愛されない子: 絶望したある生徒の物語

  • 早川書房
3.70
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本棚登録 : 443
感想 : 21
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  • Amazon.co.jp ・本 (567ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784152081964

作品紹介・あらすじ

美人で学歴も高く裕福なその女性ラドブルックは、人をよせつけない雰囲気を漂わせ、飲酒癖とたびたびの不倫で町でも浮いた存在だった。そんな彼女が、重度の情緒障害に加えて小児性糖尿病をかかえる8歳の娘が通うトリイの教室で、娘への接し方を学びたいといってきた。ラドブルックははじめのうちこそ緊張し失敗の連続だったが、しだいにクラスに必要な存在になっていった。だが、同時にラドブルックは人づきあいがうまくできないという問題に長年苦しんでいることがわかってきた。お高くとまっていると誤解されたり、夫とうまくいかないことや、酒や不倫への逃避も、これが原因のようだった。トリイは親身になってラドブルックを支え、ラドブルックも懸命に努力するが、ふたりは苛立ちと挫折をくりかえす。そして、ラドブルックの少女時代にさかのぼる辛く重い過去が徐々に明かされていく。情緒障害児との心の交流を綴って世界中を大きな感動につつみこんできた著者が、新たに親と子の問題を真正面からとらえた大作ノンフィクション。

感想・レビュー・書評

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  • トリイヘイデンのだけは何度も読み返したいと思う数少ない本のひとつだと思う。何故だろう?とりとめもなく、エゴむき出しのものが読めない。自分のすら読めない。意味のないものが読めない。それ嘘だろうと思い始めるともう読めない。書けない。トリイのものは私にとって全て意味がある。ひとつひとつのストーリーに繋がりがある。表現が心に残る。トリイは客観的で、感情的でもある。
    たとえばラドブルックの佇まいの記述も心に残る。うろ覚えだけど、びしびしに守りを固めて、目だけは爬虫類のようにぎらぎらしてる綺麗な女性が目に浮かんでくる。それは何かしら心に訴えるものがある仕草だった、みたいな…そういうのって英語的な表現なのだろうか。

  • 内容(「BOOK」データベースより)
    美人で学歴も高く裕福なその女性ラドブルックは、人をよせつけない雰囲気を漂わせ、飲酒癖とたびたびの不倫で町でも浮いた存在だった。そんな彼女が、重度の情緒障害に加えて小児性糖尿病をかかえる8歳の娘が通うトリイの教室で、娘への接し方を学びたいといってきた。ラドブルックははじめのうちこそ緊張し失敗の連続だったが、しだいにクラスに必要な存在になっていった。だが、同時にラドブルックは人づきあいがうまくできないという問題に長年苦しんでいることがわかってきた。お高くとまっていると誤解されたり、夫とうまくいかないことや、酒や不倫への逃避も、これが原因のようだった。トリイは親身になってラドブルックを支え、ラドブルックも懸命に努力するが、ふたりは苛立ちと挫折をくりかえす。そして、ラドブルックの少女時代にさかのぼる辛く重い過去が徐々に明かされていく。情緒障害児との心の交流を綴って世界中を大きな感動につつみこんできた著者が、新たに親と子の問題を真正面からとらえた大作ノンフィクション。

  • 人間の心って、ミステリーの犯人捜し以上にミステリーだ。

  • あとで。

    中学の時、朝の10分間読書?に読んでいた本、トリイ・ヘイデン「愛されない子~絶望したある生徒の物語~」
    読了したような気がするのに、微かな記憶しかない。
    序盤50ページほど読んで、この辺の内容は「あ~そういえば」覚えがある。後半は読んでないのかも。
    トリイ・ヘイデン著で読んだ「ひまわりの森」の方が記憶に鮮明かな…。
    この本のことではっちゃんと話をしたなぁという思い出あり。
    あぁいうことあったなぁ…っていうことを文字にしたり人に話したりすると、その思い出が上塗りされて、前の思い出が薄らいでいく感覚がする。

    当時はわかったようなふりして読んでいたし、朝の読書の時間では集中して読むことができてなかった。10分は短いでしょう…(5分だっけ)
    周りに人がいるとなかなか集中モードに入れない質で、毎回やっと集中し始めれたというところで本を閉じないといけなかった。

    今日はわりかしスイスイ読むことができたし、やっぱり内容も昔よりピンとくるものがある。
    ソーシャル・ワーカーという単語がやけに頭に残ってる。中学生の私は流し読んでたな…確実に…。

  • 新しい視点?子どもではなく助手に焦点を当てて書かれていた。

  • 図書館で何となく手に取り、借りてきた。

    本当にこの人ってどれだけパワーがあるんだろうかと思う。
    何日かかかって読み終えたけど、長い映画を観ていたような気分。
    ラストシーンのピクニックのところでは涙が出そうになった。
    だけどこれは作り話ではない。こんなことが現実だなんてすご過ぎる。
    この本に書かれてないこともまだまだあったんだろうと思う。どの子も愛おしく感じられる。

    「シーラという子」を読んでから大分経つ、読んだ後見てみると、これはシリーズ?としては最後だったみたい。
    もう少し時間を置いて、他の作品も読んでみたい。

  • 美人で学歴も高く裕福なその女性ラドブルックは、人をよせつけない雰囲気を漂わせ、飲酒癖とたびたびの不倫で町でも浮いた存在だった。そんな彼女が、重度の情緒障害に加えて小児性糖尿病をかかえる8歳の娘が通うトリイの教室で、娘への接し方を学びたいといってきた。ラドブルックははじめのうちこそ緊張し失敗の連続だったが、しだいにクラスに必要な存在になっていった。だが、同時にラドブルックは人づきあいがうまくできないという問題に長年苦しんでいることがわかってきた。お高くとまっていると誤解されたり、夫とうまくいかないことや、酒や不倫への逃避も、これが原因のようだった。トリイは親身になってラドブルックを支え、ラドブルックも懸命に努力するが、ふたりは苛立ちと挫折をくりかえす。そして、ラドブルックの少女時代にさかのぼる辛く重い過去が徐々に明かされていく。情緒障害児との心の交流を綴って世界中を大きな感動につつみこんできた著者が、新たに親と子の問題を真正面からとらえた大作ノンフィクション。

  • 助手として手伝ってもらっている、ラドブルックという母親に焦点をあてた話。

  • この人の本は一気に読める

  • だんだん分厚くなってきてるね。その分読み応えもあったけど。

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