氷雪の殺人 (文春文庫 う 14-2)

著者 :
  • 文藝春秋
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  • Amazon.co.jp ・本 (429ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784167666026

作品紹介・あらすじ

最北の国境をのぞむ利尻島で、一人の男が変死を遂げた。警察が自殺として処理しようとする中、謎のメッセージと一枚のCDを託された浅見光彦。調査を進めていくうちに、背後に蠢く巨大な謀略が見え隠れする-。光彦と兄・陽一郎の思いは、"国"を動かすのか。戦後、日本人が喪った「覚悟」をテーマに描いた渾身の長篇小説。

感想・レビュー・書評

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  •  「トラベルミステリーかと思いきや、やっぱり社会派だった」という印象。2003年の作品。浅見光彦シリーズはほぼ10年ぶりに読んだため、最近の作風がどうだかはわからないが、かなり異色なのではないだろうか。後味はあまりよくないが、当時の世相や事件なども反映されている。話のスケールはものすごく大きいのだが、浅見光彦の立場だからこそ、それも可能という意味では、軽いものから重いものまで扱える、かなり万能な主人公だなぁと改めて感じた。重い社会派的内容を、ライトに読ませることができるエンターテインメントという意味でも、今のライトな本が受けている世の中の傾向を考えると、入門変としてもすすめられる作品のような気がする。

     個人的には、母が友人から借りたものを、またがりした作品。もうどのくらい浅見光彦シリーズなんて読んでなかったんだろうと考えると、これが2003年の作品らしいので、少なくとも、10年は手にしていなかったよう。北区出身の私としては学生時代はかなり身近な作品で、よく平塚亭にも足を運んでいたのだが、なぜだか、遠のいていた。改めて読んでみると、当時とはまた別のよさを感じられた。また久々に縁があったら手に取ってみようと思う。

  • 最北の国境をのぞむ利尻島で、一人の男が変死を遂げた。警察が自殺として処理しようとする中、謎のメッセージと一枚のCDを託された浅見光彦。調査を進めていくうちに、背後に蠢く巨大な謀略が見え隠れする―。光彦と兄・陽一郎の思いは、“国”を動かすのか。戦後、日本人が喪った「覚悟」をテーマに描いた渾身の長篇小説。

  • 昔、浅見光彦シリーズ好きだったんだけど、途中から内田氏の政治批判とかそういうのが顕著になって、うんざりして読まなくなったんですが、久々に実家で入手して読んでみたものの、やっぱり内田氏の主張が鼻について物語の邪魔になっている。
    初出が10年以上前のものであるにしても、古臭いイメージがあって、浅見光彦は若い設定なのでもっと若々しくてもいいと思うし、テニス帽とブルゾンって、なんだよ、と思ってしまう。。。
    同じ主人公同じ設定で何十年もっていうのが無理があるんだろうなぁ。

  • 読了。

  • 利尻島が舞台。

    政治が絡むと難しい…

  • 利尻島などを舞台とした作品です。

  • 軍事産業の社員の死。自殺と断定されるも、兄の依頼で浅見が独自捜査。
    自衛隊の闇の物語に、樺太も絡む。
    この作者は、戦争に関係あるストーリーが上手いと思う。

  • 北海道ってロシアとずいぶん近いんですね。日本って島国だから、隣に外国があることを忘れてしまいます。

    テーマは壮大なのに軽いエンタメ?浅見兄弟の性格が好き。ちょっとややこしい。

  • 利尻島で男性が凍死自殺した。その件をプライベートに調べて欲しいと元防衛庁長官から頼まれた浅見。少しずつ、少しずつ真実に近づく。

  • 最北の国境をのぞむ利尻島で、一人の男が変死を遂げた。警察が自殺として処理しようとする中、謎のメッセージと一枚のCDを託された浅見光彦。調査を進めていくうちに、背後に蠢く巨大な謀略が見え隠れする──。光彦と兄・陽一郎の思いは、“国”を動かすのか。戦後、日本人が喪った「覚悟」をテーマに描いた渾身の長篇小説。

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著者プロフィール

1934年東京都北区生まれ。1980年に自費出版した『死者の木霊』で衝撃的デビュー。主人公の信濃のコロンボこと竹村警部が活躍する作品に加え、1982年に刊行された『後鳥羽伝説殺人事件』で初登場した浅見光彦を主人公にしたミステリー作品は大ベストセラーに。映像化作品も多数。2018年逝去。

「2022年 『箸墓幻想』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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