シティ・マラソンズ

  • 文藝春秋
3.44
  • (29)
  • (177)
  • (234)
  • (23)
  • (3)
本棚登録 : 1042
感想 : 229
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (213ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784163291109

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 大好きな3人の女流作家が描くマラソンの短編集。

    ニューヨークシティーマラソン・東京マラソン・パリマラソンを舞台とした3作品が収められている。

    どの作品も、その国の空気やその大会独自の臨場感を細かに伝えてきてくれ、爽やか。。
    軽いジョグ程度で前進しない私には少し刺激になったなw。

    個人的には「金色の風」がとても好きだった。
    バレエを挫折した女の子が目的もないまま、パリに留学。
    乾いた気持ちで過ごす毎日。
    ある朝、軽やかに走るキレイなブロンドの女の子と傍らを嬉しそうに併走するゴールデンレトリバーに出会う。。
    挫折と家族との溝、すさんだ自分の心に対する葛藤などがブロンドの彼女と1匹そしてマラソンに出会ったことで次第にほどけてゆく、という内容。

    • 猫丸(nyancomaru)さん
      「軽いジョグ程度で前進しない」
      充分素敵です。私は学生終了と共に身体を動かさなくなりました、唯一走るのは終電に間に合わない時、チョッとの距離...
      「軽いジョグ程度で前進しない」
      充分素敵です。私は学生終了と共に身体を動かさなくなりました、唯一走るのは終電に間に合わない時、チョッとの距離を歩くのは、電車遅延で乗り継ぎに間に合わなかった時に一駅分。。。
      また関係無い話を書いてしまった、、、
      この本は文庫になったので購入済み、近々?読む予定です。
      2013/03/06
    • jamさん
      おぉ~、この本懐かしい!
      ジョグはゆっくりペースなので、私も電車めがけて全速力とかしたらちょっとの距離で死にそうになりますよ~~w。
      しをん...
      おぉ~、この本懐かしい!
      ジョグはゆっくりペースなので、私も電車めがけて全速力とかしたらちょっとの距離で死にそうになりますよ~~w。
      しをんさんの作品の中ではかなり好きな本です♪
      心の中を爽やかな風が吹き抜けますよ。
      2013/03/08
    • 猫丸(nyancomaru)さん
      「ちょっとの距離で死にそうに」
      私もです。。。
      「心の中を爽やかな風が吹き抜けますよ。」
      読むのが愉しみ、、、
      ASICSさん(でなくても、...
      「ちょっとの距離で死にそうに」
      私もです。。。
      「心の中を爽やかな風が吹き抜けますよ。」
      読むのが愉しみ、、、
      ASICSさん(でなくても、企業さん)、また粋なサービスをして呉れないものでしょうかねぇ、、、
      2013/03/08
  • マラソンとシューズをテーマにした、3つの物語。そして「三都物語」とあるように東京、ニューヨーク、パリを舞台にしている。読んでいるとまた、マラソンを走りたくなる。それぞれ、ゴールまでは到達していないんだけど、未来に向かって希望が開けているような。つらい気持ちや寂しい気持ちがあっても、みんなそれぞれ前を向いて進んでいくんだな。金色の風はよかった。近藤史恵さんのほかの作品も読んでみたい。

  • スポーツ小説を書いている3人の作家による、ニューヨーク、東京、パリのマラソン大会にまつわる掌編。

    それぞれに人生で何かを失った(と感じている)主人公が「走ること」「マラソン」を介して何かをまた得る、またはそのきっかけを得る物語。

    みっつの話、どれもするりするりとあっという間に読めてしまった。フルマラソンは無理でも、これを読むと体を動かしたくなるんじゃないかな。

    この本は、本の紙質も好きだった。

  • 3編しか入ってないけど、どれも素敵な話だった。
    ニューヨーク・東京・パリ。
    たくさんのランナーが参加するシティ・マラソンの中で、きっとそれぞれのドラマがある。

    装画 / 大久保 ナオ登
    装丁 / 関口 聖司
    初出 / 株式会社アシックス2008~2010年WEBサイト・モバイルサイト期間限定キャンペーン「マラソン三都物語~42.195km先の私に会いに行く~」のための書下ろし。

  • FBで知り、気になってすぐに読みました。
    この本、注意!です。通勤で読んでて、面白くて地下鉄乗り過ぎました。ホントです(苦笑)


    3人の著者が、マラソンを題材に書いていますが一貫して、「走るのが楽しい。気持ちいい」と言うこと。
    この本を作るに当たり、スポーツメーカーが関わってるとか。ちょっとズルイよね。

    簡単に言うと・・・短編集で分かりやすい内容なので、書くとネタバレ確実!

