時砂の王 (ハヤカワ文庫 JA オ 6-7)

著者 :
  • 早川書房
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本棚登録 : 1592
感想 : 180
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  • Amazon.co.jp ・本 (276ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784150309046

感想・レビュー・書評

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  • 大変おもしろかった。SFではあるがラノベとしても読めるように思った。サイエンスよりもヒューマンドラマが根底にあるからかな。

    途中までの伏線の動かし方もよく、読んでいて爽快感がある。ただラストだけはいまいち。ちょっとさすがにご都合主義すぎじゃないですかねー。これまで頑張って戦ってきたの何だったのってなっちゃったし、SF的にも簡単に矛盾を思いつけるからなー。でも面白い。くやしい。

  • 大好きな一冊です。再読、何度目だろう?
    強い人が見せる弱さや、その弱さに対する救いの存在が好きなのかもしれません。

  • ゲーム化希望!

  • タイムパラドックスとか平行世界とか出てくるような作品が読みたくて購入。
    期待通りな感じで、ETの正体も少しだけ読めたとは言え、とても楽しめた。
    一応ハッピーエンド?な感じでよかった。

  • 「一人のすべての可能性と、人類という種の可能性は、一体どちらが大切なのかー。」
    文中の引用ですが、深く考えさせられるフレーズです。

    人類を根絶させるために跳梁跋扈する増殖型戦闘機械群、ETにより二十六世紀の地球は壊滅。さらにETは人類の抹殺をより効果的に行うため、過去の世界でも殺戮を行う。残された人類は人型人工知性体を産み出し、ETを阻止するため時間遡行作戦を展開する。知性体の一人オーヴィルは、過去の様々な世界で幾度となく戦う。時にその時代の人類を救えないままさらに過去へ旅立ったり、時に勝利するがそこで歴史と時間技が変わり未来に存在しなくなる人間たちが出てきたりなど、苦悩を重ねる。
    歴史が変わることで消滅を避けられない、オーヴィルのいた二十六世紀世界。足かけ十万年にも渡る戦いの中、彼の脳裏には絶えずひとりの女性の姿があった。

  • タイムパラドックスに挑んだ大作。

  • 未来からやってきた使者が歴史を変えるべく過去世界で戦う
    どっかで聞いたようなよくある話だけどこの小説はそれを時空の撤退戦という大規模かつ過酷な戦いの話に昇華して描ききってるのが素直にスゴイなーと。2~3巻になってもおかしくないくらいのボリュームなのに。
    歴史を変えたことによる変化をそれまでには無い形(他にもあるのかもしれないけど)で表現してある点も面白い。

    タイムトラベルによる多元宇宙やら、遠未来のオーバーテクノロジーに身を包んだ戦士が鉄器も登場してない過去時代の戦士とが一緒に戦うなんて胸が熱くなりますなぁ

    SF的要素や恋慕やら嫉妬やらやたらにてんこ盛りな
    かなり贅沢な小説。映像化希望w

  • 今更ながら、自分の嗜好がわかってきた。タイムトラベルでもファンタジーのたぐいはNGだ。

  • 【読了メモ】(141103 16:30) 小川一水『時砂の王』/ハヤカワ文庫/2007 Oct 25th/正パパからお借りしました。/切ない…。あとカッティがイマイチ立ち位置不明で、まさに魔女。

  • タイムパラドックスの理論に納得できない。
    まずは前提として、私はタイムパラドックスもので世界軸が一本出ない場合には世界軸は無限になければならないと思っている。(世界軸が収束する系もあるけど自分の知ってる限り、結局そのどれも世界軸が有限に収まるのもは見たことがない。)
    だから現在の世界軸から分岐した世界軸も無限にあるはずで、そんな中で未来や過去の影響を受けて現在が改変されるとすると、たえず影響を受け続けることになるので時間の最小単位ごとに現在が改変され続けることになる。
    だから現在が影響を受ける系のタイムパラドックス物は自分は全く受け付けない。
    SFは仮定の世界設定で話を展開するものだけど、特にタイムパラドックス物は慎重に設定しないとそもそもその仮定そのものがあり得えない。ストーリーの矛盾はしょうがないとしても舞台そのものが矛盾しちゃダメでしょ。
    こういうのは自分はSFではないと思ってる。

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著者プロフィール

’75年岐阜県生まれ。’96年、河出智紀名義『まずは一報ポプラパレスより』でデビュー。’04年『第六大陸』で、’14年『コロロギ岳から木星トロヤへ』で星雲賞日本長編部門、’06年「漂った男」で、’11年「アリスマ王の愛した魔物」で星雲賞日本短編部門、’20年『天冥の標』で日本SF大賞を受賞。最新作は『ツインスター・サイクロン・ランナウェイ2』。

「2022年 『ifの世界線  改変歴史SFアンソロジー』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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