白鹿亭綺譚 (ハヤカワ文庫 SF 404)

  • 早川書房
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感想 : 18
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  • Amazon.co.jp ・本 (235ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784150104047

感想・レビュー・書評

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  • 2019年7月9日読了。ロンドンの何処かにある「白鹿亭」で、ハリー・パーヴィスが常連の飲んだくれたちに向けて語るほら話とも世紀の大発見とも判別しかねる話の数々…。アーサー・C・クラークのSF短編集。小粋なSFほら話の数々がテンポよく・いかにもイギリスという感じのユーモアとウィットをきかして連打される雰囲気がたまらない。各話にはもっともらしいSF設定があるっぽい(肝心なところは「まあ、そんな感じよ」とぼかされるあたりもいかにも酒場のぐだぐだ話っぽい)ところもなんとも小憎らしく癪に障る感じで癖になる。有名長編ばかりでなく、うまい作家はやはりこういう小品もほんま面白いやね。

  • 「白鹿亭」に集まる~新聞記者、文学者、編集者と科学者、科学愛好家の素人衆の3つの職業分野に分かれる人たちの語るほら話、との前書き。

    「尻込みする蘭」小柄な男は支配的な大柄な叔母が苦手。趣味の植物栽培で蘭が肉を食べるのを発見。これを叔母に使ったら?と思ったのだが、実は蘭は・・  蘭にも性格があった。

    「究極の旋律」科学者が組み合わせでヒット曲を作ったが頭が洗脳されてしまったが、音痴の助手は何ら影響がなかった。

    上のふたつを読んだ。なにか文体と内容が入ってこなかった。


    1957発表
    1980.8.31発行 2008.6.30第8刷 図書館

  • 「フレドリック・ブラウンやレイ・ブラッドベリと並んで、密かに連作ホラ原氏のルーツではないかと思う作品。白鹿亭という名のイギリスのパブで、ハリーパーヴィスという謎の男が皆を話に引き込んでいく。そしてその話たるや、まさに「ホラ話」でしかないのだけれど、いつの間にか皆が信じてしまう。アーサー・C・クラークで一冊選べと言われたら、『(地球)幼年期の終わり』より、こちらを選ぶ。それぐらい好きな本。」(『SFはこれを読め!』谷岡一郎著 より)

  • クラークが書くSF小咄集…と言っても宇宙に
    出て行ったりはせず、元の意味のままの科学空想小咄かな。
    ある意味星新一と同じようなジャンルかもだけど、もうちょっと技術よりかも。
    面白かった。

  • アシモフの黒後家蜘蛛の続篇でもとハヤカワの棚を見てたら、見付けた本。
    浅田次郎さんの沙高樓綺譚もあったな。この本と同時代にはギャヴァガン亭綺譚と云う本もあったらしい。浅田次郎さんでは、ゲストが一人ずつ持ちネタを話す構成だったが、本書は科学者や小説家が集うバーで、もっぱらハリー・パーヴィスのお喋りが主役。内容は科学的ホラ話。
    1957年刊行というから、60年前。幼年期の終わりの傍らで、クラーク先生、こんなのも書いてたんだ。

    あまり奇想天外なのはない。嘘かホントか、微妙な処を狙ったのかな。今だったらもっと変な話になるかなとか、もっとスッキリするかなと思う処もあるけど、あまり古びてないのに感心した。

    ところで、パーヴィスって何が専門の学者だったんだろうと思ったが、最後に量子力学の講義と!。
    でも量子力学の話ってあったっけ。

  • つまらないわけではないが、どこか物足りない。クラーク自体と相性が悪いというのもあるが、実際、長編ほどの強さがないのは事実なわけで。

  • シロアリに道具を与えて人間のように種の知能を高める実験をする話が面白かった。

  • クラークのユーモアたっぷりの短編集   
    表紙   6点角田 純男
    展開   6点1957年著作
    文章   6点
    内容 640点
    合計 658点

  • 衛星通信システムは、アーサー・C・クラークの発案によるものとされていますが、なるほど、本書では、そういったクラークの科学者的な側面を知れる短編集です。
    アイデア一辺倒だからこそ、気軽によめる面白さがあります。

  • 溢れ出るアイディアを書き留めて発表するために書かれたような本。物語はあってなきがごとしで、ただただアイディアが秀逸
    海中から貴金属を回収する話とか、どんだけ時代を先取りしてるんだと思わされる

    語り部が複数人欲しかったなーという勝手な希望で星4

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