僕は長い昼と長い夜を過ごす (ハヤカワ文庫JA)

著者 :
  • 早川書房
3.89
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本棚登録 : 1152
感想 : 105
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  • Amazon.co.jp ・本 (511ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784150310707

感想・レビュー・書評

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  • わりと面白かった。

  • 表紙とタイトルに惹かれて手に取りました。

    主人公は二十時間寝て五十時間起きるという特異体質の青年。
    なかなか重い過去を抱えながらも強くしなやかに生きている印象です。

    そんな彼が突然事件に巻き込まれて、日常が奪われてしまう…そんな話。

    主人公の話し方がくどくてあんまり好きではなかったけれど、情報系の人間という背景を考えると納得。

    お助けキャラとして登場するナタネさんは格好良くて好きでした。
    単にかっこいいだけでは済まないところがよかった。

    ただ、ヒロインとの関係には??って感じでした。
    ヒロイン惚れっぽすぎだし、主人公もそれをスッと受け入れ過ぎだし。
    しかもいつの間にかいい感じになっちゃってるし。
    なんか…主人公相当イケメンなんだな、と思います。

    内容はわりかし重めですが、軽めに書いてあるし、主人公自信がそんなに重く受け止めてないので読んでて暗くならずに済んでいいです。

    途中でダレちゃっても最後まで読んだほうがいいです。
    ちょっと驚く展開なので。

    事件のたたみ方も派手じゃないところが逆によかったかもしれませんね。
    盛り上がりに欠けると感じる人もいるかもしれませんが、僕はそんなに嫌いじゃなかったかな。

    まあ、どうしてそんな展開になったか納得いくかと訊かれればそうでもないんですが。

    珠玉の一冊!!ってほどではありませんが、軽めに読書を楽しみたい人には向いてるんじゃないかなと思います。
    深く考えなくても流れで読んでいけるし、キャラクターもわかりやすいのでノベルゲームをやってる感覚で読めます。
    それこそ、「逆転裁判」のテイストですね。

  • 面白かった。

    50時間起きて20時間寝る特異体質のメイジ。
    種苗屋を名乗るナタネ。

    軽妙な語り口とキャラがいい。
    ストーリーの展開は読みやすいけど、ナタネさんの存在だけで十分過ぎるほど魅力的。
    メイジとナタネのこれからも見たい。

    ふと本屋で見かけて買ったけどこれは大当たり。

  • なんの予備知識もなく、ただタイトルだけでおもしろそうと手に取った本。でもそんなきっかけで読んだにしてはおもしろかった。厚さのわりにサクサク読めたし。世の中にはいろんな職業(!)があるんだなあと思うと同時に、やっぱりナタネさんがいいなあ。そして出会いって大切ね。しみじみと。

  • 予想可能

    軽薄

  • 20時間寝て50時間起きている睡眠障害の青年明二君が主人公のお話です。
    話が進むとなたねさんという人が出てきます。
    なたねさんがイケメン!個人的に草刈正雄さんを思い浮かべながら読んでますww

  • “またごくりとコーヒーを飲んだ。ナタネさんは優雅に足を組んで、なんだか嬉しそうにしながらコーヒーカップを持って僕を見ている。麻衣子ちゃんはまだもぐもぐと何かを食べながら僕とナタネさんの顔を見比べている。なんだか食べるのが遅そうな女の子だ。いるよねそういう子。
    端から見れば、ちょっと奇妙ではあるけど、平和な風景だと思う。
    朝陽がきらきらと差し込んでくる高級ホテルのスイートルーム。
    男が二人と女が一人、ルームサービスの朝食を囲んで和やかに、いや僕の心中は全然穏やかではないんだけど、会話を楽しんでいる、という図だ。
    ナタネさんは年よりずっと若く見えるから、僕や麻衣子ちゃんの親には見えないだろう。だから、兄妹にでも思えるかもしれない。
    兄妹。そうだ、偶然だけど、まるで僕ら兄妹と同じ構成だった。
    今までそんな体験は一度もないけど、ケン兄と紗季と三人で旅行して、どこかのホテルに泊まったらこんなふうにできるんだろうか。”[P.228]

    図書館で借りた単行本が好きで、手元においておきたくて、思わず。

    “ケン兄が、笑った。
    「お前、相変わらずそれか」
    「いいじゃないか」
    声が震えた。僕は涙脆いんだ。すぐに涙が出てくるんだ。そんなこと皆わかっているじゃないか。いやナタネさんと麻衣子ちゃんは知らないだろうけど。
    「とても一億円も稼いだ男には見えないな」
    ケン兄がそう言って、皆が笑った。僕も笑った。
    いや実はそうなんだケン兄。
    僕は稼いでいないんだ。拾ったお金なんだ。でも、それで皆が幸せになるのなら、喜んで使おうと思う。
    それこそ、僕も覚悟は決めている。この先に何があっても、このプランをやり遂げるって。
    まだ、先はとんでもなく長いはずだけど、長い時間を過ごすことには慣れているんだからきっと大丈夫だ。”[P.300]

  • 特異的な睡眠障害をもつ男が約2億円を手にする話。

    テンポ良く楽しく読めた。
    小路さんらしい、温かい人がいっぱいの世界。
    落ち着きどころも嫌いじゃない。

    しかし、ハヤカワ文庫、サイズがちっと大きくて困っただよ。
    手持ちのブックカバーがどれも入らなかった。。

  • とにかくナタネさんがかっこいい!2人の出会いはもしかして…って思ったらやっぱりでした(笑)でも、おもしろかったー( ´ ▽ ` )

  • 睡眠障害の主人公という設定は良い。ただそれを最後まで生かしきれなかったのがちょっと残念。テンポ良く読めるけどラストはもうちょっと捻ってほしかった。

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著者プロフィール

1961年、北海道生まれ。広告制作会社勤務などを経て、2002年に『空を見上げる古い歌を口ずさむ pulp-town fiction』で、第29回メフィスト賞を受賞して翌年デビュー。温かい筆致と優しい目線で描かれた作品は、ミステリから青春小説、家族小説など多岐にわたる。2013年、代表作である「東京バンドワゴン」シリーズがテレビドラマ化される。おもな著書に、「マイ・ディア・ポリスマン」「花咲小路」「駐在日記」「御挨拶」「国道食堂」「蘆野原偲郷」「すべての神様の十月」シリーズ、『明日は結婚式』(祥伝社)、『素晴らしき国 Great Place』(角川春樹事務所)、『東京カウガール』『ロング・ロング・ホリディ』(以上、PHP文芸文庫)などがある。

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