水に眠る (文春文庫 き 17-1)

著者 :
  • 文藝春秋
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  • Amazon.co.jp ・本 (254ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784167586010

感想・レビュー・書評

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  • この作者さんの引き出しの多さと文章の上手さを認識することはできました。
    ファンタジー要素が含まれていたり、幻想的だったり、終わりに余韻を残している作品など実に多彩でしたが、好みの作品は「植物採集」と「はるか」しかなかった……。
    自分のストライクゾーンが狭すぎるせいかもしれません。

  • 不思議な物語だと思いました。「水に眠る」「くらげ」「はるか」「矢が三本」が特に印象にのこrましたね。
    おーなり由子さんの表紙もお気に入りです。

  • 恋愛小説、水に眠る、植物採集、くらげ、かとりせんこうはなび、矢が三つ、はるか、弟、ものがたり、かすかに痛い

  • 短編集。作者の多才さは感じるが色々な趣向の作品があり、個人的に読みやすい作品と読みづらい作品がはっきりしている。
    やはり表題作の「水に眠る」が白眉だと思う。とても美しく北村さんらしい作品。

  • 名古屋文化、言葉、習慣、地名、食など名古屋弁でおもしろおかしく書かれている。例文もよくできている。気軽に読める。生まれて今までの期間の9割を名古屋地域に住んでいる私でもわからない言葉もあり、勉強になった。「もろ」は名古屋弁が起源だったとは知らなかった。読んだ本書は平成10年に初版出てすでに3版重ねただけのことがある。2015年時点では愛知万博から10年たち名古屋もいろいろ変わった。辞典は改訂が宿命である。

  • 短編集。ひとのつながりをさまざまな形で描く。

    印象に残ったのは本書のタイトルにもなっている水に眠る、とくらげ。
    ぺりぺりと膜の剥がれた水に眠るように溶け込む話と、自分を守るためにくらげのような機械に隠れてしまう話は、非現実なのだけど、すごく現実を写しているようで、たまーにひとりでゆるんと過ごす自分のようです。

  • 北村薫にこんな作品があると思っていなかった。
    幻想的だったりSFだったり。

    「水に眠る」「ものがたり」が気に入った。

  • 短編集。不思議な、タイトル通りの水のたゆたうようなストーリー。
    「水に眠る」が一番印象的で、何度も文章を味わいながら読んだ。

  • 短編集ですが情景の描写が繊細で綺麗でとても好きです。

  • もう20年も昔の本になるのか。
    未読の北村薫作品をボチボチ読み進めているんだけど、その一環としてこれも読んでみた。

    出版された時には良い短編小説集だったんだろうけど、こっから先の北村薫を知ってる身としては、正直凡庸な作品だなぁと思えてしまう。

    なんだか、ネタ帳とか練習原稿を読まされたような感じ、こっから色々膨らまして以降の作品が書かれていくのかなぁ~って…

    クラゲなんかは、片時もスマホから目を離さず、目の前に相手がいてもLINEで会話する若者を見ると、さすが先見の明があるなと、北村薫の先見の明に感心したりもできるけどね

    解説はすごく豪華。この解説で☆半分追加してます

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著者プロフィール

1949年埼玉県生まれ。早稲田大学第一文学部卒業。大学時代はミステリ・クラブに所属。母校埼玉県立春日部高校で国語を教えるかたわら、89年、「覆面作家」として『空飛ぶ馬』でデビュー。91年『夜の蝉』で日本推理作家協会賞を受賞。著作に『ニッポン硬貨の謎』(本格ミステリ大賞評論・研究部門受賞)『鷺と雪』(直木三十五賞受賞)などがある。読書家として知られ、評論やエッセイ、アンソロジーなど幅広い分野で活躍を続けている。2016年日本ミステリー文学大賞受賞。

「2021年 『盤上の敵 新装版』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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