紙の動物園 (ケン・リュウ短篇傑作集1)

  • 早川書房
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感想 : 225
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  • Amazon.co.jp ・本 (272ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784150121211

感想・レビュー・書評

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  • どの話も全体的に読後感が重い。「文字占い師」は特に重い。「月へ」は法律事務所の同僚の最後の言葉がすごくささった。「太平洋横断海底トンネル小史」がこのみ。

  • 友人に勧めで読み始めました。
    第1章で目頭が熱くなる感覚がありました。
    一刻も早く、親孝行をしていくべきだと思いました。

    まだ読み始めて間もないですが、感想を書きたいと感じたので書いてみました。

  • 何度も読み直した。重苦しいものの、読み応えのある作品ばかりだった。表題作は、最初、史上初だという三冠(2012年度のネビュラ賞、ヒューゴー賞、世界幻想文学大賞の各短編部門受賞)を成し遂げるほどの作品とは思えなかったが、読み直すうちにじんわりと心にしみてきた。「結縄」は、縄に結び目を作ってこしらえる結縄本の説明を読んで、タンパク質の折りたたみを思い浮かべていたら、まさにそういう話だったので驚いた。編者が書いているとおり、「みごとなアイデア・ストーリイである」と思うが、作者が伝統的知識と知的財産権とを巡る現実世界の議論を踏まえているとすると、ただそれだけの作品ではない。古沢嘉通編・訳。二〇一七年四月十五日発行、二〇二一年五月二十五日十一刷。定価(本体680円+税)。
    収録作品:「紙の動物園」、「月へ」、「結縄」、「太平洋横断海底トンネル小史」、「心智五行」、「愛のアルゴリズム」、「文字占い師」、「編・訳者あとがき」

  • 一冊を通じて、抑圧されてきたこと、抑圧されていることに対する深い悲しみと静かな怒りが描かれていて、SF小説ではあまり感じることのない読後感があった。SF的要素は強くなく、しかしSF的なギミックを用いてこういった”静かな怒り”を描いて見せることができるというそのこと自体がセンス・オブ・ワンダーであると思う。天才ここに現る…

  • 泣きました

  • 結縄と心地五行が特に好きだった。

  • ようやくケン・リュウ読めた〜〜テッド・チャンに通じるものを感じつつ、より中国を始め日本や台湾といった東アジアへの意識が濃く出ている作品たちで、私はとても好きだ。ケン・リュウ短編集他に5冊出ているの読まねばー

    日本人ではない作家による日本人/日本を題材にした作品というのを今まで読んだことがほとんどなく、どれも新鮮に思えた。日本が第二次世界大戦に突入してなかったらという歴史IF物の「太平洋横断海底トンネル小史」、面白かった。
    その他「心智五行」とおよそSFっぽくないタイトルだが、収録作品の中では一番SFさがある作品も好きだった。ガットで考えると読んだ時に、ランカ?って思ったのは秘密。
    「愛のアルゴリズム」はチャンの「ゼロで割る」に影響を受けたとのことだが、私は「予期される未来」の影響も感じられた。結末は暗い。
    そう思ったら「文字占い師(リテロマンサー)」...!ニューロマンサー?なんて軽い気持ちで読んでずどんと落とされた。悲劇としか言いようがない。「悲情城市」も是非見てみたい。重かったけど、一番好きかもしれない。漢字が言語に組み込まれているのずっと感謝しているんですけど、これはまさに昔のそういう素朴な気持ちを思い出させてくれました(前半だけですけどね!!!)
    表題作はそこまで私は刺さらなくて、むしろ後半4作品にやられました。「結縄」もチャンで似たようなの読んだなと思ったり笑

    収録作品***
    紙の動物園
    月へ
    結縄
    太平洋横断海底トンネル小史
    心智五行
    愛のアルゴリズム
    文字占い師

  • 泣ける小説でおすすめされ、表題作だけ読んでくれたらいいからと文庫本をプレゼントされました。
    ……だけれど泣けなかった。。純粋さが足りないのかもしれない。表題作以外の作品も読みましたが、どれもずしりと重い。時事が濃い。短編なので読み進みにくいということはなかった。最終話文字占い師を朝に読んでしまったのですが厳しい描写、どれも朝には適さない気がします。

  • お友達に薦められて初めて読んだ海外のSF小説。表題作が重く心に残った。言葉がわからない国で再び孤独になってしまったお母さんのことを思うと切ない。結縄のモチーフはとても神秘的だと思った。どの作品もアジアと欧米の相いれなさが根底に流れている。いろんな作風を持っている作家さんに出会えたことに感謝。「月へ」だけはわからなかったので後で再読しようと思う。

  • アイデアとストーリーの間にみえる、繊細な情や文化や世代のギャップとの葛藤が沁みる
    最後の話は救いのない話だけど、印象深い

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