モーダルな事象 (本格ミステリ・マスターズ)

著者 :
  • 文藝春秋
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本棚登録 : 200
感想 : 41
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  • Amazon.co.jp ・本 (546ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784163239705

感想・レビュー・書評

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  • クワコー物は、先に「准教授」2作を読んでいたので、遡ってこの本を読むことになった。奥泉のミステリ・伝奇・SFがないまぜになったテイストは、「『吾輩は猫である』殺人事件」と同じで、十分に楽しめた。ただ、クワコーのキャラを楽しむには、「准教授」2作の方がよい。奥泉もそのつもりで書いているのだと思う。

  • 読もうと思った時は気軽だったのに、厚さをみてちょっとひいた^^;))))))。久々の奥泉光は、やっぱり不思議色の強い(伝奇っていうのか)ミステリー。

    くわこーの、饒舌な小物ぶりをくすくす笑いながら、彼が巻き込まれるのっぴきならない状況をともに楽しむべし。
    現在・過去・妄想・複数視点で心地よく混乱するので、攻略の志でもって読まねば。なんか、これ読んだら、積んである『ドグラマグラ』を読める気がしてきた。

  • うーん。サブタイトルとか「桑幸」の語りからしてもっとお気楽なお話を想像していたんですけどね。なんか話が急に重たくなってちょっと面喰いました。その重たい話もおもしろいか?と言われるとどうも微妙で。急に変な風呂敷広げだして・・大丈夫か?と思いました。ていうかミスリードだと思ったらそうでもないという。ちょっと自分にはあわないかな。
    なんか今までの作品といろいろつながりがあるようで、そっちを先に読んだら楽しめたのかもしれませんけども。。

    続編がいろいろでてるようで、そっちはお気楽なお話なんだろうか?この終わり方でどうお気楽路線に戻すのかちょっと気になるところではありますが、読むかどうかはちょっと微妙。

  • なんかもうイマイチな人たちばかりでミステリやるとこうなる

    【内容】
    イマイチな大学のイマイチな助教授がとあるイマイチな童話作家の遺稿を発見したということになってイマイチなわりにはそれが流行ってなぜか成り上がってしまうのだがイマイチな童話作家の謎の人生のせいなのかなんだか殺人事件が身近で起こっていてその結果イマイチな探偵(役)が無理矢理登場してきて少しずつ謎が現れて解かれていってるのかどうか・・・

    【感想】
    問題なくおもしろいのだけどよくよく考えてみればおもしろいのは文章とかキャラクタなのであってイマイチな探偵たちのせいか物語の進行はきわめて遅く全体としてはなんせ長くて退屈なのかもしれないとすら思えてきたのだがそういうのは純文学系の特徴でもあるわけでこの作品はもしかして純文学?なんてことはなくやはりちょっと変わったミステリなのだろうということにしておこう。

    ま、基本楽しいです。
    ボクにとっては今暮らしている大阪や故郷の岡山なんかが舞台になってて親近感もあるし。

    物語自体はイマイチだけど、登場人物もイマイチな人たちばかりなのだけど、この作者自身はとっても頭がいい人なんだなと思った。賢こすぎる人の書くモノは物語としては面白くなくなりやすいかもね。でも面白さはその賢さに発生してると思う。
    この著者はほとんど読んでなくて、最初新聞で(たぶんいくつもの新聞に配信されていたと思う)「プラトン学園」を読んでヘンなのと思い、『「吾輩は猫である」殺人事件』をこれは単行本で読み普通におもしろいと思い、今回のが三作品目。あ、いやたしか朝日新聞に連載されたヤツもこの人の作品だっけか?なら四作目かも。いずれにせよちょっと変わった作風の人という印象が強いです。どういうタイプの作家かつかみきれてないのだけど、これは作者自身がそう意図しているフシ。

    今回の単行本で解説があったのもちとびっくり。
    でもこれも、その後のインタビューも含めて作品の一部のような気もする。書いてる千野帽子という人が架空の人物で奥泉光さんの文章だったとしても驚きはしませんが、昔、中日新聞・東京新聞の夕刊でこんな名前の人が連載していたような記憶もおぼろにあります。
    (2013年03月01日読了)

  • もっと笑えるかと思ったけど、そうでもなかった。

  • とある作家の遺稿を扱うこととなった底辺教授クワコーが巻き込まれる、サスペンス小説。読むのは大変だったが細に張り巡らされた伏線や無駄知識も豊富で面白かった。

  • やっと読み終わった。
    時間軸の移動があるのがおもしろかった本でした。

  • 今期ドラマ化。
    クワコーはこの人と思っていた某俳優さんは
    別枠のユーモアミステリー原作ドラマの
    白い人に

    トンデモ配役に初回で脱落したものの
    辞書並に分厚いレータン編は
    佐藤クワコーがしっくりくる不思議

  • あまりの分厚さにびっくり。読んでも読んでもなかなかすすまず。
    全体的には幻奇的だったけど、ちょこちょこある面白い部分に魅かれて
    いつの間にか読了していました。
    クワコーと共感する部分もあったり・・・。元夫婦探偵が味があってよかったです。なかなか楽しく読めました。

  • 意地で読み切ったって感じ・・・

    単行本で500ページ越えは勘弁して欲しい
    持つのが重すぎる・・・

    内容は、結構ややこしい話でなかなか理解が難しい

    で、結局どうなんやねん! って感じ

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著者プロフィール

作家、近畿大学教授

「2011年 『私と世界、世界の私』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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