悪の教典 下

著者 :
  • 文藝春秋
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  • Amazon.co.jp ・本 (411ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784163295206

感想・レビュー・書評

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  • 気分が悪くなりました。このジャンルは手を出さないようにします。サイコパスのシリアルキラー、舞台は学校、下巻は展開が微妙です。

  • 貴志版バトルロワイヤル。

    校内一の人気教師:蓮実聖司。
     人を虜にする話術。
     申し分のない容姿。
     明晰な頭脳。
    だれもが彼を信頼していた。
    彼がサイコパスだということを知らなかったから。
     彼の真相に近づこうとした人間は排除される。
     彼に目障りだと思われた人間も排除される。
    そして今度排除されるのは、
    蓮実が担任をしている2年4組の生徒たちだった―。

    ぐいぐい引き込まれるから面白かったけど、
    ものすごく胸糞悪い…。
    サイコパスって言葉を良く分かってなかったけど、
    この本読んだら絶対忘れないね。
    犯行直後から精神異常者を装うしたたかさには寒気がした。

    400ページ×2冊なわけですが、
    後半はほぼどうやって殺すか考えて
    どうやって殺したかを並べているだけです。
    ここまでやる必要はあったのかな…。
    殺されて残念になるような魅力的な生徒は少ないし、
    どうやって殺したかなんて読みたいわけではないし。
    この本の需要ってあるのかなー。
    貴志さんの本だから読みたいって言う需要を差し引くと、
    残虐なのが好きな人と、
    サイコパスに興味がある人くらいじゃなかろうか。

    『リムゾンの迷宮』も閉じられた環境での極限状態だけど
    あっちの方が個人の行動がバラエティに富んでいて
    読み応えがあった。

    『新世界より』の次に読んだので、
    虫をバグと読み仮名振るあたりに、
    SF要素を期待したんだけどなぁ。

  • どうにもこういった類は毒が強くて、途中でやめようかなと思ったが、それでも完全な流し読みで何とかあらすじだけはわかったかなという感じです。好みの問題なのでしょうが、読み終わると疲れます。

  • 高校を襲う、血塗られた恐怖の一夜。極限状態での生への渇望が魂を貪りつくしていく…。ピカレスクロマンの輝きを秘めた戦慄のサイコホラー。

    マンガよりマンガチックな411ページ。バトルロワイヤルの世界に呆れて斜め読み。これで「文春」「このミス」1位とは、2010年は不作の年だった?
    (D)

  • 生きのびた手も、容易に想像出来たところは残念。
    下巻の方が読みやすいかった。

  • あまりにも悲しい、作者は何を問いたかったのだろうか、疑問だらけの作品である。
    上巻はドキドキ感があったが、下巻で全てを壊してしまったようである。
    ちなみに上巻もストーリーに?があったが、下巻は?だらけである。
    ちなみにこの高校はどれだけ僻地にあるの?

  • これはミステリーでもホラーでもない感じ。下巻はなんかちょっとガッカリ。

  • さて後半。なんだか蓮見がただの大量殺人鬼になっちゃって少し興ざめ・・・・
    ぱっぱぱっぱ人が殺されるだけっていうか。
    これが書きたかったんなら上巻いらなかったんじゃないか、くらいの勢い。

    あとね、内容に関係ないけど上下両方すっごく気になったのは、読点が多い!!
    読んでていちいち息が切れる感じで読みにくかったわ・・・・・
    『読んでて、いちいち、息が切れる感じで、読みにくかったわ・・・』みたいな感じ^^;
    最近たまにこういう書き方の本みることあるけど、どうしてなのかな。

  • 主人公は自分が天才だと思ってるらしいが、話が進むほど幼稚な考えで行動する事が多くなる。最後の『担当クラス40人を殺す』と決意するのも、死体を隠すのが面倒だから……という何とも無茶苦茶な思考回路だった。
    先に最後の方を少し読んでしまって『クラスメイトを殺していく』というのは分かっていたけれど、それにしてもあんまりな理由だ。



    所々に出てくる知識は読んでいるだけで面白い。
    良かったと思えるのはそれくらい。



    生徒とやりまくる教師の話は他でも読んでいるので正直、お腹いっぱいだ。さらに『無理やり挿入』……馬鹿な。そんな事をしたら、傷ついて大変な事になるだけで、気持ちよいと思えるわけがない。そう躾けたからとなっていたが、そんなファンタジーエロをここに持ってくるのか。こんなに博識な事を色々と組みこんで書かれているのに、エロに関してはファンタジーとか幻滅する。



