- Amazon.co.jp ・本 (305ページ)
- / ISBN・EAN: 9784122012769
感想・レビュー・書評
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下巻はその晩年から死後、何が起こったかまで描かれていきます。彼女の時代、寵臣ポチョムキンの働きもあってクリミアはロシアの一部になります。現代ロシア=プーチンが何を目指しているのか、考えさせられるところです。
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【最終レビュー】
図書館貸出。
キッカケは、地元・兵庫県立美術館で現在開催中の以下の展覧会での、最新フライヤーのタイトル
〈大エルミタージュ美術館〉
*詳細URL
http://www.artm.pref.hyogo.jp/exhibition/t_1710/index.html
を創設したのが、著書のタイトル通り、彼女張本人というのがいきさつです。
◆目次
*第16章:フランス人とトルコ人
*第17章:大公の結婚
*第18章:ディドロとプガチョフ
*第19章:ポチョムキン
*第20章:エカテリーナ大帝
*第21章:ランスコーイ
*第22章:クリミア旅行
*第23章:戦争
*第24章:ズーボフとポチョムキン
*第25章:ポーランドとフランス
*第26章:最期
善悪の構図に、巧みに臨機応変に適応し政権を動かしつつ
本来の彼女自身の心情・感覚そのものには、一貫し飾り気がなく、自然体に正直に生きていく様相。
後編での一番のポイントだったと、私的にはそう捉えています。
例え、高齢になっていこうとも…
読書家(本好き)の顔もあり、劇作も好き、アートコレクション、息抜きできる場所も確保する。
彼女自身が建てた劇場で、劇を上演したり、教育関連にも長けていたこと。
自国の文化が繁栄されない中、海外の来客の方々を通して
ジャンルを問わない文化を取り入れていこうと奮闘する彼女の姿勢…
今の日本の姿そのものにも重なる所があるのかなと、ふと、こうしてレビューをまとめながら、淡くそう感じます。
同時に
寵臣同士のいざこざ、嫉妬の応酬・家族間の対立・数年間の戦争・自国民に対する不信感を抱く背景等
目まぐるしく時代が右往左往と動く中でも、真っ向から取り組んでいく
〈肝が据わっている、彼女の鋭い『理性・感性が合わさった視点』〉
文化の影響力そのものが、鮮明に反映される雰囲気が滲み出てるかのようでもありました。
壮大な歴史ロマンの世界観がひしひし伝わる中、女帝崩御後の展開そのものがあっさりとしていたので、評価としてはこうしています。
原田マハさんが書かれていた
〈美術館の背景にある時代を捉えること〉
今回(上・下)を既読し、予め下準備をしておくことの意味合い。
自分の中である程度、身近に理解することもでき、いい経験ができました。
後は、この著書でのポイントを参照しながら、実際後日、展覧会に赴き、自分の目で、生の作品を鑑賞する心構えをするだけですね… -
感想は上巻に。
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4122012767 305p 1985・11・10
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エカテリーナ出るぞ!!とばかりに才能をほとばしらせて、大活躍します。しかも相手はマリアテレジア、ヨーゼフ2世、フリードリヒ2世と中世の英雄たちばかり。歴史音痴の僕ですら聞いたことがある。
個人的にはロシア人=野蛮人と言うイメージがあるのですが。ドイツ人としての矜持でしょうか?あんまり暗殺したり、拷問したり、虐殺したりと言う事はしません。プガチョフが反乱起こした際もとっ捕まえたプガチョフを八つ裂き→斬首ではなく斬首→八つ裂きと普通のロシア君主とは一風違った裁きを見せます。
功績や内容が頭にすんなり入るので結構オススメですね。訳も相当完璧です。どうでもいい話ですがエカテリーナに送り込まれたポニャトフスキと言うポーランド国王は本当に可哀相。どれ位可哀相かと言うと言うのは本著を読んでのお楽しみといった感じで。