世界史 上 (中公文庫 マ 10-3)

  • 中央公論新社
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  • Amazon.co.jp ・本 (457ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784122049666

感想・レビュー・書評

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  • やっと読了。私の中では読了までに一番時間がかかった本かもしれない。宗教や文化からくる民族の精神に重きをおいた著作のように私には思えた。上巻が終わっても、まだ私には世界史を半分も分かったようには思えない。
    下巻も頑張ろう

  • ようやく読み終わった。購入してから10年余り。
    ヨーロッパに住むことになったので久しぶりに続きを読み始めて見たら、眠くなることもあったけれど、そこが繋がるのかという驚きや発見もあった。時系列の羅列ではなく流れがあるので読みやすい。

  • 最近は山川出版社の「もう一度読む山川世界史」がビジネスパーソンに流行っているそうです。

    高校生の世界史の教科書といえば山川出版社です。
    タンスの中に山川出版社の世界史の教科書を読んだ人でないと、本書は難しいかもしれない。
    というのも、本書を読む人は専門家ではなく、世界史の概要をさっと読み返したいと考えている人が多いのではないかと思う。とすると、重要な事は、その時代で起こったことを詳しく読む(時代の縦の部分)とその時代に他の地域で何が起こっていたのか(時代の横の部分)。

    本書は山川よりも時代の背景や事象を少し詳しく記載されているため、縦の部分の知識を増やすことができるが、相当に意識して読まないと横の部分を欠落して読んでしまう。
    例えば、第1回十字軍が開始されていた時、インドと中国そして日本はどのような事が起こっていたのか、なんてのは本書では意識しないと、章毎にある地域での事象を説明しているため、わかりにくい。
    なお、山川も同じ構成で書かれているが、簡潔に書かれているため横のつながりがわかりやすいと思う。

    ということで、横の関係性を一応わかっている人が縦の部分を補充したいという問題意識があれば本書は非常に有効です。
    縦の部分に関する記述は、さすが世界のベストセラーです。

  • 単なる通史ではなく、歴史の新たな考察を発見できるのではないかと思い手に取る。確かにひとりの歴史家が著しているので独自の観点が読み取れ興味深い。
    文化史へ多くの紙面を割いていることも特徴。キリスト教、イスラム教、仏教等の宗教の勃興や伝播、またお互いの関連性、地域の特性等、頭が整理された。
    一つの勢力が征服者として地域を移動する中で、いかに文化(宗教等)が伝播し、影響を及ぼしたのか、また影響を及ぼさなかったのか、その意義を考えた。

    注意すべき点は、この本を読むにあたり、相応の基礎知識が必要だということ。つまり、この本は初心者向けではない、ということ。

    わずかではあるが、日本に対する記述も興味深い。

    最後に、翻訳がどうもこなれていない。一部、直訳的なところがあるのか、日本語として読み難いところが残念。

    以下引用~
    ・ナイル流域特有の地理的条件も、政治が中央集権化することを助けた。ナイルの両側は不毛な砂漠だったから、その方向からの危険な外的な侵入はなかった。
    ・ローマ法の能率性と柔軟性は、193年にローマの平和が敗れた前も後ろも、有効な社会経済体系を維持するのを助けたことはたしかである。・・・これは、後代になって商業の再興を大いに助けたのであり、ローマ帝国の現代への永続的遺産のひとつとなったのである。
    ・もし、アジアに、インド人を中国人、日本人、朝鮮人、蒙古人、チベット人、ビルマ人、カンボジア人、セイロン人と結びつける共通の文化的伝統が存在しているとすれば、それは古代インド文明、特にその宗教的表現の及ぼした感化の結果にほかならない。ヘレニズムの成果もこれほど巨大ではなかった。
    ・そこで日本は、600年から1000年までの間に、仏教、儒教をはじめ彼らが輸入し得る中国文化のあらゆる要素を歓迎して受け入れた。この時示された、外国の文物に対する日本人の精力的な熱狂性は、それ以後の時代にも何度かくりかえされ、その度に日本の歴史は急激な転換を見せたが、これはほかにはみられない、まったく日本史だけの特徴である。
    ・中国の安定に役立ったもうひとつの因子は、才能ある個人を帝国の官僚制に補充するための試験体系だった。

  •  世界の4大文明がどう交錯し、どう影響を与えあったかの流れが説明されている。この流れを知っていれば、より一層世界史が面白くなるだろうということは間違いない。ただ、誤字・脱字が多くて若干読みにくい。

     ある文明が繁栄すると、その周辺部がその文明の知識や制度を取り入れて、また発展する。ユーラシア大陸の東と西でそれが交互に繰り返されてきたことは注目すべき事実だと思う。

     歴史の転換点において、遊牧民族の侵入が重大な役割を何度も果たしてきた。過去二千年にわたって、その圧倒的な機動力と組織的攻撃力で影響を及ぼしてきた遊牧騎馬民族の末裔は今、ほとんど影響力を持っていないように思える。しかし、現代、遊牧民と同じ役割を持つ人たちはいるのではないか。
    だとしたら、それはどういうものなのか興味がわく。

  • 大人のための世界史の教科書といった感じ。わかりやすいとレビューされていましたが、それなりに難しいし、「ここはどういうことだろう?」と迷いながら読むこともありました。

    やっぱりローマ史とかキリスト教関連ははマクニール世界史でも難しかったです。もう漫画版で出してほしい。逆にインドとかアジア史、カースト制度やヒンズー教あたりはわかりやすくサクサク読めました。

    前半部分に青銅器とか古代戦車の記述がよく出てくるのですが、そういった道具関連の写真資料の掲載が少なく、ほとんど文字だけなので、ネットで調べながら読み進めていく作業も楽しかったです。

    とはいえこの密度で下巻が続くと思うとちょっと憂鬱になります。

  • 感想は下巻読了後

  • 噂とおり、世界史を横断的に理解するにはわかりやすい一冊。
    かなりのボリュームで読むのは大変だが、文化、宗教などいろんな観点で述べられていて興味深い。
    そんな世界観で述べられていているが、結構日本についても記載されていて、昔から実はグローバル社会が確立されていたように再確認できる

  • 【由来】


    【期待したもの】

    ※「それは何か」を意識する、つまり、とりあえずの速読用か、テーマに関連していて、何を掴みたいのか、などを明確にする習慣を身につける訓練。

    【要約】


    【ノート】
    ・やっと読んだ。いや、知らないことだらけ(苦笑)。

    ・世界史を、概観よりは、ところどころ、ちょっと詳しく把握できる。流れるような文章のおかげで、ストーリーを読むように世界史の流れが分かる。歴史なので、基本は史料等にもとづく事実を記述することになるのだが、ところどころで挿入される著者の歴史観が格調高くてよい。

    ・ちょうどカントを読んでいる時期と重なったこともあり、人類(精神)の前進(発展)は艱難辛苦あってこそなのだなとの意を強くしつつあるところ。「地政学2030年」にもそういう記述がなかったか知らん。

    【目次】

  • 下巻の方に書いた
    https://booklog.jp/edit/1/4122049679

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