新装版 されどわれらが日々 (文春文庫) (文春文庫 し 4-3)

著者 :
  • 文藝春秋
3.42
  • (21)
  • (49)
  • (68)
  • (11)
  • (7)
本棚登録 : 607
感想 : 63
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (272ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784167102050

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 私の高校時代の最高の一冊でした。
    今読むと生硬な感じがするストーリーですが、登場人物の台詞はいまでも鮮明に覚えております。幼い頃薬は牛乳で飲みなさいと教えられた女子大生が青酸カリを飲むのに、水で飲むのを躊躇するシーンやそういったすべてが懐かしいです。

  • 【再々読】★少なく修正
    同年代のおっさん達の対談集で年取ってから読むと嘘っぱちだとと書かれていたので再再読。
    若い頃はそうかな~と思っていた事柄が,今では「あの時代でもありえん!」という思いがしてきた。文系と理系の違いかもしれないが,能天気な学生だ。
    左翼かぶれ自体が理解不能だったのは今も一緒。

    【再読】
    学生の時に読んだ本で強く印象に残っていた。新装版が出たので,また買ってみた。
    最初に読んだ時に感じた違和感は今も同じ。

    もう駒場寮はないんだな。

  • 一つの時代のおわりを感じさせる物語

  • あの時代に何があって当時の人は何を考えたんだろうか、を知りたくて買った本。

  • 浦野所有。

    昭和39年の芥川賞受賞作。当時の学生に支持され、芥川賞屈指のベストセラーとなった小説です。描かれているのは共産党員の若者群像。自らの信念だけを追い求める学生の姿や、男尊女卑的発想などが、昭和30~40年代の世相を彷彿とさせます。資料的にはいいと思うのですが、正直、それ以上の価値を得ることはできませんでした。

    はっきり申しまして、なぜこれが当時の若者に支持されたのか、さっぱりわかりません。ストーリーも陳腐。小説の姿を借りただけの、しいたげられた若者の主張にしか見えず、どこをどう読んだら楽しめるのか、さっぱりわかりませんでした。

    そんな感じであまりオススメはできませんが、芥川賞のなかでも5本の指に入るベストセラーであることは確かなので、内容を確認するために読むのはいいと思います。時間があれば、どうぞ。お貸しします。

  • みんなそれぞれ自分の想いを長い手紙に託して愛と孤独のジレンマに苦悩している。
    時代背景がピンとこなかったけど当時の様子を知ることができたし、現代の若者とはみんな考え方が違う気がした。
    憧れの国語の先生のオススメだから読んだけどちょっと難しかったです

  • 柴田さん作品は読んだことがないんで、
    この『されどわれらが日々』か『贈る言葉』かどちらかを
    まず読んでみたいと思います。

  • 芥川賞シリーズ ③
    学生時代読んだ記憶があったが今一度読み返してこんな内容であったのかと読んだ。映画化もされたようで当時の学生運動の渦の中で生きてる若者の姿が視覚的にわかるくらいよく書けています。自分は学生運動が終わった世代で運動については先輩たちから少し話を聞いたくらいでした。この本は学生運動とは別に若者の「生きること」への戸惑いや何のためにという問いかけに真摯に向き合っている点がいいです。
    テレビドラマの「俺たちの旅」、「ふろぞいな林檎たち」に通じるものもあると感じます。

  • 当時の学生運動や政治的人間にフィーチャーしてるわけですが、 それよりも若者特有の思春期的悩みが主題であると思った。
    時代や環境は違っても、普遍的に通ずる部分があって、読後に「おもしろい」と思う現代の若者は少なくないと思う。
    ただ、登場人物全員の頭が良く、考察が深く、やや親近感をとびこえた感はある。
    「空虚」「虚無」という言葉がたびたび出てくる、全体の印象としては「疲れた小説」という感じだった。一つの小説で二人の自殺者とその遺書が載っており、 終盤において小さな灯火のような希望感が描かれてはいるが、全体的な虚無感は挽回しきれていない印象。

  • 1964年版単行本 文藝春秋

全63件中 41 - 50件を表示

著者プロフィール

作家、ドイツ文学研究者。
1935(昭和10)年1月 東京生まれ。
武蔵高校から東京大学へ進学、工学部から転じて独文科卒。
1960(昭和35)年 東京大学大学院独文科修士修了、同大文学部助手。
1961(昭和36)年「親和力研究」で日本ゲーテ協会ゲーテ賞。
 翌年より2年間、西ドイツ・フランクフルト大より奨学金を得て、留学。
1964(昭和39)年『されどわれらが日々─』で第51回芥川賞。
 東大助手を辞し、西ベルリンなどに滞在。帰国後、都立大講師、助教授を経て
1969(昭和44)年4月 東京大学文学部助教授、のち教授。文学部長を務める。
1994(平成6)年3月 定年退官、名誉教授。4月、共立女子大学文芸学部教授。
2004(平成16)年3月 同上定年退職。

「2019年 『〈改訂増補版〉詩に映るゲーテの生涯』 で使われていた紹介文から引用しています。」

柴田翔の作品

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

有効な左矢印 無効な左矢印
遠藤 周作
村上 春樹
有効な右矢印 無効な右矢印
  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×