- Amazon.co.jp ・本 (189ページ)
- / ISBN・EAN: 9784163163109
作品紹介・あらすじ
本物になりたいけどなれないニセモノ家族の奪闘描く表題作と、不倫の顛末をコミカルに描く、「もやし」。芥川賞候補作の力作二篇。今、注目の辣腕新人、初の小説集。
感想・レビュー・書評
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もやしの最後の方はみんながむちゃくちゃで、怖かった。
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フルハウス…父が建てた家に招待された姉妹。父は必死に崩れた家庭を取り戻そうとする。なにを思ったか父が連れてきたホームレス家族の中の幼い少女はここで何を思うのか。
もやし…ある男と不倫関係にあった高樹はある日男の妻から電話を受け、振り回されることになる。光を求めて白くうつろにもやしは伸びる。
☆☆☆
どちらも芥川賞候補ということで傾向が良く分かる。熱気に満ちた狂気みたいなものが全体にあるのが時代性なのかな。 -
尋常でない狂気を含んだ世界をこれだけ淡々と書けるなんてすごいですね。
「フルハウス」は既に崩壊した家庭を再建するため父が新築した家に見知らぬホームレスの家族が住み着くようになるお話し。そのことだけでも尋常でないんですけどそのホームレス一家もどことなく怖いんですよね。
柳美里さんの本はエッセイの「私語辞典」を初めて読んだのですが、美里さん自身や家族と物語り中の人物が重なるところがありますね。自伝的要素が強いのでしょうか?エッセイの妹さんの映画を見た感想と物語のやはり主人公が妹の映画を見るシーンがなんとなく似てるなぁと思いました。
「もやし」は不倫相手の妻が押入れでたくさんもやしを栽培してるというこれまた狂気めいたお話し。余分な感情がうまい具合に省かれててドロドロした内容なのに引きずり込まれるように読んでしまいました。 -
「フルハウス」「もやし」収録。
どちらも、登場人物の人間関係が面白い。「まとも」な人が一人も出てこないので、すごく違和感を感じる。そういう世界観なのだろうと思って読んだ方が良いかも。 -
この人あんまり好きじゃないから読んだこともなかったんだけど、読んでもやっぱり好きじゃなかった。芥川賞候補作らしいけど無理。あくまで私個人の好みでしかない感想だけど、読むんじゃなかったよ。げんなりする。
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「家を建てる」が口癖だった父は、理想の家族を夢みて、本当に家を建ててしまう。しかし、娘たちも、十六年前に家を出た妻もその家には寄りつかなかった。そこで、父はホームレスの一家を家に招き、一緒に暮らし始めるのだが…。第18回野間文芸新人賞、第24回泉鏡花文学賞受賞の表題作のほか、不倫の顛末を通して家族の不在をコミカルに描いた「もやし」を収録。
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すごく恐かった。これをどう怖いと表現したらいいのか判らない。もしかしたら自分が適切な表現を知らないだけなのかもしれない。二作(「フルハウス」「もやし」)ともホラーやミステリーではない。ここまで揃う事は無いだろうが、この中の設定の一つや二つは、私を初め、おそらくほとんどの人の日常として存在しているだろうと思われる。
日常の中に潜む狂気。あー、恐かった。
(2004.10.25) -
理解できませんでした。
私にはついてゆけません。 -
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