機械探偵クリク・ロボット〔ハヤカワ・ミステリ1837〕 (ハヤカワ・ミステリ 1837)
- 早川書房 (2010年6月10日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (235ページ)
- / ISBN・EAN: 9784150018375
感想・レビュー・書評
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かわいい~! クリク・ロボットの造形にキュンとする。博士が操作しないと動かないし、しゃべらないし、見た目もカクカクでいかにもロボットでござい、って感じがかわいい。作者・カミのとぼけた挿し絵も素敵。適度にリアルなタッチがまた良し(笑)。
フランスのミステリーというと、分かりにくいというイメージがある、とツイッターにて呟いたところ、オススメされた本作。今までの偏見を見事に壊してくれる、ユーモアにあふれた素敵な作品だった。オススメどうもありがとうございましたm(__)m
1940年代の作品にも関わらず、とても読みやすく、柔軟な思考にくすくすと笑わせられる。いちいちつけられているクリクの機能の名称がこれまた素敵。「短絡推理発見センサー」「推理バルブ」「仮説コック」など。これだけでご飯がすすむよ(笑)。駄洒落もかなり頑張っており、これは翻訳家さんがお見事。よくぞここまで訳してくださいました。ありがたや~。
ユーモアミステリーっていいな、と素直に感心させられた作品だった。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
いやー、翻訳作品なのに言葉遊びが凄い。原文をちょっと見てみたいですね。あの秀逸なダジャレにどうやって変換しているのか!
『自動(オート)銃弾嘔吐(おうと)システム』なんて…!!
ミステリというよりコミカル冒険ストーリーですが、とても楽しませて頂きました。 -
なんともユルイお話で、ジュブナイルかと思ったよ。第二次世界大戦直後ってのもあるのかな。癒し系。
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誘拐事件は辛かった。
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いやいや、おかしいだろ、フランス人‼︎
と思いつつだんだんクリクがかわいく思えてくる不思議…
訳者がすごく頑張って違和感のないだじゃれいれこんでるのも凄い。
しかし、最初の暗号は意味不明にも程があると… -
愉快。謎を解いておいて結果を暗号で教えてくれるって、…なんでだよ!あと、挿し絵も素敵で、翻訳もすごくいいと思う。
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なんだこれ!かわいい!「計算機として、正確無比な方程式をたて、代数学的に謎を解く」というクリク・ロボットと、クリクを作ったアルキメデス博士の二人組探偵…といっても、クリクは機械仕掛け。頭は四角でチェックの服に小さいチロリアンハット…まるでブリキのロボット。描かれるのはユーモアたっぷりの人間たちのくすっとくるやり取りと、クリクのキュートな振る舞い。挿絵がいちいち愉快でまた可愛い。そして何と言っても、フランス語のダジャレや皮肉・暗号を日本語版に置き換えてたっぷり詰め込んだ翻訳者の高野優さん。すごい!
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本が大好きな子なら小学校高学年くらいから読んでも楽しいと思う。著者のユーモアを生かした訳もとってもよい。
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20140226読了。
軽い読み物。設定がなんじゃこりゃ、でも最後には落ち着くところに落ち着く面白さ。1945年に書かれたもの、ということを念頭に置くと、古さを感じさせない。
翻訳物にありがちな、状況がわからないとか言葉遊びが楽しめないといったことがない。これは翻訳者の努力の賜物。それでいて原文の雰囲気を変えていないのだろうと思う。 -
1940年台の作品。古めかしいながらも軽妙なやり取りや味のある挿絵(著者の手によるもの)、そしてミステリの要素も楽しめるし翻訳も好きです。ただ、ダジャレや暗号を日本語に置き換えるのは微妙。とはいえそのままの訳では意味を成さないし難しい。