僕らが旅にでる理由

著者 :
  • 文藝春秋
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本棚登録 : 81
感想 : 14
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  • Amazon.co.jp ・本 (273ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784163273709

作品紹介・あらすじ

さあ、いくよ。月・火・水・木・金と、曜日ごとに違う恋人がいる歯科医大生の衿子。ある日衿子は、恋人ではない「ラーさん」(四十歳・男性)と行き先のわからない旅にでる-ふたりの行き着く先はどこ?あたらしいリアルとファンタジーが交錯する、赤羽駅発・傑作ロードノベル。

感想・レビュー・書評

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  • 現代のファンタジー。世界とずれているラーさんとヒロインの、不思議でリアルな旅。結末も良かった。

  • よくわからなかったけど、なんか好き。

  • 病んでるなー。

  • ラーさんの探してる言葉がすぐわかってしまうから、なんだかな。

    初期のいしいしんじの作品にありそう。
    ファンタジーならもっとあれくらいやってほしいな。

  • 表紙と最初の文章が素敵で読む事にしましたが
    頁が進むにつれて
    勢いが減って来た様な気がします。
    正直 途中から飽きてしまいました。

    唄を歌う女性とのお話が
    一番面白かったです。

    パルコと出会ってあたりから
    うーん...となりました。残念。
    ラーさんとパルコが結婚したのも
    至極残念。

  • 歯学部に学ぶ女子学生が家出をして40歳の男性と旅に出て、旅先で言葉を一文字ずつ探していく話。

    旅先で甘いものを食べすぎて太りすぎてしまったり、男性の母親のような立場を自覚して老婆になってしまったり、旅先での疑似家族の中で9歳の少女になってしまったりするのだが、それに合わせて文体も変化していくため、決して読みやすくはない。
    変化した文体が擬音語、擬態語が多く、地の文との切り替わりもなかなか把握しづらい。

    いわゆる40歳男性と20歳女性の自分探しの旅の話と言えると思うのだが、旅先で大してイベントが起こらない前半はともかく、後半に新たな30歳女性を加えたことで若干陳腐になった印象。
    複数のボーイフレンドの存在や堕胎経験など、主人公のプロフィールを肉付けするには使い古されたエピソードが目立ち、しかもそれによって補強されるイメージが意図したものなのか分かりにくい。

    文体の変化に文章力だけは確かなものが見えるけれど、それ以上の評価はしにくいのは、小沢健二の同名曲(ちなみに作品中には何の関連性も見られない)を思い出してしまったタイトルからの期待が大きかったせいだろうか。

  • 歯科医の娘で歯学部に通い勉強のストレスを
    平日毎日違う男の子と寝ることで発散していたわたしは
    診察に来たラーさんに誘われてこっそり旅に出ることにした。
    ラーさんが失ってしまった何かを探す旅はあてどない。
    最初に訪れた籠原でわたしは3日でぶくぶくと太り
    群馬の元競馬場で歌の練習をするおばあさんに愛の物語を聞く。
    次に訪れた長野はラーさんの会社のマシマロ工場へ行き
    おばあさんとなったわたしはパルコと知り合う。
    そしてわたしは9歳になりパルコの車のミラ子で旅を続ける。
    パルコはラーさんに人生初めての告白をするが伝わらない。
    それでもファミリーとなったわたしたちは家を借り
    とりあえずは落ち着いたかと思いきや
    ラーさんは家の近くの森へと一人で旅を再開してしまった。
    きっと瀧の方にいると踏んだわたしはラーさんを追いかけながら
    堕胎してしまった誰かの子どものことを思う。
    装画:山田緑 装丁:大久保明子

    歯科医の娘の衿子と患者のラーさん、
    そして元ヤンのパルコの3人の奇妙な旅路の物語。
    太ったりおばあさんになったり9歳に戻ったりと
    様々な自分を体験した(気持ちになった)衿子が
    人生にやりなおせないことなどないのだと知る。

    ラーさんの失くし物は途中で察しがついたのだけれど
    それがちゃんと台詞にまで反映されていることには
    後の方まで気が付きませんでした。
    「や、せ、な」は本当は何て言いたかったのだろう。

  • 題名と表紙に惹かれて読むも…

    ファンタジーなのか何なのか、よくわからない。

  • 歯学部生の女の子が、曜日ごとに男がいるという設定で(なぜか)
    そんな毎日に飽きて(なぜ飽きるんだろう)、放浪する、という内容。

    途中変なおじさんとか出てきて
    なんか、旅っぽくないし。。微妙だし、
    そもそも、あとがきでこの著者が
    「私は旅行嫌いだったが、これを書いたらちょっとは好きになれそう」と書いていて

    旅嫌いな人の書いた旅の小説か、だからつまんなかったのか、と分かりました。笑
    おすすめせず。。

  • 前になんかの短編集で読んだなぁそういや。
    図書館に入ってきた新刊を見てそう思って借りました。

    割と面白かったです。
    あぁこれちょっと面白くない予感もするなぁ、とか。
    この展開は結構安直だよなぁ、とか。
    ちょっと不安を抱きつつ読んでたんですが、
    終わり方が結構よかったよ。

    パルコとラーさんがくっついてなによりだ。

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著者プロフィール

1973年東京生まれ。女優、映画監督、脚本家、作家。多摩美術大学在学中の97年、斎藤久志監督の映画「フレンチドレッシング」で女優デビュー(毎日映画コンクール・スポニチグランプリ新人賞を受賞)。その後、「大いなる幻影」(監督:黒沢清)、「BULLET BALLET」(監督:塚本晋也)、「金髪の草原」(監督:犬童一心)「さゞなみ」(監督:長尾直樹)「『また、必ず会おう』と誰もが言った。」(監督:古厩智之)などに出演。その他の出演映画に「いたいふたり」「透光の樹」「血と骨」「それでもボクはやってない」「Sweet Rain 死神の精度」「ゲゲゲの女房」などがある。2006年「三年身籠る」で長篇映画監督・脚本家デビュー(高崎映画祭・若手監督グランプリ受賞)。映画の進行と同時に、同名の長篇小説を書き下ろし、小説家デビューも果たす。

「2018年 『彼女たちがやったこと』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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