月の落とし子

著者 :
  • 早川書房
3.27
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本棚登録 : 347
感想 : 61
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  • Amazon.co.jp ・本 (359ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784152098962

作品紹介・あらすじ

新世紀の有人月探査船・オリオン3号の宇宙飛行士が感染したのは、正体不明の致死性ウイルスだった! コントロールを失なった探査船は、千葉県船橋市のタワーマンションを直撃する。広がるウイルス渦! 分断される人々! 空前の規模で描かれる超災害ミステリ。

感想・レビュー・書評

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  • 久しぶりの小説一気読みだった。

    ページをめくる手がもどかしくて、先が知りたくて時々飛ばし読みをしてしまいそうになる。

    キャラクターがもうちょっと個性的なら良いな、と思ったり(でも深川は好き)、行動が単純すぎない?(←お前には言われたくない)と思ったり、途中までは、この状況でほの甘シチュエーション、いらん!絶対いらん!(と思いつつニヤニヤ。結局好き)と思ったり。(ほの甘シチュエーションはのちのラストで効いてきますね。)

    でも単純でもいいのだ。
    ひとを助けたい、それだけなのだから。

    アガサ・クリスティー賞でパンデミックもの?と最初は訝しかったがなるほど、「病原体は、ミステリー」ね。

    • まことさん
      5552さん♪こんにちは!

      『月の落とし子』いいね!登録、どうもありがとうございました。
      嬉しくなって、今、少し涙が滲みました(*^...
      5552さん♪こんにちは!

      『月の落とし子』いいね!登録、どうもありがとうございました。
      嬉しくなって、今、少し涙が滲みました(*^^*)
      図々しいお願いですが、もしできたら、レビューもよろしくお願いします(__)
      5552さんの影響力は、私のフォロワーさんで1番なので。
      この本のレビュー、まだ13件しかないです。
      2020/02/14
    • まことさん
      5552さん♪おはようございます!

      レビュー拝見しました。
      5552さんらしい、現代的なレビューだなぁと思いました。
      ありがとうご...
      5552さん♪おはようございます!

      レビュー拝見しました。
      5552さんらしい、現代的なレビューだなぁと思いました。
      ありがとうございます。
      それにしても、読むのが速っ!!と思いました。
      いつも、たくさん登録されてますものね!
      凄いです(^^)/
      2020/02/19
    • 5552さん
      まことさん、こんにちは。
      レビューにも書いた通り、久しぶりの小説一気読みでした。最近小説あんまり読めていなかったので、新鮮でした。ご紹介に...
      まことさん、こんにちは。
      レビューにも書いた通り、久しぶりの小説一気読みでした。最近小説あんまり読めていなかったので、新鮮でした。ご紹介に感謝します♪
      本を読むのは遅い方だと思います。
      まことさんこそ、コンスタントに登録&レビューしてらして、いつもすごいな、と思っています。
      2020/02/19
  • 新型コロナウィルスが世界中に蔓延している今、一番世界中の人に読んで欲しい小説かもしれないと思いました。
    非常にタイムリーな作品です。

    もし、このレビューを書店員さん、図書館、図書室の司書の方が読んでくださっていたら、是非、お客さん、地域の皆さん、生徒さんにお薦めして欲しい本です。
    感染症対策の本は他にもっと専門の本があるのかもしれませんが、私は偶然フォロワーさんの紹介で知って、この本をたった今、読んだので、2019年11月に刊行されたばかりのエンターテインメントであるこの作品をただ、知ったという、それだけの理由で、お薦めしています。(第9回アガサ・クリスティー賞受賞作品です)

    今、TVその他の放送媒体から毎日流れてくる用語である、ウィルス感染者、マスク、ゴーグル、防護服といった単語がこの小説の中にも、飛び交っています。
    読んだからウィルス感染が止まるわけでも、犠牲者が減るわけでもなんでもありませんが、もしよかったら、小説の力を信じてみませんか。

    以下うらすじより

    それは人間の進歩を証明する、栄光に満ちたミッションのはずだったー。
    新しい時代の有人月探査「オリオン計画」で、月面のシャクルトン・クレーターに降り立った宇宙飛行士が吐血して急死する。死因は正体不明のウィルスへの感染…!?生き残ったクルーは地球への帰還を懸命に試みるが、残酷な運命に翻弄されて日本列島へ墜落するー致死性のウィルスと共に…。
    空前絶後の墜落事故!そして未曾有のバイオハザード!極限状況の中で、人間は人間自身を救い希望を見出すことができるのか。
    クリスティー賞史上、最大のスケールで描かれる超災害ミステリ。

