- Amazon.co.jp ・本 (296ページ)
- / ISBN・EAN: 9784163299709
感想・レビュー・書評
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時系列の異なる3人の女性のお話。こういう形のお話を読むのが初めてだったので、時系列が違うんだ!って気付いた時から頭を整理させながら読みました。とっても面白かったですが、すらすらと一気に読む本と言うよりは、うんうん、えーっと…そっかそっか。という感じで頭を使いながら読む本でした。その代わり読み終わったあとは充足感。とにかくきんつばが食べたくなります。
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面白かった。一体どう繋がるんだろう?と気になってどんどん読み進めました。
話がうまく進むように都合よく作られている部分もあるかな?という気もしましたが、それでもおもしろかったです。
読み終えてみて、なんだか複雑な気持ちになりました。
湊さんのお話は、悪者は最後に懲らしめられるものが多いというか、自業自得な終わり方が多いと思っていたので、ちょっと拍子抜けかな?
もうちょっと厳しく締め括ってもよかったんじゃないかな?と思いました。 -
ドラマが放送されたので再読してみました(すみませんドラマは見ていません)一度読んでいるからこそ 落ち着いて読める話でしたが やはり展開は湊さんならでは。二つの異なる話を交互に描きながらも タイトル「花の鎖」とあるように 繋がっています。
少しずつほどけていくように繋がっていく辺りは見事です。
ただ・・タイトルにはふさわしくないけれど「きんつばと鎖」でもよかったくらいに読了後は「きんつば」が食べたくなります(笑)それもできたて、ではなく日にちが経って少し硬くなったものをフライパンで焦げ目をつけながら焼いた暖かいきんつばを・・ -
湊作品は『告白』以来2作目なので、あのなんとも重い読後感が再来するのではないかと構えて読みましたが、苦味はあったものの良い方に裏切られました。多視点で語られる多重構造はミステリータッチで、“鎖”と付いたタイトルから何らかの繋がりはあると想像できるも、なかなか全体像は掴めない手ごわさ。自分で人物相関図を書いたりして、面白かったです。美雪さんと和弥さんが雨降り渓谷へ行って「未明の月」に似た月の抜け殻について話すシーンが美しくて幸せそうで好きです。
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うーん、あまりこれといった出来事もなく話に変化がないのでちょっと読みづらかったです。
話し手がつぎつぎと変わっていくので、切り替えがうまく出来なかった・・・。
もう1回読んだ方がいいのかもしれない。 -
湊かなえの作品にある毒が良い意味で抜けた感じ。悪意ある人の中にも葛藤がある。話の構成が中盤から溶けていく感じもGood。個人的には非常に面白かった。しかし、湊作品を初めて読む人に「告白」のような強い印象を残せるかは疑問。
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花,雪,月...3人の女性と、花とKの存在が、鎖で繋がっていく話。
今までの湊作品とはちと違う感じで期待したのだけれど。。。
母や祖母というのが誰のことか、ゴチャゴチャしてしまって読みにくかった。
好きになれる人物がいないし、終盤の展開は予想通りだった。 -
湊かなえさんは、いろんな人の視点から一つの物語を作っていく作家さんで、このお話もそれに当てはまる。
祖母がガンに侵されて、母に毎年大きな花束を送っていたKに、治療費を頼ることにした。はたしてKとは何者なのか?Kと母との間には、どのような関係があったのか?
最初はバラバラのように思えた3つの話。だけど、それがだんだんとつながっていくのは読んでいて面白かったし、うまいなあと思った。