    さらに言えば、エロ教師は主人公一人ではない。養護教諭、体育教諭、美術教諭と……そんなに生徒とやりまくる先生ばかりが集まる高校はヤバいだろと突っ込みたい。
    しかも、主人公も養護も美術も生徒との同意の元にそれが行われているという。
    どこから突っ込んでいいんですかね? 相思相愛なら卒業まで待てよと言いたいし、それが出来ない教師はロリコンでしかない。



    ただ、主人公に関しては大人の養護教諭とそう言う関係らしいし、カウンセラーにも手を出そうとしている。節操がない。そもそも、高校教師をやっているのも若い女とやりたいからという、高校生かと突っ込みたい思想しか持っていない。



    さらに主人公以外にも殺人を犯している教師までいる。

    教師側の倫理観が崩壊している。この時点で主人公の『凶悪さ』や『異常さ』は半減する。なにせ、他のキャラの倫理観が崩壊しているのだから、『そんな世界』としか思えない。

    それでも前半は『何が起こるのか分からないワクワク感』はあった。
    携帯電話でのカンニングの攻防は面白いなとも思えた。



    それが中盤、教師を電車の中で自殺に見せかけて殺すというシーン辺りで、何だこれ?と思った。さすがに電車の中での自殺なんて聞いたことがない。物語だから何でもありとはいえ、あまりにも突飛すぎるし電車の中で首つり死体があれば、まず自殺ではなくて殺人を疑うだろう。あっさりと自殺で決定している理由が分からない。



    続く殺人も『秘密がばれそうになったから』という理由で行われる。
    最終的に一クラス全員+教師3人を殺して『秘密を隠喩』しようとするが、この殺戮の後半もカラスの幻影や銃が喋り出す幻聴の描写が入り主人公が意外と『普通の人なのではないか』という疑惑しかない。



    共感能力がなくても殺人の実行はストレスであり、過度のストレスがかかれば幻聴・幻覚を見るようにもなる。
    主人公はただの小物なキャラに成り下がってしまったなと思ってしまった。



    最終的に、録音音声が見つかり主人公の犯罪が発覚するが、その前にあんなに銃を打っていたら消炎反応が出るものではないのだろうか?
    手袋はしていたが、衣服にも大量に射撃残渣は残っているのでは?と思うのだが、その検査すらせず主人公の話だけを鵜呑みにする警察はどうなのだろうか。





    ここまで、様々な知識が織り交ぜられていて読むたびにため息が出そうになったのに、最後の最後であまりにも稚拙なのでは?と思う事が多すぎる。
    もちろん全て『物語だから』で呑みこめばいいのだろうが、雑な部分と作りこまれてる部分の差が激しすぎて……どうなってるのだろうか?と思ってしまう。



    エロ部分はあまりにもファンタジーを詰め込みすぎだし、グロ部分は『頭を吹き飛ばされた』『死体が転がっている』『血だまりに伏せてじっとしていた』という程度の可愛い表現なのでそこまでではないと思った。

    物語や人物から受ける恐怖もない。



    捕まった犯人が、通報者(生き残った生徒)に復讐をするかもしれないというのも、ありきたりな『恐怖』なのでそこまで怖いとも思わなかった。

  • 下巻は、個人的にはイマイチでした(^^;)

    殺め方やアリバイづくりが、だんだんと雑になり、とりあえず殺すって感じです。読んでいて、懐かしいですが、“バトルロワイアル”を思い出しました。最後の結末も、想像を超えることもなく、タンタンと終わっちゃいました(・ω・)

    残念 Σ( ̄ロ ̄lll) ガビーン

著者プロフィール

1959年大阪生まれ。京都大学卒。96年『十三番目の人格-ISOLA-』でデビュー。翌年『黒い家』で日本ホラー小説大賞を受賞、ベストセラーとなる。05年『硝子のハンマー』で日本推理作家協会賞、08年『新世界より』で日本SF大賞、10年『悪の教典』で山田風太郎賞を受賞。

「2023年 『梅雨物語』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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