    以上うらすじより。


    この小説上で起こっているようなやりとりが、新型コロナウィルス感染者と、今、日本や各国でも実際にあるのかと思うとやりきれない思いがしました。
    この小説はこの事態に対してどういう結末が用意されているのかと祈るような気持ちで読みました。
    まさに同じような境遇に置かれている人、もしくは自分だって明日は我が身かもわからない非常に恐ろしい話です。
    今、日本や世界中で、この小説の勇敢だった飛行士、工藤晃や研究員の深田直径、晃の妹の工藤茉由のような誰かが、新型コロナウィルスが広まらないように戦ってくれているのだろうと思いました。
    この物語は、最後に人々の団結と希望がみえましたが、今世界で起きていることは、一般人には全く全貌がつかめず、終息も全くみえないと思います。
    よかったら、皆さんもこの作品を読まれて、小説の力というものをじかに感じとってみてください。

    • まことさん
      NORAさん。
      おはようございます!
      こちらこそ、いつもいいね!をありがとうございます。

      この作品は私も他の方のレビューで知って、...
      NORAさん。
      おはようございます!
      こちらこそ、いつもいいね!をありがとうございます。

      この作品は私も他の方のレビューで知って、読んでみたら、今の状況と似たような話だったのでびっくりしました。
      まだ、ダイヤモンドプリンセス号だけの、流行だった頃に読みました。
      作者の方は、特に今の状況を予想して書かれたわけではなく、たまたまそういう話だったのです。
      できすぎていますが。
      感染症ミステリーはほかにもあるみたいですが、この作品は希望が持てる話だと思います。
      今のコロナの状況とはちょっと違うかもしれませんが、フィクションの世界でせめて、楽しまれてみてください。
      コメントありがとうございました!
      2021/02/26
    • NORAxxさん
      なるほど、この作者様はドラえもんとして我らのび太達に「月の落とし子」という秘密アイテムを提供して下さったのですね(( ˘ω ˘ *))

      1...
      なるほど、この作者様はドラえもんとして我らのび太達に「月の落とし子」という秘密アイテムを提供して下さったのですね(( ˘ω ˘ *))

      1年前のレビューにしたコメントを丁寧にお返事して下さりありがとうございます...♪*゚
      フィクションの世界の絶望にばかり目を向けておりましたが希望も大好きです!巡り会えた時には存分に楽しませていただきたく思います!
      こちらこそありがとうございました☆
      2021/02/26
    • まことさん
      NORAさん。
      >絶望にばかり目を向けておりましたが希望も大好きです
      確かに、そういう系がお好きみたいですね。
      私は、そういう系統が、今はあ...
      NORAさん。
      >絶望にばかり目を向けておりましたが希望も大好きです
      確かに、そういう系がお好きみたいですね。
      私は、そういう系統が、今はあまり、読めていませんが、NORAさんのレビューも、楽しみにしています。
      これからも、どうぞよろしくお願いいたします。
      2021/02/26
  • こういう時期だからこそ、読みたい本。
    ウイルスまでをも打ち負かす心、手に入れたいと思った。

  • 月面調査計画に参加した宇宙飛行士が、立て続けに吐血して急死。
    原因不明の致死性ウィルスは、船体とともに地球へと到達する。

    第9回アガサ・クリスティー賞受賞作。

    読み応えがあり、後半は読む手が止まらなかった。

    感染者が出た日本の描写は、あまりにリアルな今すぎて、ありありと状況が思い浮かぶ。
    当時の選評は「普通のパニック小説」だが、コロナ渦の今には「リアルな小説」。

    未曽有の困難に現れる、それぞれの人間性。
    最後は何度もグッときて、泣けた。

  • これは面白かった!!!まさに一気読みでした!!!

