- Amazon.co.jp ・本 (480ページ)
- / ISBN・EAN: 9784167659035
感想・レビュー・書評
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地方紙のスクープ、滅多にないんだろうな。新聞記者は自分が一番と勘違いしているんじゃないかな!
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日航事故だけでなく、仕事や家族など主人公を取り巻く人々の感情も描かれていて、読み応えのある一冊だった。
命の重さに、小さいも大きいも、軽いも重いもない、と綺麗事は言えるけれど、実際自分の大切な人が亡くなったときと全く知らない他人が亡くなったときも、大きな事件や震災と病気と、様々な面で無意識に優劣をつけているよなぁ、と
講義の電話をかけてきた人々は勿論悪意があるわけじゃない
悠木は仕事に熱く、そして少し臆病だと思う
家族の向き合い方に怯えがある、それは仕事に対してもそう
啖呵を切ったかと思えば酷く悩んで決断を遅らせるときもある、そこをもどかしく感じるときもあった。でも、それがより悠木という人間の人間らしさであり、優しさかもしれない
こういう事件を「フィクション」「娯楽」のみとして楽しむのでなく、こういったことが実際にあったとしっかり念頭におき、事実をキチンと知ること、も大事にしなきゃな
忘れてはならないことは沢山この世にある -
ジャーナリズムの世界の複雑な人間模様が緻密に描かれていて、読み応えのある一冊だった。
「下りるために登る」という言葉が、
記者人生をかけた決断を迫られる悠木の背中を押したことは間違いないだろう。 -
すごく面白かった。
小さい命と大きい命、軽い命と重い命、
言われてみれば確かにその通りだなあと思った。
考えさせられることが多い一冊。 -
面白かった
ただ、日航機墜落事故の小説というより
新聞社内の派閥争いであったり
板挟みになる主人公の苦悩の物語だった -
感情が交錯する人間模様。
そこには、「うれしい」「楽しい」「悲しい」「苦しい」、そんな単純な感情はない。
そこには、「いい人」も「悪い人」もいない。
ただひたすらに、「成長できたと思われる自分」と、「何も変わっていないように思われる自分」が存在しているだけ。
時間は流れていくが、前進と後退を繰り返し、進化と退化を繰り返す。
曖昧な感情の曖昧な変化。
それこそがノンフィクション。