恋愛事情 (文春文庫 ふ 14-8)

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  • 文藝春秋
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  • Amazon.co.jp ・本 (271ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784167606084

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  • オトナの恋愛事情を描いた短編集。いずれの短編も、登場人物の男は社会的な地位もある初老で、女は男よりもひと回り、ふた回りも下である。不倫もあれば、純愛もあり、よく解らない関係もある。女性の読者が読めば、きっと石を投げつけたくなるような、どちらかと言えば男の目線で描かれた短編ばかりではないかと思う。しかし、文章とストーリーは一級品であり、いずれも下世話な物語ではない。

    『土鍋』『封を切る』『修羅の狭間』『残像』『不在の女』『赤心』の6編を収録。

  • 「恋愛事情」そのストレートなタイトルと帯にあった「恋に定年なし」に惹かれて手に取った。この文庫本は14年前初版のようだ。一昔前の50代、大人でありつつ、まだまだ気持ちが若く恋心を抱くことができるひとはいるんだなと元気づけられた。
    成就しなくても恋は恋。それ自体が人生を彩ってくれる、そう思う。

  • あらすじ(背表紙より)
    「不思議なことに、好きな女のことを一番話したかったのが、女房だったんだ」。かつての友人の告白を一笑に付した主人公は、恵美と付き合うようになって、初めて夫婦の不思議な関係に気づかされることになる(「土鍋」)。初老にさしかかった男たちの恋心や友情を時にシリアスに、時にユーモラスに描いた短篇集。

著者プロフィール

1950年福井県生まれ。早稲田大学文学部中退。パリ滞在中エール・フランスに勤務。76年『野望のラビリンス』で小説デビュー。95年『鋼鉄の騎士』で第48回日本推理作家協会賞長編部門、第13回日本冒険小説協会大賞特別賞をダブル受賞。その後恋愛小説へも作品の幅を拡げ、99年『求愛』で第6回島清恋愛文学賞、2001年『愛の領分』で第125回直木賞受賞。17年には『大雪物語』で第51回吉川英治文学賞を受賞した。その他『タフガイ』『わかって下さい』『彼女の恐喝』など著書多数。2020年逝去。

「2021年 『ブルーブラッド』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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