この空のまもり (ハヤカワ文庫 JA シ 4-1)

著者 :
  • 早川書房
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本棚登録 : 436
感想 : 44
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  • Amazon.co.jp ・本 (331ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784150310844

感想・レビュー・書評

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  •  拡張現実とタグが発展しまくった世界でのSF。彼女のために世界を守ろうとする男の子が、淡々と活躍して行く。醒めている今時の若者が、こなすように世界を救う姿はとても現代的で、悪くない印象だった。

  • 群像劇ってこういう感じかな。

  • 評価できるほど本を読んでいないので保留。
    SFだけど読んでいる感じはライトノベルかと。
    独特の文体というわけでもないからなんと書けばいいのかわからない。
    ところどころちぐはぐな印象を受けている。
    それはキャラクターがどこかで読んだことのある本のペーストに見えたからかな?
    もちろんよくかけてはいるんだけれど、世界観の枠組みは出来ても掘り下げができてない浅い感じ。
    作者自身がゲームデザイナーということもあり(?)PCに関する設定やそれが現実へ使われる用途には注意が払われているけれど、肝心の主人公とそのヒロインがなんともいえない。

    「こういう子がいる限り、この空のまもりは誰かについて考えることはなくなるだろうと考えた。」

    いい言葉のはずなんだけれど、いまいちピンとこない。二回目の大輔の感想でやっと意味がわかる。もちろん、狙っているのかもしれないけれど、そこまでする価値があるのかな。

    いろいろな人間の視点が描かれるのはいいんだけれど、こういうのが鼻につくと読みづらくて、自分は辛かった。

  • ARタグから連想して、少子化問題とか諸外国との軋轢とか織り交ぜると、あり得る話だし妥当なところだと思う。
    物語としてはやや盛り上がりに欠けていて、だらだらずるずると事態が進行していくのがちょっとアレかな。

  • ダビンチでお勧めされていたので購入。
    AR(拡張現実)がより強力に、一般的になった近未来を舞台にしたSF。
    拡張現実への落書きを日本政府が取り締まらないところなど、なんかリアリティがある。
    終盤はサマーウォーズ的なものを感じた。

  • 主人公ののらりくらりした感じがイラッとしたのが第一印象。なので前半はしんどかったが後半話が盛り上がるに従って、その性格も気にならなくなり、楽しく読み終えることができた。

  • 近未来、こうなるだろうなっていう予測を忠実にたどっていて面白いです。
    一番の魅力は、主人公です。ニートな主人公は、自分がニートであることを隠そうとせずに堂々としています。ありのままの自分を恥ずかしがることなく、けれど冷静に自分を見つめることができる…そこが、ニートであることを忘れるくらい格好いい。
    最後も裏切ることなく意外な結末で終わりました。

  • 拡張現実がより進化して、
    強化現実というものが主流になった時代
    人々は強化現実眼鏡をかけて、
    現実にシートをかぶせるようにして世界を見ていた
    先細る人口
    低迷する政治
    鬱屈とした社会

    更に近年問題視されているのが
    「悪性タグ」とよばれる、強化現実を通して世界を見た時に、その対象物に紐付けられた様々な情報
    政治宣伝や誹謗中傷、それら無数のラクガキを貼り付けたまましかし世間は、
    そんなもの、見なければ問題ない、で片付ける

    しかしそれに異を唱えんと
    ネット上で活動をするものがいた
    ヨレヨレのトレーナーに冴えない表情
    社会的にもクールではないその男、ニートにつきーー。

    ※※

    このまま社会が進んでいけばぶち当たるであろう未来を
    割とリアルに突き付けられて少し恐ろしい作品だった
    それらの社会問題が、何人かの視点でもって見つめられていて考えさせられる
    この国を、自分たちの生活を守るためにしなければいけないこととは……

    語句の使い方や、句点の打ち方が好きじゃない。
    あと、作者だけがわかる、作者だけが楽しい世界にいる印象のようなものを受けた。までも創作ってそんなもんか。なんにせよ情景描写が足りなすぎるかなと

    校長に何か伏線が貼ってあったと思ったんだけど、何もなかったな…

  • SFです。
    “素晴らしくファンタジー”という意味で。
    ネタとしては大好きですが、意外と文章に癖があるので、そこで好みが分かれるような……。

  •  複数の視点で描かれるオムニバス形式で進行します。
     一見関係なさそうな人物同士が、終盤になるに従って、あちこち繋がりが見えてくる仕掛けになっています。
     その繋がりは現実と強化現実の2つで複雑に重なっているので、単純に考えると騙される箇所もひとつやふたつありました。ただ読み終わって改めて思い返すと、インパクト優先でキャラクターの整合性がとれているのか疑問です。

     世界観やテーマ、物語の筋自体は良いのですが、文章やキャラクターの書き方ではいまひとつでした。

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著者プロフィール

ゲームデザイナー、作家、漫画原作者。
第5回日本ゲーム大賞優秀賞、第32回星雲賞メディア部門を受賞した『ガンパレード・マーチ』をはじめ、『絢爛舞踏祭』や『ガンパレード・オーケストラ』三部作などを手がける。
その特異な世界観と研ぎすまされたシステムから、「芝村ゲー」と呼ばれ、高い評価と熱狂的なファンを多数獲得している。
小説の代表作に『マージナル・オペレーション』シリーズ(星海社FICTIONS、全5巻)があり、同作は『月刊アフタヌーン』でコミカライズが連載中。また、『マージナル・オペレーション』前史にあたる新シリーズ『遙か凍土のカナン』(星海社FICTIONS)もヒット中。近年は多くの漫画原作も手がけている。
現在、世界観設定などを担当したブラウザゲーム『刀剣乱舞』が大ヒット中。Twitterアカウント @siva_yuri

「2023年 『マージナル・オペレーション [F3]』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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