イン・ザ・プール

著者 : 奥田英朗

• 文藝春秋 (2002年5月14日発売)

感想・レビュー・書評

[あまぐもさんの感想 · 2005年2月7日]

≪祝・直木賞！！
　「空中ブランコ」の伊良部は､この本から始まった。
　日本文学に､新しい必笑のキャラクターが登場！ (帯より)≫


伊良部のキャラクターは『空中ブランコ』のところで書いたとおり、とても信頼できるとか頼りになるとかいうレベルではない。
はっきり言えば、お近づきになりたくないタイプなのである。
にもかかわらず、一度その診察室である薄暗い地下の一室の扉を開けたものは、彼の醸し出す不思議な何かに捕らわれ、彼の常識を外れた行動にあっけにとられつつ巻き込まれているうちに、いつのまにか悩みが消えているのだ。

名医なのかただのろくでなしなのか。
大人になりきることがほんとうにしあわせなことなのかを考えさせられる一冊でもある。

[ｼｪﾙﾎﾞﾀﾝさんの感想 · 2024年3月24日]

伊良部の、いい加減さの中にある、本質をチョコっとついてくる人柄に次第に親しみを覚えてくる。ここにくる患者は伊良部の大雑把でおおらかな性格に救われる。伊良部シリーズのファンになった！

[ハルめめさんの感想 · 2023年11月14日]

トンデモ精神科医伊良部シリーズ。伊良部のいい加減さとか変態具合が妙にハマる。伊良部に踊らされる患者さんたちも次第に冷静になって何かを学んでいく。面白かった。

[がちょうさんの感想 · 2023年10月22日]

とんでもないお医者さんって感じがしたけれど
（いや、実際とんでもない医者だと思うけど）
でもなんか、親しみやすい？どこか身近に感じる？伊良部さん。いいとこついているようで少し違ったり、トンチンカンかも？って思うことも的を得ていたり。なんとも言えない感じはするけれど、それで患者さんがハッピーになったり現状良くなっていたし！（実際伊良部さんのようなお医者さん出てきたらびっくりしちゃうけどね！！）
短編で読みやすく、どこか現代に通じているような気がしておもしろかった。続編もあるようなので、早めに読もうと思う。

[くじらさんの感想 · 2023年7月13日]

最新巻を読みたくて再読。伊良部先生の超ポジティブ思考を見習いたい。すっごい名医かも。

[かおさんの感想 · 2023年2月18日]

初めて声を出して笑った本
映画化したらいいのにと調べたら
すでに映画化されていた。
今度は映画もみてみよう。

[はるきさんの感想 · 2023年1月29日]

軽く読めてしまった
実際の診療とはかけ離れた感じ

[桃山学院大学附属図書館さんの感想 · 2022年12月12日]

ミニコメント
トンデモ精神科医・伊良部のもとで巻き起こるヘンなビョーキの博覧会。こいつは利口か、馬鹿か？名医か、ヤブ医者か？新・爆笑小説

桃山学院大学附属図書館蔵書検索OPACへ↓
https://indus.andrew.ac.jp/opac/book/416728

[まさとさん。さんの感想 · 2022年3月7日]

年明けてやっと読み始めた1冊。再読。
久々の活字ですんなり読めていいし、内容もふふっと笑えて結構好き。
何故かわからないけれど、こういう初対面から懐っこくて許せるような人、なんでもない一言がなぜか刺さる人いるなあなんて。
注射器が好きなのは話の伏線とかと思ったけれど、全然何もなくて逆に笑った。

[シマウマシマシマさんの感想 · 2021年12月5日]

特殊な病気の人が通院する伊良部病院の神経科。
ほぼ気にしすぎが原因？なのかな？伊良部先生が変すぎて、通うほうがバカバカしくなってくるから治るのかしら。

先生も患者さんも登場人物がみんな気持ち悪く思ってしまった。

著者プロフィール

おくだ・ひでお
1959年岐阜県生まれ。プランナー、コピーライターなどを経て1997年『ウランバーナの森』でデビュー。2002年『邪魔』で大藪春彦賞受賞。2004年『空中ブランコ』で直木賞、2007年『家日和』で柴田錬三郎賞、2009年『オリンピックの身代金』で吉川英治文学賞を受賞。著書に『最悪』、『イン・ザ・プール』、『マドンナ』、『ガール』、『サウスバウンド』、『無理』、『噂の女』、『我が家のヒミツ』、『ナオミとカナコ』、『向田理髪店』など。映像化作品も多数あり、コミカルな短篇から社会派長編までさまざまな作風で人気を博している。近著に『罪の轍』。

「2021年 『邪魔（下）　新装版』 で使われていた紹介文から引用しています。」