- Amazon.co.jp ・本 (344ページ)
- / ISBN・EAN: 9784163239101
感想・レビュー・書評
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古本屋で手にとって パラパラ見て 即買。
ものを知らないわたしはメジャーな作家さんとも知らず気付かず言われても分らず。
ぐいぐい引き込まれるのになかなか読み進まない。文章の力強さ物語の力強さにのみこまれて読みにくいとも感じないのに遅々として読み終わらない。
引きずりこまれて気付くと疲れている。こんな経験は初めて。重いわけではなくて、力強い。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
この人の文体が好きなので、話が複雑になって置いて行かれそうになっても追いかけるように読む。
世界大戦や冷戦なんかの時代背景を詳しく勉強してから読むと、また違った感想を持つのかもしれませんね。
フルカワ物に出てくる動物達はいつも人間を破壊的なまでに嘲笑ってくれるので、逆に爽快だったりします。 -
癖のある文章だが、勢いがある。
とにかく犬がかっこいい。
とにかく異質な作品。それ故に、好き嫌いがはっきりと分かれる作品だと思う。文章に癖があるし。私は、なんだかんだ言いつつ楽しんで読みました。 -
緻密に折り合う史実と物語、すばらしい。
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<table style="width:75%;border:0;" border="0"><tr><td style="border:none;" valign="top" align="center"><a href="http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4163239103/yorimichikan-22/ref=nosim/" target="_blank"><img src="http://ecx.images-amazon.com/images/I/416DJYSDQNL._SL160_.jpg" alt="ベルカ、吠えないのか?" border="0"></a></td><td style="padding:0 0.4em;border:0;" valign="top"><a href="http://blog.fc2.com/goods/4163239103/yorimichikan-22" target="_blank">ベルカ、吠えないのか?</a><br />(2005/04/22)<br />古川 日出男<br /><br /><a href="http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4163239103/yorimichikan-22/ref=nosim/" target="_blank">商品詳細を見る</a></td></tr></table>
<blockquote><p><strong>1943年、日本軍が撤収したキスカ島。無人の島には4頭の軍用犬が残された。捨てられた事実を理解するイヌたち。やがて彼らが島を離れる日がきて-。それは大いなる「イヌによる現代史」の始まりだった!
二十世紀をまるごと描いた、古川日出男による超・世界クロニクル。四頭のイヌから始まる、「戦争の世紀」。</strong></p></blockquote>
神の目とも言える全世界を大局的に眺める視点が物語自体を語り、また、犬に語りかけることで犬に物語を語らせている。
キスカ島に残された四頭の犬の系統樹が世界にどんどん広がり、途絶えそうになりながら枝を伸ばしていくさまが感動的ですらある。
世界中でなくならない戦争も、犬を通してみることで、既存の尺度で測れない別物として捉えられたりもするのが興味深い。尊大な人間の愚かさと、獣である犬の本能の正しさが対比され、歴史と共に生き、ときに歴史の流れを変えさえしたのではないかと思われる場面に立ち会った犬たちの存在感には圧倒されるものがある。 -
犬だ、犬の話だ。犬の話は好きだぞ。幼稚園の時に読んだ『狼王ロボ』(犬じゃないけど)に始まって、『家路』だの『三匹荒野を行く』だの『名犬ラッド』だの『極北の犬トヨン』などなど。そして何より何より『白い牙』と『荒野の呼び声』
本書でも、犬の世界を堪能できる。第二次世界大戦中、アリューシャン列島にあるキスカ島に置き去りにされた日本軍の4頭の軍用犬に端を発する犬たちの血筋が、事細かに描き出されていて、その細かさに刺激されて、系図を作りながら読んでしまった。個々の犬のエピソードも多岐にわたっていて魅せられる。暴力的ともいえる語り口も、軍用犬の歴史を語るにはふさわしいか。現代史を非常にコンパクトに解説してあって、流れがわかりやすいし、旧ソ連の特殊部隊の将校の人物像もなかなか印象的だが、手元において、何回も読み返したいってほどではなかった。 -
表紙ビューを見て気づいたんですが、誰かが叫んだり吼えてたりすると、惹かれるようです。
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マンガの原作とかだったら面白がれたかも。古川日出男さん、自分には合わないことがよく分かった。
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第二次世界大戦中のアリューシャン列島から始まる、ある犬の血統の物語を軸に、大司教と呼ばれるある老人と、「ストレルカ」と名づけられる少女の話が描かれる。
何よりも圧倒的なエピソードの面白さ。そして厚さ。決して量的に多いわけではないが、とてつもない満足感を持って読み終われる。
個人的には、独特の文章表現になれるのに時間がかかったけど。