新装版 世に棲む日日 (1) (文春文庫) (文春文庫 し 1-105)
- 文藝春秋 (2003年3月10日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (313ページ)
- / ISBN・EAN: 9784167663063
感想・レビュー・書評
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吉田松陰の国を想う思想と、その行動力にただ感服します。
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初めての司馬遼太郎です。
とにかく取材量が半端ないのがわかります。
ドキュメンタリー歴史小説っぽいのは、司馬遼太郎の作風なのか?それともこの小説だけなのか?
先にも述べたように、初めての司馬遼太郎なので判断できません。
やっぱり「普通じゃない人」って、当たり前だけど思考も行動も「普通じゃない」よね(笑)
その形成要因も垣間見れて面白いです。 -
松陰は蘭語や兵学を突き詰めて学んだり人に教えたりするタイプではなく、自分の足で歩き見て学ぶ実践的な人だったのだと思った。そのため、彼は黒船に乗船しアメリカを見ようと思った。生を惜しまずまっすぐに突き進む人だったが、佐久間象山は彼の思想には偏りがあると言っていた。
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江戸末期の討幕運動の主勢力となった長州藩の、思想的原点となった吉田松陰の生涯を描いた小説。第一巻は、幼少期から順に、ペリー来航を迎えた20代前半までが書かれている。寅次郎という名前で当時は名乗っていた。他藩の友人との約束を守るために、脱藩までし、来航したロシア船へ乗り込んでの出国を企てるなど、破天荒で、飛躍しすぎるのが寅次郎であった。?自分は常に軽信の失がある?と、自ら後年語っていたようであるが、その脱藩をしてまで約束を守った相手の友人の一人は、命をかけて仇を討ちにいくといいながら、実際にはそれをせずに寅次郎は裏切られている。しかし、それは寅次郎の流儀であり、「自分はどうも人の悪が見えない、善のみをみて喜ぶ」と語ったという。それが、また人を引きつける要因でもあったということだ。本巻は、一度帰国したペリーが、再度黒船を率いて江戸湾に戻って来たところで終わる。
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p.264
松陰はそれらしい。
なにごとも原理にもどり、原理のなかで考えを純粋にしきってから出てくるというのが思考の癖であり、それがかれを風変わりにし、かれを思考者から行動者へ大小の飛躍をつねにさせてしまうもとになっているらしい。 -
出張の移動時間を使って読んじゃいました。
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司馬遼太郎の小説を始めて読破(笑)
説明が多くて、小説というか解説という印象です。
しかし、周囲の話をちりばめることにより、
全体の深みが増している気がします。
吉田松陰先生、身近にいたら結構困ったやつかもしれません。でも、惹かれるな~ -
大河ドラマ「花燃ゆ」の影響で手にとった。ドラマでは分かりづらい吉田松陰の行動の意図が見えてくる。松陰本人曰く、狂暴。1巻では生いたちからペリー来航まで。
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吉田松陰爆発。 どのようにあの過激な尊皇攘夷をするかの子供からの過程の巻。まあ、それにまつわる人の紹介もあるので結構楽しい。 NHKの大河ドラマのふくほんとして最適。
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吉田松陰は奇人、と認められるが、読み物としてそうなのか、実際、そうなのか(「実際」は著者もわかるわけがないが)・・・。