- Amazon.co.jp ・本 (352ページ)
- / ISBN・EAN: 9784152090591
感想・レビュー・書評
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いい意味で「これぞ古典!」と思わされる。オチは(今となっては)単純で、途中で予測がつくようなものではあるけれど、伏線がくるくると巻きとられていく様は読んでいて爽快。なんだか未来に希望が持てた。あと猫のピートが可愛すぎる。
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旧訳の再読に続き、新約版も読んでみた。
旧訳版を読んでから日が浅いので流し読みだけど。
感想は旧訳とあまり変わらないかな。
装丁が爽やかになったので、
SF読まない人にも薦めやすそう。
あまりSFっぽくない訳文でもあるし。
人に薦めるなら新訳だけど、
最後の一文は旧訳の方が好き。 -
未来は過去より良いものという事を思い出させてくれる小説。
2001年も10年前になったが、
相変わらず風邪は引くし、
髭も剃らなければならないが、
CADや掃除用ロボットは実用化された。
そしてこの小説が執筆された頃は、
管理社会や、核戦争が現実的な未来だったが、
それらは回避することが出来たのである。
代わりに名もない民衆によって企業や政府が監視され、
安全だったはずの原発が危機を迎える事になったが、
きっと未来はより良いものになっていくのであろう。
長らく読み継がれてきた福島訳と比べると、
甘すぎる→ベルモットが強すぎる
文化女中器→おそうじガール
イヌハッカ→キャットミント
などの部分の変更が印象深く、
今回の訳の方がニュアンスが伝わりやすいが、
最後のあの一文が自信無さそうな表現になってしまい、
そこが非常に残念。星を一つ減らさずにはいられない。 -
訳版
さわやかな表紙、可愛らしい猫ピートのイラストにひかれて、有名な旧訳でなくこちらを読んだ。
超有名SF作品で、作者は現在も指針として役立つヒューゴ賞の受賞者。今は没後約20年だ。
アシモフと同時代。
本の内容は、一流の技術者で発明家でもあるダンが、ちかしい人達に裏切られ、
愛猫ピートと共に、1970年に保険会社が提供していたコールドスリープ(体の冷凍保存)により
2000年にジャンプしようとするところから始まる。
あとは内緒。
波瀾万丈で、先がどうなるのかワクワクするエンタメ。
夏への扉、という題名が、なんとも上品。
猫のピートが冬になると 、家のどれかの扉が夏に通じていると信じ、ダンに家にある扉を辛抱強く開けさせるのだ。
開けた扉の向こうが、雪の積もった寒い景色でも、
次の扉はきっと夏への扉に違いないと、ダンにせがみ次の扉をあけさせる。
それがこの物語のいいたいこと。
2日で一気読みの楽しい読書でした。
1963年、日本初版。
2009年、新訳初版。 -
古典SF、初めて読んだ。どこかで読んだ気がするネタが多いのだが、すべてこの作品から派生していたのだ、と実感。
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長きに渡って、人気のSF小説です。
私は旧訳版を何十回って読みました。
若い人には新訳版の方が読みやすいでしょう。
とにかく面白いので是非読んでみてください。 -
2010/11/17読了。
新訳版で久しぶりに再読。面白かった。リズム良く読めるいい訳だと思う。
旧訳版を初めて読んだのは中学生の頃だった。当時はだいぶ先の未来に思えた2000年もすでに10年前の過去となっているのが感慨深い。万能フランクは実現せず、せいぜいルンバ程度にとどまっていることを思うと、ハインラインの予想した未来はまだ来ていないとも言えるし、一方でインターネットと携帯電話が実用化していることを思えば、追い抜いて遥か先へ来たとも、見当違いの方向へ来たとも言える。
SFの古典を21世紀の今読む醍醐味を味わえた。 -
「Back to the future」のドクの話!
この作品は日本では1963年発表というから、ゼメキス監督はハインラインを読んでインスパイアされたに違いない!と思った。違ってるかもしれないけど、でもそう思いたくもなる。
もちろん、いずれもタイムトラベルの話なんだから似ているのは当然としても、ストーリー全体を包む雰囲気やその展開の仕方が、本当にあの映画そっくり。爽快な結末も。
正直なところ、主人公の専門的な語りの部分はめんどくさくて結構ナナメ読みしたし、物語に取り込まれるまで数十ページはかかったけど、中盤以降は一気読みできて、単純に面白かった。
だけど、久々に翻訳ものの小説を読んで思ったことは、やっぱり翻訳ものの小説はちょっと苦手…。