ローマで消えた女たち (ハヤカワ・ミステリ 1884)

  • 早川書房
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感想 : 15
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  • Amazon.co.jp ・本 (541ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784150018849

作品紹介・あらすじ

夫の謎の死を解明するためローマに赴いた警察官サンドラ。調べていくうちに、バチカンの秘密組織やローマの連続女性殺人事件がその前に現れる……ベストセラー『六人目の少女』著者待望の新作!

感想・レビュー・書評

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  • ローマで失踪した女子大生は連続誘拐殺人事件の被害者なのか?
    ヴァチカンの秘密組織に属する神父マルクスとミラノ警察の写真分析官サンドラはそれぞれの方向から事件を追いかける。
    やがて二つの道が交差する時、驚愕の真相が…。

    すげー壮大なミステリ。
    次から次へと続く事件に暗躍する人々。お腹いっぱい。
    この話は謎の男の特異性を納得できるか否かだろうなぁ。ある意味SF的でもあるし。
    この手の話を読むと、自分にキリスト教的な素養がもっとあればより面白さの本質に迫れるのになぁと歯痒く思う。思うだけだけど。
    関係ないけど、このタイトルはちょっと内容にそぐわないような…。原題がかっこいいだけにもう少しどうにかw

  • 序盤は引き込まれたが、だんだん訳が分からなく。。。せっかくなので最後まで読んだが時間がもったいなかった。

  • 最後のひっくり返しは面白かったが、それ以外は、うーん、あんまりだった。
    サンドラの二転三転する身の変わりようについていけない。シャルバーをなぜそこまでひっぱる? あと対面した相手が言ったことを「嘘だとは思えない」、「正しいと信じる」という言い切りの場面が多くて、なぜ……となってしまった。分署長とか警部もキャラ付けがしっかりしている割に絡んでこないし。
    モニカは良かったですね。













    こういう言い方は良いものではないが、イタリアのサスペンスなら「パードレ」シリーズの方が面白い。

  • 告解から重罪を知り得た聖職者が秘密裏に罪をあぶり出す教誨師。記憶を無くした教誨師が、報道カメラマンの夫の死の疑問を解こうとする写真分析官と事件の中で交錯する。
    そして生物変移体とは。

    あっちの話とこっちの話が交錯するから、片方ではまだ知り得ない事にもどかしく感じるのはよくあることか。立て続けの事件にテンポよく先へ進みたくなる。
    とりあえず、軽くそうかな?って思ってた予想はひっくり返されたので満足。

  • 面白かった。

  • 数日開かなかったら、もうなにがなにやらわからなくなって、
    何度も読み続けようとトライしたものの、だめだった。

    話が複雑、登場人物が多い、それでも読めるものもあるけれど、これは無理。
    しかもキリスト教がらみで馴染みがないし。

    読めたら面白いのかもしれないけれど、途中挫折させていただきます。

    同作家の『六人目の少女』はなかなかだった。

  • なんかのりきれないまま読了。
    着地点も肩すかし。

  • 話が複雑で大変でした。章立てが細切れだったので細切れに読んでしまったので尚更。でもついていければ面白いですよ。

  •  無国籍のエンターテインメント大作『六人目の少女』で凄まじいデビューを飾ったイタリア人作家カッリージの長編第二作である。のっけからあれほどのアイディアを詰め込んでしまった彼が、第二作をどのくらいの意欲と自負とで書き始めたのか想像もつかないが、大抵の作家であればあのデビュー作を超える二作目というだけで、恐怖に震えそうだ。

     そうした周囲の期待を背負って作り上げねばならなかった本書は、作者がそうした期待にしっかりと応えるこれまた印象的な作品であり、さらに作者があとがきで書いているように、二つの大きな興味深い題材を何としても小説化したかったという確かな動機に支えられて生まれたものであろう。

     二つの題材の一方は探偵や諜報員のように動くバチカン内部の捜査官たちの存在である。法に縛られず、時には処刑さえも行う内赦院所属の<闇の狩人>たち。さらにデータベースとして実在するらしい罪の記録保管所で分析される悪の記録。こうしたものが小説の中では教会の送り出す追跡者たちという存在として浮き彫りにされる。

     もうひとつの題材は、生物変異型の連続殺人犯、というまるで映画『遊星からの物体X』のように、殺人の獲物になりすまして生き続ける存在である。映画と違うのは、捕食者がエイリアンではなく、あくまでも人間であるということのみである。その存在はとてもわかりにくいものだが、小説内のあまりにも目立つ伏線によってじわじわとにじみ出てくる恐怖や悪寒そのものと言ってよさそうな嫌悪すべき存在である。

     善と悪の代表型のような以上二つの存在の対立が、物語中で大きくツイストをすることで、ものごとは見たままのものではなくなり、より深い部分を見つめなければ真実が見えない構造として作品全体の迷宮性はさらに強烈に読者の眼をくらまそうとする。

     この作家は小説構造を最初に建築学的に設計するところから始めるタイプの人なのかもしれない。そのくらい精密な計算された物語のパズルで全体が見え難くなっているために、一作目も二作目もスリリングで謎に満ちているのだ。

     この凄腕のストーリーテリングは、巻末最後の一行まで続いてゆく。続編があってもおかしくはないほどだが、やはり続編はいやだなあと鳥肌が立つあたりで、本書の存在感が改めてぞわりと感じられるほど。犯罪小説の好きな方、犯罪という人間のある断面を見つめて、新たな物語の地平に驚きを発見して頂きたいものである。

  • 連続殺人事件を追う教誨師と、夫の死を探る警察官。合間に挟まれる過去のエピソード。…読んでて誰が誰かわからなくなってきた。あと、生物変異体?(うろ覚え)という、相手の見かけ・声・動作などをそのままコピーできる体質の持ち主も出てきて、推理とSF(もしくはホラー)が混ざったような作品。確かこの作者の前作「6人目の少女」でも何となく作者に化かされた読後感であったなあ。

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