どこにでもある場所とどこにもいない私

著者 :
  • 文藝春秋
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感想 : 49
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  • Amazon.co.jp ・本 (186ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784163217703

感想・レビュー・書評

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  • 図書館で。

  • この本を読むとますます人間観察が充実したものになります。

    各々にそれぞれの過去があり、今があり、未来がある。

    他人がどうこうできる問題じゃなくて、自分で乗り越えなければいけない壁が誰にでもあって、それを比較対象にすることは甚だ愚問である。

    村上氏の本はいつもどこか退廃的で、読者の期待する終わり方をしない。
    でも最後の「空港」は本当に良くて、「あぁ、良かったな」と息が漏れる。
    知り合いの通っている義肢装具士養成学校が話のキーになっているから尚更。

    電車の中で泣きそうになってしまいました。

  • 私の読書の軸が共感に置かれているからか全然本の中に入れなかった

  • やっぱり龍さんはむずかしーい。

    09'05'11

  • 8つの場面。 8人の私。

    それぞれの「私」による人間観察と妄想。

    彼はこうに違いない。 彼女はこうだろうか。

    考えたり 思い浮かべたり

    理由もわからないのに試してみたり。

    人間て忙しい生き物だな。

  • 「希望の国〜」のあとの作品

    「この国には希望以外は何でもある」という言葉とは反対の

    希望をテーマに新しいことを始める人々を描いた短編作。

    (留学用の雑誌に連載していたので留学ネタあり)


    あぁやっぱり村上龍だな、と思う

    細かすぎる描写。

    頭の中の感情のスイッチをONにしたりOFFにしたりしながら

    人々の動作やその場の状況を事細かにはさんで書いているので

    一気に読むと ドッと疲れる。

    まるで登場人物の脳内にスピーカーをつけたみたいな

    しつこいくらいの洞察力です。


    そしてキーワードは、高級ワイン・居酒屋・水商売(風俗)・うつ病

    など現代社会の象徴的な言葉がいっぱい。


    「1970年代のある時点で何かが失われてしまった」


    なぜ、私がリアルな70年代を経験した作家に惹かれるのか

    やっとわかった、そんな一冊です。

  • うーん。

  • 日常の中で切り取られたある人物たちの行動と心理がただひたすら書かれている。そこから何を読み取れっていうのか、私にはわからん。

  • 共感できるところもチラホラ。
    読みやすい。
    正直面白くはなかった…。
    (08.2)

  • 予想外に良かった。今の荒涼とした精神状態にちょうどフィットしたのかもしれない。機械的で無機質な人間たちは現実感が強く、確かに僕たちはこういうリアルを生きているなと感じずにはいられなかった。

    個人的に特に好きだったのが“居酒屋”です。ていうか居酒屋って愛すべき場所だよね。

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著者プロフィール

一九五二年、長崎県佐世保市生まれ。 武蔵野美術大学中退。大学在学中の七六年に「限りなく透明に近いブルー」で群像新人文学賞、芥川賞を受賞。八一年に『コインロッカー・ベイビーズ』で野間文芸新人賞、九八年に『イン ザ・ミソスープ』で読売文学賞、二〇〇〇年に『共生虫』で谷崎潤一郎賞、〇五年に『半島を出よ』で野間文芸賞、毎日出版文化賞を受賞。経済トーク番組「カンブリア宮殿」(テレビ東京)のインタビュアーもつとめる。

「2020年 『すべての男は消耗品である。 最終巻』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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