    不覚にも、あさのさんの「フィニッシュ・ゲートから」で潤っと来ました。

    近藤さんの「金色の風」にある、『身体の隅々まで酸素を行き渡らせて、身体を透明にして、・・・』と言う言葉に震えた。乗れてる時の感覚ですね。

    2010年10月発売の本書、読んで影響され海外へ走りに行った人も居るんだろうな。


    履き心地のイイシューズを買って、走りたくなる。
    見事に思惑に乗せられる1冊です。

    • ohsuiさん
      なんとも魅力的な作者さんたちが集まってますね、、気になります!
      なんとも魅力的な作者さんたちが集まってますね、、気になります!
      2012/08/09
  • 前に読んだことをすっかり忘れてて、図書館で見かけて面白そうだなと思って借りて読んでいるうちに、「あれ、これ読んだことあるぞ。」ってなった本。笑

    この本面白そう!というアンテナはそう変わるものではないと実感した。笑

    しかし、読んだことを忘れるくらいなので、自分のなかに刻み込まれるような本ではなかったのだと思う。
    かと言って、つまらないという訳ではなくてサラッと読めてほっこりする本。
    少し運動してみようかと思わされる本。

  • ニューヨーク、東京、パリのシティ・マラソンを通して描かれる、それぞれの人間模様(^^)どの話も辛いことがあるけれど、ウキウキする終わり方(*^^*)♪こんなの読んじゃうと、走りたくなっちゃうな~ε=┌(;・∀・)┘

  • 走りを軸に自分を見つめ直すことをテーマにした短編集。3作品とも尺が足りない気がするが、サクッと読めて軽快な感も出ています。近藤さんの作品が一番好印象かな

  • 走る人はそれぞれドラマを背景に持っているのかもしれない。そんな気にさせる一冊で、自分にとって走る意味をちょっと考えてしまいます。

  • あさのさん以外好きな作家さん、ホノルルマラソンから帰ってきたばっかりというホットなタイミングで手にとった本。
    もうフルはやめようかなーと思っていたのですが、ちょいちょい、この本を読んでNYマラソンとパリマラソンは、to doリストに入る勢い。特にパリは好きな街でしばらくご無沙汰。観光で行く旅行もいいけれど、プラスマラソンていうイベントが入ることで街を知れるし街がもっと自分に近い存在になるなーと思います。
    3話目で出てくるパリの話で、留学したての不安な感じや、好きになるもの(名もないパン屋のバゲットが文句なく美味しいとか、マグナムのアイスバーとか)、語学学校にいるとフランス人の知り合いができないとか、はるか昔の私が経験したことが書かれていてノスタルジー。
    半年ぐらい遠くの街に住みたいと思わせるとこ、偶然かもしれないですが、こういうとこ、近藤史恵さんの好きなところかなー。

全229件中 11 - 20件を表示

著者プロフィール

1976年東京生まれ。2000年『格闘する者に○』で、デビュー。06年『まほろ駅前多田便利軒』で「直木賞」、12年『舟を編む』で「本屋大賞」、15年『あの家に暮らす四人の女』で「織田作之助賞」、18年『ののはな通信』で「島清恋愛文学賞」19年に「河合隼雄物語賞」、同年『愛なき世界』で「日本植物学会賞特別賞」を受賞する。その他小説に、『風が強く吹いている』『光』『神去なあなあ日常』『きみはポラリス』、エッセイ集に『乙女なげやり』『のっけから失礼します』『好きになってしまいました。』等がある。

三浦しをんの作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×