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- Amazon.co.jp ・本 (271ページ)
- / ISBN・EAN: 9784167606084
感想・レビュー・書評
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オトナの恋愛事情を描いた短編集。いずれの短編も、登場人物の男は社会的な地位もある初老で、女は男よりもひと回り、ふた回りも下である。不倫もあれば、純愛もあり、よく解らない関係もある。女性の読者が読めば、きっと石を投げつけたくなるような、どちらかと言えば男の目線で描かれた短編ばかりではないかと思う。しかし、文章とストーリーは一級品であり、いずれも下世話な物語ではない。
『土鍋』『封を切る』『修羅の狭間』『残像』『不在の女』『赤心』の6編を収録。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
「恋愛事情」そのストレートなタイトルと帯にあった「恋に定年なし」に惹かれて手に取った。この文庫本は14年前初版のようだ。一昔前の50代、大人でありつつ、まだまだ気持ちが若く恋心を抱くことができるひとはいるんだなと元気づけられた。
成就しなくても恋は恋。それ自体が人生を彩ってくれる、そう思う。 -
あらすじ(背表紙より)
「不思議なことに、好きな女のことを一番話したかったのが、女房だったんだ」。かつての友人の告白を一笑に付した主人公は、恵美と付き合うようになって、初めて夫婦の不思議な関係に気づかされることになる(「土鍋」)。初老にさしかかった男たちの恋心や友情を時にシリアスに、時にユーモラスに描いた短篇集。