超常現象の科学 なぜ人は幽霊が見えるのか

  • 文藝春秋
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  • Amazon.co.jp ・本 (320ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784163749204

感想・レビュー・書評

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  • 身も蓋も無い、かもしれないが、超常現象の原因が解き明かされていく。博士と旅をするような構成で占い師、幽体離脱、念力、霊媒師、幽霊、マインドコントロール、予知能力の各章を読み進む。それぞれで、実際に読者が行える実験がついている。「夢の科学」を最近読んだので、夢の予知能力の記述についても、よくわかった。

  • 理論的で楽しく読めた。
    脳みそはパーフェクトではないし、機械でもない。
    実に不完全な人間。
    それをとてもよく感じた。

  • ときおりユーモアを交えつつ(滑ってるのも多いが)、多くの具体例を提示しながら幽霊やテーブル・トーキングといった超常現象がイカサマや錯覚であるかということが説明されている一冊。おもしろいことはおもしろいが、自分が望んでいるようなものではなかった。

  • のっけから危険な内容の本。いやいや実際に使う気にはなれないけれどなるほどと考えてしまう内容。

  •  占いに念力に幽霊に予知夢。我々の常識を超える現象――超常現象とされる出来事はいくつもある。
     だがその中には勘違いや思い込み、誘導や誤導など、人為的な原因がある、超常現象ならぬ“通常現象”も数多くある。
     プロのマジシャンで心理学の教授が、人がどのようにして通常現象を超常現象として捉えるのか、「いかに人は思い込みが激しく、騙されやすいか」を解説した謎解き本。付録として、簡単な超常現象実演キットを収録!
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     本書では科学者のファラデーや心理学者のウェグナーが、交信術の一種であるテーブルターニングの科学的解明を試みている。テーブルターニングの情報が日本に輸入されると、それは「コックリさん」と名を変えて一時流行るが、明治の哲学者、井上円了がファラデーやウェグナーと同様に研究し、追跡し、その起源が西洋のテーブルターニングで、ただの心理的作用・物理的作用であることを突き止めた。
     円了先生にはお化け博士の異名もあり、哲学者として怪異を研究し、怪異を四種に分類している。

    ・誤怪:心理的要因によって認識される怪異。見間違いや思い込み。
    ・偽怪:人が人為的に引き起こした怪異。作りや騙り。
    ・仮怪:自然発生した怪異。現在では“自然現象”と捉えられている現象。
    ・真怪:現在の科学では解明できない怪異。

     そして、「世間でいう怪異の5割は偽怪、3割が誤怪、2割が仮怪である」と私見を述べている。

     本書で紹介されている超常現象は、いずれも円了先生が「偽怪」「誤怪」に分類した通常現象だ。だが、一口に超常現象と言っても、そのバリエーションは無数だ。中には真怪、現在の科学では解明しきれない、説明しきれない現象も数多くある。実際、科学誌には「観察はできているが、なぜ起きるのか解明できていない。今後の発表が待たれる。」というような記事が数多くあるし、麻酔薬にだって、なぜ効くのか、未だに不明ながら使用されているものもある。
     人によっては真怪に該当する現象の一部は「気(気功)」で説明できると述べているし、実際「気(気功)」の科学的考察・研究は、ニッチながらも進んでいる。つまるところ、世の中は超常現象ならぬ、「真怪現象」で溢れているのだ。

     現在、真怪とされる現象はいずれ科学で解明されるだろう。しかし、決してなくなりはしない。一方、誤怪や偽怪は排除されるものでなく、そうと認識していればマジックやイリュージョン、肝試しといった娯楽として楽しめる。これらもまた日常に必要な存在だ。
     無知は罪ではない。だが知識を蓄えれば騙されにくくなり、楽しみも増え、潤った人生を送れる筈だ。

  • 超常現象が本当に存在するかどうかを調べた本ではなく、人がなぜこうした不思議な体験をするのか。著者はその理由を人の心理的面に求め、脳の機能によるものではないかとする。

    超常現象や似非科学の類を信じる人を頭ごなしに否定するのではなく、おそらくこのように脳が働くことで彼らはこの現象を信じているのだろうと受容し、彼らと共存していくほうがずっと幸せな社会を築けるだろう。

  • この手の本としては読み物として面白く、かつかなり読みやすい。インチキを糾弾するような姿勢ではなく、あくまでも冷静に人の性質や脳の働きの不思議さにスポットを当て解説しているところに好感がもてる。そして、超常現象を楽しむ姿勢を忘れていないのがよい。

  • オカルトにはロマンがある。しかし、それを解明する科学にもロマンがある。

  • おもしろーい。そして読み易い。
    表紙の実験からもうたまらん。ちいちゃんのかげおくりか。
    目撃される幽霊が大体白い服を着ている理由が分かったような。
    時計の4:44をよく見る気がするのはやっぱり印象に残るからやね。

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