夜がはじまるとき (文春文庫 キ 2-35)

  • 文藝春秋
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  • Amazon.co.jp ・本 (336ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784167705824

感想・レビュー・書評

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  • 神保町の書店で買った選書本。ラッピングされた文庫本の中から、本文から抜き出しされた一文を読んで気になる一冊を選ぶというもの。
    「幽霊ならまだいい」という文章に惹かれてこちらを選んだ。

    It、スタンド・バイ・ミーなどでキング作品はことごとく挫折してきてるので、正直読み切れるか不安だったけれど、面白い!
    「魔性の猫」、「聾唖者」、「アヤーナ」が面白かった。特に魔性の猫は友達にも薦めたほど。

    「どんづまりの窮地」はコーヒーを飲みながら読むものじゃなかった……何度顔を顰めたことか…ある種一番こわい。こわすぎる。
    キングのあとがきに「私の感じた恐怖をみなさんにおすそわけしたいと思って書いた」とあり笑ってしまった。ふざけんなこのやろう。

    最近翻訳物が読めなくなってきていたのだけど、楽しく読めたので嬉しかった。
    挫折した作品にももう一度トライしてみようかな。

  • 何かわからない恐怖が(非現実的)であったとしてもすごくリアルに書かれていてもし自分だったらと考えてしまった。

  • 強迫から逃れられない嫌悪感で具合が悪くなりそうな作品から始まり、吐きそうになりながら読み終える短編集。「幻想というバーベルを持ち上げるだけの想像力(解説より)」が備わってきたのか、一回目に読んだ時よりも楽しめた。

  • Nは静かで割りと好きな感じの内容だったが
    どん詰まりの窮地、テメーはダメだ。

    映像化は100%無理。てか絶対観ない。

  • 短編集。
    タイトルがなんか素敵だなと思ったから手に取った。
    Nという話が強迫性障害の話で、自分でもばかげてるとわかっているのに数を数えたりするのがやめられないというのが、ほんとにつらそうでかわいそうだった。
    魔性の猫という話は猫が好きだから猫の話かとちょっと楽しみにしていたけど読んだら怖かった。人を殺しまくる猫ちゃんの話で、殺し方が残忍だった。でも魔性とかいうと性的な響きがある気がするから魔性の猫じゃなくて悪魔の猫とかにしたほうがいいんじゃないかとは思った、タイトル。
    アヤーナという話はグリーンマイルを思い出させる話だった。黒人の女の子がキスしたら病気が治ったという奇跡の話。
    どんづまりの窮地という話は簡易トイレに閉じ込められて他人のクソまみれになるっていう描写が汚くて読んでてちょっとやだった。綺麗な話ではなかった…
    全体的に読んでて楽しい気分になる話はなかったけどキングの本はまた読もうと思っている。

  • 朝イチで読んだのが「どんづまりの窮地」だったので、そういう意味ではトラウマになりそう

  • 初めてのキング
    切ない話、奇跡の話、怪異譚、胸糞悪い話と様々な短篇集
    『ニューヨーク・タイムズを特別割引価格で』が好きだった

  • 翻訳が合わなかった。
    複数の翻訳家が手掛けているらしく、話によって表現の自然さに幅がある。原文でも個性的な比喩が頻出しているのが読み取れるので日本語に置き換える難易度が高いのは理解できる。それにしても読みづらい作品は読みづらい。
    比較的読みやすかったのが「聾唖者」と「どんづまりの窮地」だ。キングの執拗な心理描写に引き込まれた。とくに「どんづまりの窮地」は読んでて気分が悪くなる。映像化不可能だ。
    キング作品の映像化が難しいのは心理描写の書き込みが厚いため、絵面としては何も起きてなかったりするからだろうなぁ。

  • ――

     中学の図書館という場所と、単行本のITの佇まいがマッチし過ぎてて軽くトラウマになっている。あの真っ黒な表紙。不確かな記憶。

     そのイメージもあって、なんとなく語り手が子供の印象が強かったんだけれど、なんとなくそういう守られた怖さ? みたいのとは違う、それでいて身近な恐怖を味あわせてくれる良作短編集でした。最近のスティーブン・キングってこんな感じ? よきよき。
     パンつながり(笑)で読んだので『夜がはじまるとき』を先に手に取ったけれど、折角なので『夕暮れを過ぎて』も揃えます。


     いろいろと乗り越えて来た作家だからこそだろう、過酷な状況でも忘れることの無いユーモアが、ホラーの中で必要不可欠な温かみになっていて絶望的な読書感にならないのも流石。

     読みやすくて、深みもあって。
     それが中毒性のもとなのかしら。

     ☆3.4

  • 短編集。
    『N』はわかったような、わかんないような。
    他は、まあそこそこ楽しめた。
    なかでも、色々な意味ですごいのが『どんづまりの窮地』。すごいというか、気色悪いというか、ゲンナリというか。
    こんな小説を書けるのは、キングしかいないだろう。まさに面目躍如。

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著者プロフィール

1947年メイン州生まれ。高校教師、ボイラーマンといった仕事のかたわら、執筆を続ける。74年に「キャリー」でデビューし、好評を博した。その後、『呪われた町』『デッド・ゾーン』など、次々とベストセラーを叩き出し、「モダン・ホラーの帝王」と呼ばれる。代表作に『シャイニング』『IT』『グリーン・マイル』など。「ダーク・タワー」シリーズは、これまでのキング作品の登場人物が縦断して出てきたりと、著者の集大成といえる大作である。全米図書賞特別功労賞、O・ヘンリ賞、世界幻想文学大賞、ブラム・ストーカー賞など受賞多数。

「2017年 『ダークタワー VII 暗黒の塔 下 』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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