神のふたつの貌 (文春文庫 ぬ 1-1)

著者 :
  • 文藝春秋
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  • Amazon.co.jp ・本 (439ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784167682019

感想・レビュー・書評

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  • 重すぎます。
    なんだろうこの読み終わった後の空虚な感じ。
    嫌いでは無いけど、
    あまり他の人にはお勧めできないかも。。。

  • ―神の声が聞きたい。牧師の息子に生まれ、一途に神の存在を求める少年・早乙女。彼が歩む神へと到る道は、同時におのれの手を血に染める殺人者への道だった。三幕の殺人劇の結末で明かされる驚愕の真相とは?巧緻な仕掛けを駆使し、“神の沈黙”という壮大なテーマに挑んだ、21世紀の「罪と罰」。 (amazonより抜粋)

    飛行機の中で読んだ本。
    神の声を聞きたいと願う牧師の話。歪んだ結論が少し面白いけど、「やっぱり」という感じで終わっていきました。

  • 貫井徳郎、好きです。
    今回もお得意の叙述トリック炸裂で、
    途中腑に落ちないながらもまんまとだまされました。

    ちょっと元ヤクザの登場は陳腐だったけど。




    今回のこの作品に関して言えば
    気になる点が多すぎて素直に面白いとはいえず。
    クリスチャンですから、私は。

    妙に説明くさい割には、肝心なことが抜けていて、
    「これ読んだ人にとってクリスチャンってどう映るんだろう。」
    と考えると、あまり多くの人に読んでもらいたい本じゃありません。
    もちろん「小説」だということは重々承知のうえで書いているレビューなわけですが。
    他のかたのレビューではいいことも沢山あるので、
    そちらを参考にするといいと思います。
    私の考えはある意味偏っていますから。



    それにしてもいくら貫井徳郎が面白いからっていっても
    帯に「21世紀の罪と罰」なんて書いてありましたが、
    ドストエフスキーと並べたらそれは故人に失礼と言うもんだ。
    あと表紙が怖いですね。

  • デビュー作、「慟哭」を、一晩中一気読みを強いられてしまった貫井徳郎の、それを凌ぐと私には思われる独特な一冊。

    彼が得意とする、いわゆる叙述ミステリーの常套とも言うべきプロット、手法、テクニックに則りながらも、その言葉のつなぎ方とテンポが実に巧みで、これも一息で読まされてしまった。

    中でもこの作品のユニークさを高めているのが宗教の絡め方。
    その小説にキリスト教的な世界観を濃く反映させた作家としては遠藤周作あたりがよく知られていると思うが、彼の作品とはあるヴェクトル上において対極にある、敬虔なクリスチャンが読んだらあるいは気分を害するのではないかと思われるような物語だ。

    自らの信ずる宗教的価値観にのみすべての判断基準と拠り所をゆだね、結果的に現実社会においてはとても常識にそぐわない凶行を重ねてゆく典型的な狂信者。
    が、その狂信ぶりが単なる狂信に終わるのではなく、最後にはとことんまで突き抜けてしまっているところが、すごい。
    貫かれた狂信。
    狂信も貫かれれば一種の恍惚をまとった聖心になりうる?
    それぐらいラストシーンは、美しい。

  • ―神の声が聞きたい。牧師の息子に生まれ、一途に神の存在を求める少年・早乙女。彼が歩む神へと到る道は、同時におのれの手を血に染める殺人者への道だった。三幕の殺人劇の結末で明かされる驚愕の真相とは?巧緻な仕掛けを駆使し、“神の沈黙”という壮大なテーマに挑んだ、21世紀の「罪と罰」。



    なんでしょう。
    他の誰かから見ていい人。
    すばらしい人といわれてる人がすべて、実際はそうであるのか??
    といわれればそうでないこともしばしば。。。
    のような気がします。
    矛盾というのは人間社会よくありますが、それがいい意味での矛盾と感じられる言動というものはとても大事なのかもしれませんね。。。

  • 表紙のお人形が恋月姫さん。

  • 答えの出ないテーマに悩む登場人物の心の葛藤が苦しかった。神は本当にいるのか、自分という存在に気づいてくれているのか。冒頭からずっと違和感を覚えていたことがあったが、トリックのためだったのね。悪意をもって殺人を犯した人がいないことが悲しいし怖い。

  • 私、無神論者でいいです。

  • 意欲作であろうことは分かるが、手を出すべきではなかった感じ。やるならミステリーという体裁をとる必要もない。が、読み進めさせられる筆力はある。

  • 深いなぁそして暗い。
    この人の書く話ってこういう暗さが堪らなく好きだ。

    で、やっぱり構成が意表をついていて、ものすごくうまい書き方をしている。

    聖書に疑問を持った牧師の息子の人生を通して、
    『神がいるならなぜ戦争が起こるのか』などの誰でも疑問に思うようなことを深く考えていって…っていうストーリーです

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著者プロフィール

1968年、東京都生まれ。早稲田大学商学部卒。93年、第4回鮎川哲也賞の最終候補となった『慟哭』でデビュー。2010年『乱反射』で第63回日本推理作家協会賞受賞、『後悔と真実の色』で第23回山本周五郎賞受賞。「症候群」シリーズ、『プリズム』『愚行録』『微笑む人』『宿命と真実の炎』『罪と祈り』『悪の芽』『邯鄲の島遥かなり(上)(中)(下)』『紙の梟 ハーシュソサエティ』『追憶のかけら 現代語版』など多数の著書がある。

「2022年 『罪と祈り』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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