夜来たる (ハヤカワ文庫 SF 692)

  • 早川書房
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本棚登録 : 296
感想 : 25
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  • Amazon.co.jp ・本 (324ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784150106928

作品紹介・あらすじ

2千年に1度の夜が訪れたとき、人々はどう反応するだろうか…六つの太陽に囲まれた惑星ラガッシュを舞台に、"夜"の到来がもたらすさまざまな人間模様を描き、アシモフの短篇のなかでもベストの評価をかち得た、SF史上に名高い表題作はじめバリエーション豊かな短篇の数々を、著者の軽妙な詞書きにのせて贈る、アシモフの面目躍如たる傑作短篇集!

感想・レビュー・書評

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  • 「2千年に1度の夜が訪れたとき、人々はどう反応するだろうか…六つの太陽に囲まれた惑星ラガッシュを舞台に、“夜”の到来がもたらすさまざまな人間模様を描き、アシモフの短篇のなかでもベストの評価をかち得た、SF史上に名高い表題作はじめバリエーション豊かな短篇の数々を、著者の軽妙な詞書きにのせて贈る、アシモフの面目躍如たる傑作短篇集!」

  • 太陽が6つあり、暗闇というものを知らない星。そこで4時間後に日食が起こることがわかった。その星では誰も知らない夜の世界。発狂し混乱が予想されたなか、日食による影が星を覆う。

    アシモフの初期作短編集。21歳位で書いてたんだからすごいとしか言いようがない。

    タイトル作は、未知との遭遇でもあり、終盤で暗くなって今まで見えなかったものが…というダブルミーニングがよくできていると感じる。

    個人的に好きだったのは『緑の斑点』だ。気がついたら緑の斑点を持つ生物に覆われてしまう。地球の生物は妊娠してしまう。かなり斬新な異星人(の細胞)のコンセプトだ。

    後半、ホーキンズ人、原爆を作って懺悔をする物理学者、クロル星人に宇宙船を乗っ取られた地球人など、ワカランではないが、オチの弱い作品も続く。全体に訳が古いのもあり、特に会話部分がわかったようなわからぬようなという部分が続くので、少々読みにくい部分もある。

    全体的に、夜のない世界を想像するなど、どこに意外性を持つかという意識的な基盤を持ったり、当時の倫理観を想像しないと読めない部分もあり、若い人には少し難解かも。

    それでも、星新一しかり、ムクムクとSFアイデアの湧いてくるような短編集である。SFを書く人は一度読まれるべき。

    で、「長編版」って何?

  • 時間が経っても古びていない、正しく「古典」の短編集。特に「緑の斑点」と「ホステス」が気に入った。「緑の斑点」は状況を理解してから一気に引き込まれ、最後までハラハラしながら読んだ。「ホステス」はミステリ風の緊張感が良い。

  • 巨匠の出世作<夜来たる>を含む5篇を収録した短篇集。圧倒的な名声を誇る表題作だが、一発アイデアものとしての面白さはあるものの、そこまで衝撃には感じなかった。最初からオチが見えていて、特にひねりもないし。ただ見せ方がうまいので最後の感動はあり、今ひとつのめり込めなかったのはリアルタイムで読んでいた世代との感性の違いということだろうか。全体的に「面白いけど昔のSF」という感じを受けるが、執筆順に収まっているということで、5作のうち後半に進むほどクオリティは高まっているように思う。特に最後の<C-シュート>は宇宙船外活動での緊張感と、閉ざされた環境での人間関係の移り変わりが非常に面白い。なお、本短篇集の日本語訳は2分冊となっており、後半は『サリーはわが恋人』のタイトルで出ているとのこと。

  • SF

  • SF短編集。
    まあ、普通。

  • 日食だった。

  • SF。短編集。
    あれ?アシモフの文章ってこんなに読みづらかった?
    表題作は、非常に魅力的な設定と美しい情景。ただ、会話がつまらない。
    作者の初期の作品集ということで、まだ文章が洗練されていなかったのでしょうか。

  • アシモフの名作短編集
    表紙   6点木嶋 俊
    展開   7点1969年著作
    文章   7点
    内容 700点
    合計 720点

  • テーマは秀逸だが…

    エンタメ的な面白さや、文章を読む楽しさはイマイチ。

    これを丸パクリして現代の日本人作家が書いたら凄く面白そう。
    そしてパニック状態も綿密に表現してくれたら、飛んでもない傑作になるでしょうね。

    やっぱ翻訳物とは相性悪いな。

    あまりオススメしません。

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著者プロフィール

Isaac Asimov (1920―1992 )。アメリカの作家、生化学者。著書に『われはロボット』『ファウンデーション』『黒後家蜘蛛の会』等のSF,ミステリーのほか、『化学の歴史』『宇宙の測り方』等の科学啓蒙書やエッセイが多数ある。

「2014年 『生物学の歴史』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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