- Amazon.co.jp ・本 (344ページ)
- / ISBN・EAN: 9784163239101
感想・レビュー・書評
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文体と、紙芝居的な話の進み方が合わなくて、途中で断念。
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人間により、人間よりも早く宇宙空間を旅したライカ犬。
ライカ犬が宇宙から人間を見下ろしたとき、何を想ったのだろうか。
そして、犬たちはライカ犬を見上げた時に何を想ったのだろうか。
「軍用犬」など、人間のエゴにより翻弄される犬を描いた古川日出男の発想力に拍手。
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犬よりも老人の男が格好よすぎた...。
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イヌよ、イヌよ、お前たちはどこにいる。語りかけるような文体、長い詩の様だ。太平洋戦争から始まる4頭の犬たちから始まる系統樹が、ソ連の英雄犬ベルカとストレイカが、その長い歴史の中で絡み合い離れ新しいベルカへと続く壮大な犬の叙事詩。そしてひとりの老人の狂気と、一人の少女の狂気が産む物語。魅力的なのはその少女だ。犬になることを選んだ少女。決して美しくない少女は桐野夏生の「グロテスク」の主人公の正義を思い出させる。欲望と本能のままに生きる。犬たちは常に「生きろ」と何かに命令される。そして生きる。その系統樹を絶えさせる事のないように。そしてその血は遠くはなれるが、老人によってまた巡り会う。それは運命付けられていたと感じてしまう。物語の最後、生き残ったベルカとストレイカは新しいベルカとストレイカへと続くのだろう。少女はストレイカとしてその系統樹を作っていくのだろう。古川日出男は「アラビアの夜の種族」をその始まりの何ページかで断念してその後何かを読もうと思ったがそれも断念した。「アラビア・・・」を読まなかったことを後悔して少し短めのをと今回これを読んだのだが、この文体に惹かれてしまった。「犬よ、お前は・・・」と語りかける。「・・した。」「・・・する。」と断定的な表現。魅力的だ。ああそうだ、思い出した。三好達治の詩「乳母車」の感じだ。あの「母よ、私の乳母車を押せ」あの感じだ。やはりこれは長い長い詩なのだと思う。2006・9・24
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いや、だから古川日出男は売れないんや、と思った。おもしろいしめっちゃいいんやけど、同じ時期に出版された『東京タワー』が二百万部売れる国でこの文章は売れへんやろ。
わかりやすくつながっているんだけど、つながっていく過程がすごくわかりにくい。そこまで連れて行くためにあんな文体になっているんやけど、でもやっぱりついていかない(いけない、ではなく)人が多すぎるんやろうなあ。
壮大、という言葉だけで説明できてまいそうで、『13』についても同じことだけど、でも壮大さを支えているのが緻密な感覚で、なんでこんな馬鹿げた物語にこんな無茶な説得力があるのかといえば、どう考えてもそこでしかない。古川日出男には普通では見えないものを見る目と、それをみんなに説明できる言葉がある。
作者が完全に自分の世界に酔っ払ってるのに、それに引きずられてないところとか最高なんやけどなぁ。まず終わり方がその証明だし、そもそもエピソードに対する熱の入り方と諦めの良さがあんなにいいバランスで同居してるのはすごい。
売れるような作品、書くんやろか、いつか。
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2007年05月02日
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相変わらずくどい言い回しがちょっと鼻につくが、読ませる実力は認める。
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面白かった。
犬の話。
期待していたよりは面白くはなかった。 -
読んでいる途中。
今のところ、面白い。