- Amazon.co.jp ・本 (240ページ)
- / ISBN・EAN: 9784163912608
感想・レビュー・書評
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不穏な予感に満ちた芦沢央さんの短編集。
どれも些細なきっかけから選択を少しだけ誤ってしまった人たちが落ちていく様子が恐ろしい。イヤミスの真骨頂って感じで私は大好き。
サクッと読めてサクッと落ち込みたいときにぴったり。笑詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
一つの過ちを誤魔化そうとしてまた過ちを犯し収集つかないほど罪が広がっていく冷や汗だらっだらになるミステリーが収められた短編集。
汚れた手を拭いてはいけないところで拭いちゃったから、どんどん汚れが広がっていってしまったような短編集で、だから「汚れた手をそこで拭かない」というタイトルが本当に秀逸!
子供の頃、海外の衝撃事件を紹介するテレビ番組で、アメリカで虫歯が痛すぎて猟銃で虫歯を撃って顔の半分が吹っ飛んだ人がいて(確か一命は取り留めたと思う)。
それ見て、あああ気持ちはすごいわかる!!と思った。
冷静に考えれば今より悪くなる行動なのに、その時はダメージの大小の判断がつかない。
この小説もなんかその感覚と同じだった。
ごく普通の人たちが罪を上乗りしていくので、わかる!私もテンパってやっちゃうかもなーと、思わせるリアルさにハラハラしました。
そして各小説の結末がまさかそんなところから!というところから足元をすくわれるようなホワイダニットで、やられたーーー!と、気持ちよく裏切られます。 -
そもそもこれがミステリだと知らずに読み始めたのが良くなかったのかも。自分の読解力のなさによるのかもしれないけど、あまりいい印象を得なかったです。
◎ただ、運が悪かっただけ
病気の奥さんが、過去の知人の事故死が俺のせいだといつまでも言う夫に違うよと言ってあげるお話し…かと。一度読んで何が言いたいのか分かんなかったんでネット解説(評価高め)見てみたけど、あまりにも感想が違い過ぎたんでじっくり再読してみた。やっぱつまらん
◎埋め合わせ
だからどうした⁈って感じ…オチがよく分からん。誰か説明して欲しいくらい
◎忘却
ミステリなのかな⁈
◎お蔵入り
「埋め合わせ」の彼もそうたけど、この彼も素直じゃない行動するからこうゆう流れになるんやんって心奥底でずーっと感じて気分が悪い。ミステリというか嫌な人物像を描いたお話しって思えてくる
◎ミモザ
女性にも男にもイライラしまくったわ。帯の「ミステリはここまで到達した」はある意味その通りかも。 -
日常に
潜むわずかな
落とし穴
誤魔化す嘘が
首絞めてくる
5編からなる短編集
どれも最後に心をザラっとさせるが
癖になる作品でした -
「火のないところに煙は」、「許されようとは思いません」を立て続けに読んだところで本作を読みました。
ゾクっとするようなストーリー展開に慣れてしまったからなのか、先の2作品で感じたスリルがなかったように感じました。
しかし、人の負の面を切り取った描写は本作も健在で、特に差し迫る恐怖や罪悪感に耐えきれず、逃げたり隠したりする登場人物の心理描写は流石でした。
個人的には、「ミモザ」のどうしようもなさが1番好みで、ゾクっとしました。 -
5つの話。
ただ運が悪かっただけは結構好きな話。
他の4つの話は読んでて辛かった。
なんか現実にそこで起こりそうで。自分もしてしまいそうで怖い。でも一つ言えるのは嘘はいけないということかな。 -
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どの話も面白そうです!!
「埋め合わせ」の水道代損失は、ニュースにもなりますもんね。
「お蔵入り」は、覚醒剤疑惑ってのが現実世界でもありうる...どの話も面白そうです!!
「埋め合わせ」の水道代損失は、ニュースにもなりますもんね。
「お蔵入り」は、覚醒剤疑惑ってのが現実世界でもありうることなので、どの話も起こりそうなもので、読んだらざわざわしそうー2021/06/24 -
若干ネタバレしちゃいましたが、是非手に取ってみてください。
ほくほくあーちゃんさんなら1時間もあれば読み終わるでしょう。若干ネタバレしちゃいましたが、是非手に取ってみてください。
ほくほくあーちゃんさんなら1時間もあれば読み終わるでしょう。2021/06/25
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心の奥を抉るような重さとサクサク読める軽快さを兼ね備えた文章。短編集の場合タイトルはどれか一話のものか全体を貫くテーマになることが多いが、本書はどちらでもないという謎。
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めっちゃ面白い。特に最後のはドキドキハラハラ。(私の残念な語彙力。)