新装版 坂の上の雲 (3) (文春文庫) (文春文庫 し 1-78)

著者 :
  • 文藝春秋
3.96
  • (641)
  • (570)
  • (647)
  • (22)
  • (6)
本棚登録 : 6112
感想 : 314
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (368ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784167105785

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • とても面白かった。
    ロシアという国がなんとなく分かった気がする。
    当時の日本の雰囲気もよく想像できた。

  • 日露戦争へ突入する頃の国際事情から、緒戦の状況よくわかり、非常に面白い。政治家も軍人も今以上に国際的だなあと感じました。なんか今のロシアのウクライナ侵攻にも重なる所ある。ロシアという国の特性なのかなとも、失礼ながら感じてしまいました。色んな事が紙一重の差でかわり、今があるのだろうなあとしみじみ思いました。

  • 正岡子規の最後、そしていよいよ日露開戦。
    この本を読んでいる時にちょうどロシアのウクライナ侵攻が始まった。
    戦争回避のためロシアとの条約締結のために奔走していた伊藤博文に対して、
    外務省などは「ロシアは条約を平気で破る。信用ならない。」とその行動を諌めた。
    2度の革命を経た、今のロシアでも、外交上の立ち振る舞いは変わっていないように思えた。

  • 大学2年または3年の時、同期から「読んだこともないの?」と言われてくやしくて読んだ。
    長くかかったことだけを覚えている。
    文庫本は実家にあるか、売却した。
    そして2009年のNHKドラマの数年前にまた入手して読んだ。
    秋山好古・真之、正岡子規について、初期など部分的に爽快感はあるが、とにかく二百三高地の長く暗い場面の印象が強い。
    読むのにとても時間がかかった。
    その後3回目を読んだ。
    バルチック艦隊の軌跡など勉強になる点はある。なお現職の同僚が、バルチック艦隊を見つけて通報した者の子孫であることを知った。
    いずれまた読んでみようと思う。(2021.9.7)
    ※売却済み

  • 正岡子規の夭折から始まり、日露戦争開始前の政治的駆け引き・開戦後の旅順大戦まで記された巻。高度経済成長期の日本人がこの本に傾倒した様に、戦争とビジネスには恐ろしいまでの共通点があると感じた。

    ・戦争前の敵情視察・戦略立案が明暗を分ける事。
    ※ビジネスで言えば、他社/自社を含めた詳細な市場分析・何を強みとして戦っていくかの経営戦略の立案が、成功のキーになる事。
    ・単純な兵力差・戦艦差も戦争における重要な要素だが、兵員の士気といった組織力はそれに勝る重要性を孕んでいる事。
    ※大企業の方が、コストや販売チャネルに強みを持つ為、中小企業よりも原則市場で有利。一方、それに属する社員が自律的に働ける環境を作らなければ、大規模な自己人材も宝の持ち腐れで終わる。(経営組織論の重要性)
    ・ロシアに比べ圧倒的に小国である日本は、資金の調達に苦戦した。他国からの融資を獲得する為には、初戦で圧倒的勝利を収めることで、大国ロシアに勝てるという「実績」を作り、信頼を勝ち取る必要があった。
    ※VCや銀行から融資を受けるには、企業の将来性だけでは不十分。構築したビジネスモデルが実現可能であるという信頼を勝ち取る必要があり、それは「実績」によって為される。
    ・戦争において、敵の優秀な指揮官を仕留める事は、敵艦隊に大きな動揺を与える事が出来、士気を減退せしめる。
    ※ビジネス遂行にあたり、「キーマン」を抑えることは何よりも重要。

  • 司馬遼太郎さんの本で一番好きな本。
    日本人であることに誇りが持てる。

  • 何もしなければ、諸外国に食われてしまう、という当時の情勢がよくわかる。

  • 貧困に慣れておくとか、習慣づけは大切だなと思う。イギリスも、植民地を増やすにあたり、英国民が色々な地で侵略する際に、美味しいご飯にありつける可能性は少ないから、敢えて自国のご飯をまずくしているというし。

    そして、ロシアは寒い国だから、略奪を含めた南下施策が本能であると思う。国が広いが、その比で自国民は多くないロシアだが、日本はロシア以上に人が少なかったんだろうと思う。

    自国ができることは、他国もできる。
    そういう理屈は当然と思えるようにしておきたい。

  • 2日、計8時間で読了。
    この巻になってくると日露戦争の火蓋が切って落とされ、陸海問わず様々な場所で戦いが起こる。
    もちろん「余談ながら」は常にあるが、特に後半は息つく暇も無い程戦いが加熱していき、読書が止められなくなる。
    日本が真面目に、急速に国力を増大させ、かつそのスピードがロシアから正しく評価されておらず、いわば「なめられた」状態で日露戦争が始まるが、それにしてもロシアと日本の規模の大きさは比べ物にならず、率直な感想としては、「ほんとにまぁよく勝ったなぁ」と思う。

    司馬さんも「歴史にもしはない」と言いながら、「もし仮に負けていれば、北海道はロシアのものだったろう」という言葉を読んで、今北海道日本ハムファイターズがあるのは先祖の皆様のおかげだなぁと改めて思った。

    余談ながら、坂の上の雲を読み進めていく内に、自分も日頃の文体が司馬さんのようになっていく。笑
    そして、意外とスマホの文字予測変換に熟語がのっていないことに気付く。「逡巡」とか。(自分だけ?)

  • 190919 中国大連出張行く前に読んだほうがよい。
    歴史がわかるとすごく、その国の文化が興味深く味わえる。

全314件中 11 - 20件を表示

著者プロフィール

司馬遼太郎(1923-1996)小説家。作家。評論家。大阪市生れ。大阪外語学校蒙古語科卒。産経新聞文化部に勤めていた1960(昭和35)年、『梟の城』で直木賞受賞。以後、歴史小説を次々に発表。1966年に『竜馬がゆく』『国盗り物語』で菊池寛賞受賞。ほかの受賞作も多数。1993(平成5)年に文化勲章受章。“司馬史観”とよばれ独自の歴史の見方が大きな影響を及ぼした。『街道をゆく』の連載半ばで急逝。享年72。『司馬遼太郎全集』(全68巻)がある。

「2020年 『シベリア記 遙かなる旅の原点』 で使われていた紹介文から引用しています。」

司馬遼太郎の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×