- Amazon.co.jp ・本 (432ページ)
- / ISBN・EAN: 9784167528188
感想・レビュー・書評
-
晴明と博雅は俵藤太とともに、平将門の死の謎を追ううち、将門の遺灰を盗み出した者がいたことを突き止める。事件の裏に見え隠れする将門との浅からぬ因縁。誰が、将門を復活させようとしているのか?そして、その背後に蠢く邪悪な男の正体とは?ラストまで息をつかせぬ展開と壮大なスケールで読ませる人気シリーズ長篇。
詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
上巻からのテンポで進むけど、後半から少しテンポアップ。
少々裏技のような進め方もあり。
今までの作品に比べて、すこしグロイ表現もあり。
そのせいか、雅な平安というよりも、血なまぐさい戦というイメージ。
そのなかで生きてきた弱い立場の人間たちの悲しみや辛さが描かれている。
今までとはちょっと違う陰陽師だった。 -
甦った平将門をあやつる興世王の正体は、こちらも有名な、あのお方だったんですねぇ。。。ということで、久しく忘れていた日本史を思い出しました。
(2008/10/25)
-
ここがこうなってこうつながるのか、となんか感心させられてしまいました。
禅問答のような、本能のような、なんとも言えない言葉の数々に踊らされてる気がしてならない……。
なんか不思議な小説でした。 -
「この桜が桜であるが如くに、俺も俺でありたいものだなあ」
相変わらず博雅は良い漢だ。
陰陽師の良い点でもあり悪い点でもあるのは
ミステリー仕立て(論理性を要する)でありながら、伝奇ものであるために
時として事件の真相に拍子抜けしてしまうところ。
さああの不思議をどう説明するんだ、という部分で超常現象を使われてしまうと
勝手に期待しておいてなんだけれど消化不良を起こしてしまう。
だけれどその掴めなさ、霧のような雰囲気が陰陽師という作品なのですよね。
それは可でも不可でもない。優と良という訳でもない← -
「陰陽師」シリーズは、一話完結の短編の方が良いのかなと思いました。でも、長編も面白いですけどね。ちなみに今回、博雅はあまり活躍しませんが、代わって俵藤太が印象的でした。彼と愛刀黄金丸だけで、別の妖怪退治の物語ができそうです。
-
最新作の下巻。
内容の割りに長かったような気がする。
けどおもしろかったからいいや。
分冊になると急に高くなるんだよなー、本って。
京極作品みたく根性で一冊にすればいいのに。 -
読書中。
-
2008/09/28
-
大好きな陰陽師シリーズの文庫新刊、珍しく長編です
序盤はいろいろな前振りで、各地域での事件と
過去の話題が進行します
今作は、いつも以上にホラー色の濃い内容で、事件も陰惨ですが
晴明と博雅だけでなく、道満のなかなかの活躍ぶり
悪役?が活躍すると物語は一気に面白くなります
保憲も出番多し
映像化しても面白そうですが、描写がグロでだめだったんですかねぇ
いつもの雅な趣が好きな人にお勧めはできませんが
一冊の本としては傑作の部類ではないかと
平安ロマンホラーとしてお勧め
(ロマンホラーって荒木先生の造語じゃないですよね…?)