うらなり

著者 :
  • 文藝春秋
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本棚登録 : 111
感想 : 21
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  • Amazon.co.jp ・本 (202ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784163249506

感想・レビュー・書評

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  • 漱石の『坊っちゃん』の脇役うらなり視点のもの。おもしろかった。

  • 確かに面白い本でした。「坊ちゃん」を別の側面から書き、尚成功した「坊ちゃん」は一切出てこない、行方も知らないというのが、面白かった。マドンナの大阪のオバサンぶりもちょっと可愛そうだが、結構好きかも。手が荒れているというのが、凄いなあ。

  • かの有名な「坊ちゃん」に出てくる冴えない先生、「うらなり」さんのお話です。
    巻末の「創作ノート」で作者の方も言っているけど、確かにうらなり先生側から見ると、あの坊ちゃんの行動は全く理解できなかっただろうなぁ…。
    特に親しかったわけでもないのに、勝手に妙な同情されて、お別れの時には見送りにまで来てくれて。
    「この人は一体……」という感じだっただろう。
    坊ちゃんがすぐにあだ名をつけるのに倣って、坊ちゃんのことを「五分刈り」と言っているのもおもしろかった。
    元となった「坊ちゃん」を読み返したすぐ後に読んだので、「ああ、このシーンね…」とよくわかっておもしろかった。

  • 漱石の代表作「坊っちゃん」の登場人物、うらなり。マドンナに思いを残しながら、新任地へと赴いた彼のその後は-。明治、大正、昭和を生きたひとりの知識人の肖像を、卓抜な着想と滋味あふれる文章で描き出した一冊

  • 夏目漱石の坊ちゃんのその後を描いた作品という触れ込みだったが、今ひとつ。

  • 2007年2月15日(木)、読了。

  • 漱石の「坊ちゃん」をうらなりを主人公にして書いた小説。もう一度「坊ちゃん」が読みたくなる。

  • 「坊っちゃん」に出てくるうらなり先生が語り手となって物語の裏側を語るという趣向。なんだか微妙な読後感。あらすじをたどっただけじゃん、といっちゃえばそれで終わりかなという気もする。

  • 私は雑誌で掲載された頃に読みましたが、面白いです。坊っちゃんをまた第三者の目から見ると、どうみてもはた迷惑な愛すべきB型ヒーローなのです。

  • うらなり君のその後。マドンナとの再会は哀しすぎる。文芸誌掲載時イッキに読んだ。でも何かが足りない。片手間、余技の感じが強すぎるんです。

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著者プロフィール

小林信彦 昭和7(1932)年、東京生れ。早稲田大学文学部英文科卒業。翻訳雑誌編集長から作家になる。昭和48(1973)年、「日本の喜劇人」で芸術選奨新人賞受賞。平成18(2006)年、「うらなり」で第54回菊池寛賞受賞。

「2019年 『大統領の密使/大統領の晩餐』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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