケジューリング]の目的を「中断しない時間帯の確保」とし様々な技術が紹介されている。

    [時間節約]はこの本でもっとも多くページを割いて語られている大切な部分だ。何よりも読んでいて分かるのは著者が電話を憎んでいるということ。突然の電話を「奇襲を受けるようなものだ」と言い表し仕事の中断を余儀なくされることに怒りすら覚えているのがひしひしと伝わる。電話に変わる連絡手段として社外はFAX、社内は文書による伝言ゲームを提案している。

    確かに電話をかける時にうしろめたさを感じる事は多々あったが今までも電話を使ってきたからという理由で使い続けている。今の時代だとFAXとメールの併用か。もっと活用したいものだ。
    用件の文書化は中断を避ける以外にも利点がある。それは口頭で聞いてメモをとるよりも確実である、伝える側も受け取る側も整理がつけれる、いったいわない問題がない、そのまま文書を事後処理に使えるなど。

    そして第五章をまるまる使って説明している押し出しファイリングこそ野口悠紀雄「超」整理法の基本であり極意である。自分自信、実際に導入して二年弱だがその効果は計り知れないものがある。

    やり方は非常に簡単だ。
    まず角二の封筒に書類を最小単位でまとめる。裏に日付とタイトルを書く。本棚に収納。使ったものは左端に入れる。不要なものは随時捨てる。

    これだけだ。使わなかったものは徐々に右端に押し出される。これは使う、捨てる、保存するを同時進行で行える奇跡の整理法である。ぜひ導入してほしい。(詳しくは『「超」整理法1 押出しファイリング(中公文庫)』を参照のこと)
    仕事中は書類を探している無駄な時間がかなり多いので目的の書類までの距離を大幅に縮める押出しファイリングが時間節約には不可欠である。
    <blockquote>「情報を食べ物のように取り入れ、それが時間とともにまとめられ、捨てられていくこのシステムは、まさに生き物」p178<-blockquote>
    という表現はあながち大袈裟ではない。使えば使うほど便利になるそれはシステムを育てているような気持ちになる。

    第六章では[時間増大]の技術を紹介している。
    他人に仕事を任せることは自分の時間を買うことである、教えてもらうことは双方にメリットがある、すきま時間を活用する、など。

    ここまでの[スケジューリング][時間節約]に比べて内容が少ないものになっているのはそれほど時間を増やすのが難しいということの裏返しなのだろう。一日の24時間は大切にするべきなのだ。お金の管理において収入を増やすことがもっとも難しいのと同じだ。

    ライフスタイルの複雑化とともに時間管理法もそれに対応し変化しなければならない。そのなかで本書は10年前に書かれたものでありながら今すぐにでも実際に使える技術が多数紹介されている。

    俯瞰して眺めると文章や構成に著者の几帳面で効率を尊ぶ性格がよく現れている。序章で問題提起からその答えの大筋、章立てを説明し各章では最後にまとめもつける。巻末には索引も載せている。

    途中にコラムが挟まるがこれは読み物として純粋に楽しい。著者の知識量のなせる技だろう。

    全てのサラリーマンにオススメしたい一冊だ。

  • 仕事の進め方のベースとなった。
    1.中断しない時間帯を確保する
    2.現場主義と応急処置
        ↓
      発生したその場でやる
    3.拙速を旨とせよ
    4.ときには寝かす
    5.不確実なことを先にやる

    目次

    序章 時間との戦い
    第1章 時間を見る技術
    第2章 スケジューリングの技術
    第3章 連絡時間の無駄をなくす技術
    第4章 組織内コミュニケーション革命
    第5章 押出しファイリングと時間管理
    第6章 時間を増やす技術
    第7章 人間の認知・記憶能力とタイム・マネジメント
    終章 他人の時間を大事にしよう

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著者プロフィール

1940年東京生まれ。63年東京大学工学部卒業。64年大蔵省入省。72年エール大学Ph.D.(経済学博士号)を取得。一橋大学教授、東京大学教授(先端経済工学研究センター長)、スタンフォード大学客員教授、早稲田大学大学院ファイナンス研究科教授などを経て2017年9月より早稲田大学ビジネスファイナンス研究センター顧問。専攻はファイナンス理論、日本経済論。ベストセラー多数。Twitterアカウント:@yukionoguchi10

「2023年 『「超」整理手帳 スケジュール・シート スタンダード2024』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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