山の社会学 (文春新書 175)

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  • 文藝春秋
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  • Amazon.co.jp ・本 (252ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784166601752

感想・レビュー・書評

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  • 166ページの「山のし尿処理」が興味深かった。
    一日一人当たり1リットルの排泄物が出るとすると、水質汚染も深刻なのだそう。普段はあまり触れられる機会がない話題なので(言われてみるとそうなのだ)軽視されがち。富士山のし尿処理問題はかなり深刻。(マジか)。薬剤+水+し尿を放流し夏の富士山の山肌に、幾筋ものトイレットペーパー混じりの水が流される、というのを読んで正直驚いた。世界遺産で喜んでいる場合じゃないトイレ問題。ひえぇ…。

    し尿処理には3つの方法があって、ヘリコプターで麓まで輸送、燃焼して量を減らす、バイオ微生物分解浄化方式があるという。

  • 2020/1/13購入

  • 信濃毎日新聞の記者が
    さまざまな視点から
    いまの山を考察しています。

    百名山への集中や山小屋の屎尿問題、
    いろいろあります。

  • [ 内容 ]
    なぜ大衆登山は現在の隆盛をみたのか―。
    象徴的にいえば、コンビニと高速道路網の普及がそれを可能にした。
    これまで山書分野で語られることの少なかった山小屋、登山道、林道など、登山の舞台裏を紹介しながら、日本百名山登山ブームの実態に迫る。
    意外に知らない話、例えば、遭難救助ヘリはいくらか、黒部峡谷の歩道は誰が管理しているのか、なぜ上高地はマイカー規制になったのか、アルプス展望台のお薦めは、等をデータと併せて満載している。

    [ 目次 ]
    第1章 山小屋について
    第2章 百名山登山をめぐって
    第3章 登山者層について
    第4章 登山道について
    第5章 電源開発と林道について
    第6章 山の環境保全について
    第7章 もう一つの登山の楽しみ

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    [ 関連図書 ]


    [ 参考となる書評 ]

  • 登山に関連した様々なテーマについて筆者の経験をもとに述べている。
    山小屋の経営や登山道の管理など深くは知らなかった話が多く興味深い。
    個人的体験による視点は面白くもあるけど、もう少し一般性のある記述が欲しい内容もあった。
    登山環境の変化は近年ますます著しく、本書でも一部は古びたものになってしまったのが残念。
    今の登山ブームを筆者ならどのように捉えるだろうか。

  •  著者は、信濃毎日新聞社勤務時代から、日本中の山を登ってきた人。
     約10年前の本だが、今でもあてはまる山にまつわる様々な事象が書かれていて興味深い。

     金持ち中高年の大衆登山がもたらしたもの、百名山選定の舞台裏、ネット普及で山小屋経営者が困ること、カラスが増えると登山道がよくなる、電源開発が登山者にもたらした恩恵など、思わずへぇーと唸る話ばかり。
     単なる雑学レベルの話にとどめず、元新聞記者らしい着眼点と、細かいデータや取材に基づいて書かれている。それなのに、肩肘張らずに読めるのもうれしい。

  • 40年以上の登山経験を元に綴られた山岳エッセー。

    山小屋のお話から、環境保護、眺めの良い絶景ポイントの紹介などいろいろなことが綴られている。
    100名山以外にも、こんな楽しみがあるのだと教えてくれる一冊です。

  • 3冊

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