    第9回アガサ・クリスティー賞を受賞した本書。
    その面白さは折り紙付きです。

    本書は、最新型有人月探査船・オリオン3号内の詳細な描写から始まります。スムーズに進んでいたはずのミッションですが、急遽、暗転します。月面に降り立ったオリオン3号の宇宙飛行士2人が突然、血を吐いて苦しみだし死んでしまうのです。緊急事態に直面し、探査船を地球に帰還させようと生き残ったクルーである日本人宇宙飛行士らが決死の帰還ミッションを繰る広げますが、さらに船内にいた他の宇宙飛行士も苦しみ出します。謎の病原菌に汚染されたその探査船は各国から着陸を拒否されますが、日本政府だけがその許可をだします。しかし、残酷な運命に翻弄され、探査船は人工衛星と激突、千葉県船橋市の高層マンションに墜落してしまいます。しかも、その探査船内にはまだ未知の高致死性ウイルスが生き残っていました・・・。

    この小説は、映画『アポロ13』と映画『アウトブレイク』、そして『9.11』テロ事件を組み合わせたような話です。
    特に第1部の月探査船篇での描写はその緊迫感に手に汗握ります。もう前半100ページまででハリウッド映画1本分くらいの価値がありますね。
    残された宇宙飛行士達の命を懸けた努力には涙が流れそうになりました。
    アガサ・クリスティー賞の各審査員達が絶賛したのも頷けます。
    極論ですけど、この第1部を読む為だけでも、この本を手に取る価値があると僕は思います。

    さらに宇宙での救出ミッションから第2部以降の日本での災害&未知の病原菌パニック。これだけの要素を1冊にまとめて書き上げる筆者の筆力は脱帽ものです。

    第2部以降の地上篇で、現場で活躍するJAXAの若き女性職員と病原菌専門家の二人の動きにも惹き付けられます。
    非常にリアルな病原菌対策の描写や災害対策での国の動きなど、その描写の迫力にも圧倒されますね。
    しかも、どのキャラクターにも感情移入できる分かりやすいストーリーとこのリーダビリティー、唸ります。
    いや~、面白かったです。

    この物語はぜひ実写映画化してほしいけど、これほどの迫力はハリウッドじゃないと厳しいですよね。アニメだとこの迫力は半減しちゃうだろうし・・・。ぜひ、日本映画界の能力を結集して実写映画化してほしい1冊です。

    本当に、ぜひ、読んでみて欲しい1冊ですね。
    僕が言いたいことはこれだけです。
    これほどの物語を描ける筆者。次回作にも期待したいです。

    • kazzu008さん
      まことさん、こんにちは。
      コメントありがとうございます。

      確かに言われてみればこの本に書かれていることは、今のコロナウイルス蔓延状態...
      まことさん、こんにちは。
      コメントありがとうございます。

      確かに言われてみればこの本に書かれていることは、今のコロナウイルス蔓延状態にある世界にはドンピシャの状態ですね。
      僕がこの本を読んだのは昨年の年末だったのでまさかこのようなことが本当に起こるとは思ってもみませんでした。

      本作は純粋なエンターテインメントですが、ウイルス対策の部分は今まさに通じるものがありますね。
      多くの人に読んでもらいたいですね。
      2020/02/15
    • まことさん
      kazzu008さん♪こんにちは!

      本当にそう思います!!
      kazzu008さんのレビューも、もう1度いいね!したいくらいの気持ちな...
      kazzu008さん♪こんにちは!

      本当にそう思います!!
      kazzu008さんのレビューも、もう1度いいね!したいくらいの気持ちなんですが、できないんですよねぇ~(*^^*)
      2020/02/15
    • kazzu008さん
      まことさん、お返事ありがとうございます。

      いえいえ、そのお気持ちだけでありがたいです。

      それよりも、本書がたくさんの方に読まれる...
      まことさん、お返事ありがとうございます。

      いえいえ、そのお気持ちだけでありがたいです。

      それよりも、本書がたくさんの方に読まれるといいですよね!
      2020/02/15
  • フォローしている方のレビューを読んで予約した本。
    やっと順番が回ってきた!
    他に読んでいた本があったけど、次を待つ人がいるので優先して一気読み…没頭し過ぎて子どもに怒られた。

    月から未知のウィルスが地球上にもたらされる、パニックミステリー。
    アガサ・クリスティー賞受賞作。
    個人的には「屍人荘の殺人」より面白かったと思う。


    書き出しから、ぬぬっ!と引き込まれた。
    裏月面探査の様子は、かなり前にテレビで見た宇宙兄弟を思い出しつつ読んだ。
    宇宙船内でウィルス感染が発覚し、次々と宇宙飛行士が倒れる。主人公と思っていた工藤の悲劇に、この話は一体どこへ行くのか⁉︎とページを巡る手が止められない。
    コロナウィルスの蔓延や、イージス・アショアの問題など、今まさに渦中にある自分達が、この話の状況を容易に想像できてしまうことが恐ろしい。

    これだけ致死率の高い未知のウィルスの治療法がそんなに簡単に見つかるかなぁ…とか、JAXAの管制官を務める才女と理研の感染症研究者のラブストーリーはいいのだが、ちょっと会話がアホっぽくないか?などといった邪念が頭をかすめたが、それでも文句なくその世界を堪能できた。
    いや、本当は堪能してはいけないのかもしれないが…。2020.6.27

  • いろいろな方が「おもしろい!」「今だからこそ読みたい本」とオススメされているのを見て読みたい~と思って読んでみた。

    まさに、「今のこのコロナ禍の時だからこそ読みたい本」

    有人月探査「オリオン計画」で月のシャクルトン・クレーターに降り立った2人の宇宙飛行士が吐血して急死。未知のウィルスに感染したと思われるその遺体を回収し地球へと向かう2人の宇宙飛行士だが、宇宙船は撃墜され日本の船橋へ…そこで蔓延するウィルスを防ぐために地域封鎖をするのだが…。

    展開がおもしろい!
    まさに現実にありそうな人々の戸惑いや自分だけは…的な行動がリアル!
    そして不覚にも後半の「翼をください」になんか涙が…

    あ~でもなんかラブな部分っているか~?
    なんか読んでたら気恥ずかしくなってきたよ。
    いや、モグラの深田さんは好きだが、なんだかな~
    茉由が色々と甘々すぎてなんだかもやもや…
    いや、これは”かわいこちゃん”に対する私の嫉妬に違いない…こんな風に自分に素直な女子ではない私の妬みやそねみだ~!!と言っておこう。ニヒヒ。

  • 新型コロナウイルスで、世界中の社会・経済に大きな影響を受けている今、必読の書。
    前半は、宇宙空間で、後半は日本で展開される。

    新たな月面探査計画として、オリオン計画が実施された。
    宇宙飛行士は、日本人の工藤晃をはじめ5人。

    しかし、月に潜む未知のウイルスにより、宇宙飛行士が次々倒れる。感染から短時間で発症し、致死率も高い。

    工藤達は、決死の地球帰還を目指すが、最悪の結果となる。なんと、ウイルスに感染したオリオン3号が、自衛隊により撃墜され、千葉県船橋市のタワーマンションに激突する。(°_°)

    やがて、未知のウイルスによる被害者が出始める。日本は、世界は、このウイルスと戦い、勝つことは出来るのか?

    パンデミック・ミステリーは、これまでもありましたが、コロナに苦しむ今だからこそ、このタイミングで、読むべき本かも知れません。

    船橋市は、近隣なので、身近に感じられます。
    様々な展開で、後半苦境に陥りますが、最後に希望が...
    表紙の絵が、緊迫感を醸し出しています。

  • 月の採掘場で未知のウイルスに感染してしまった宇宙飛行士たち。なんとか地球に帰り着くも着陸に失敗、船橋のタワーマンションに墜落してしまう。ウイルスの拡散によって船橋市内にエピデミックが発生し、感染症対策チームが乗り込む…、という一部タイムリーなお話。ミステリの新人賞の受賞作品です。


    残念、not for meでした。
    大枠で言えば詰め込みすぎかな…。宇宙船ハザードと市街地墜落のパニックと感染症パニックが全部入ってます。

    ミステリの賞だからいいって訳でも無いでしょうけど、SFとしてはいろいろ辛い。
    序盤、「空気」タンクとか「空気」循環を全部「酸素」と書かれた時点であんまり正確にする気はないなと…。

    科学者ばっかりの登場人物が、危機に際してずいぶんと科学的でないのも気になる。
    未知の致死性ウイルス満載の遺体を地球に降ろそうとする管制センターは無いでしょ。

    と、この辺にしておきます。

  • 月で発生した致死率80%の未知のウィルス。
    そのウィルスを載せた宇宙船が、
    千葉県船橋市の建物に衝突し、
    ウィルスが拡散、パンデミックに。

    現在のコロナ禍と重なり、
    どうなるんだろう・・・と、
    ドキドキしながら読み進めていましたが・・・

    ***ネタばれ***
    ん?
    え?
    ここで終わり?
    劇薬を撒かれた船橋市は、
    シャクルトンウィルスは、どうなっていくの?
    いろんな事が、さぁ!どうなっていくのか?
    というところで、まさかのエンドを迎え、
    途中で終わってしまってるとしか言えなくて、
    読後はもちろんスッキリせず、
    面白かったのにとても残念です。

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