オレたち花のバブル組 (文春文庫)

著者 :
  • 文藝春秋
4.12
  • (1639)
  • (2313)
  • (878)
  • (75)
  • (10)
本棚登録 : 14956
感想 : 1243
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (368ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784167728045

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 半沢直樹シリーズ第2弾。
    半沢の伊勢島ホテルの200億円の融資回収もアツいが、左遷された同期の近藤がタミヤ電機でバンカーとして目覚め、会社を変えよう、と奮闘するところに最も心動かされた。会社員人生、いいことばかりではないが、どんな状況でも、諦めず、自分の信念を貫き通すことで道が開ける、という展開になっているのがこのシリーズがサラリーマンの心を打つ理由だと思う。

  • 出向させられた同期の近藤が途中から生まれ変わるところが爽快だった。
    ドラマは見てたけど忘れたころに読むのもまた良し。

  • 中小企業に出向している近藤は、かつてはエリート候補生であったが心の病で出世街道から離脱してしまう。しかし、出向先の不正に勘付いてから、少しずつ銀行員としてのプライドや誇りを取り戻していく。
    主人公の半沢も、銀行という特殊な組織の体質と戦いながら、自身の正義と誇りのために突き進む。
    自らの保身のためでなく、目の前の顧客と向き合う。そんな銀行員としての当たり前の姿勢を、初心を、原動力として半沢たちは格闘していく。

    自分たちの仕事ぶりにも、照らし合わせながら、近藤や半沢たちが果敢に組織の闇へ切り込む姿は痛快であり、そして、勇気をもらった。
    組織の中で働くことは、綺麗事ではない。だから、こそ自分のポリシーを大切にしていきたい。

  • ドラマは観てたけど本は未読でした。
    本編はドラマの後半に当たる部分。
    3、4巻が読みたかったので読む事に。
    単純に面白い。スカッとしますね。

    ドラマを観てたから、読んでてどうなるかは分かっていましたがそれでも面白い。

    本編は半沢対大和田、半沢対黒崎の対決が山場ですね。
    ドラマで有名な大和田の土下座シーンは出てきませんでした。ドラマの方がよりエンタメに徹しています。
    小説はリアリティ重視ですかね。

    個人的にタミヤ電気の野田氏のセリフ。
    自身を柱に打ち付けられた釘に例える場面は、サラリーマンの悲哀を感じさせて良かったです。

  • 「バブル入社組」世代の苦悩と戦いを鮮やかに描く。巨額損失を出した一族経営の老舗ホテルの再建を押し付けられ、東京中央銀行の半沢直樹。会社内の見えざる敵の暗躍、金融庁「最強のボスキャラ」との対決、出向先での執拗ないじめ。四面楚歌の状況で、絶対に負けられない男達の一発逆転はあるのか?(親本は2008年刊、2010年文庫化)
    ・第一章 銀行入れ子構造
    ・第二章 精神のコールタールな部分
    ・第三章 金融庁検査対策
    ・第四章 金融庁の嫌な奴
    ・第五章 カレンダーと柱の釘
    ・第六章 モアイの見た花
    ・第七章 検査官と秘密の部屋
    ・第八章 ディープスロートの憂鬱

    半沢直樹シリーズ第2作。勧善懲悪で、読んでいて楽しい。3時間余りで一気に読んでしまった。
    半沢直樹の活躍ぶりも痛快だが、本書のもう一人の主人公は、銀行で競争に破れた近藤の復活の物語でもある。本書の最後で、出向を解かれ銀行に戻ることが出来た近藤。一度失敗した男が、トラウマを克服し、職業人としての誇りを取り戻す様は、多くのサラリーマンの共感を得るのではないだろうか。

  • 2017.9.12 読了。
    半沢直樹かっこいい!
    最後の5行。これがしっかり心にあれば怖いものなんてないと思った。
    これまでがドラマですね?次からは未知です。
    読みたいっ!てなったら読みます。
    花ちゃんドラマと少し違いました。
    上戸彩ちゃん可愛かったなぁ。

  • 働く際に色々な軋轢があると思うが、
    何を大事にして働くかで
    自分が自信を持って誇りを持って働くことができるか教えてくれる
    痛快な小説。

  • 半沢直樹かっこいい。「基本は性善説。しかし、やられたら、倍返し。それが半沢直樹の流儀だ。」ドラマとは少し違ったが面白い。気持ちいい。次はロスジェネの逆襲だ。

  • ドラマを先に見、かなり嵌り
    毎週、見入ってました。
    最後に、半沢の出向に唖然。
    でも、次の「ロスジェネの逆襲」に期待w

  • 巨額損失を出した老舗リゾートの再建に半沢が指名される。
    行内では合併後の派閥争いがうずまき、同族経営の老舗リゾート内でも何やら怪しげな動きが。
    そんな中、金融庁検査が行われる。噂の検査官黒崎と半沢の対決の結果はいかに?

    うーん、絶妙なんだな。
    仕事人みたいにトコトンまで落ちてしまうと「倍返し」しても悲痛で後味が悪いわけで。あー、これってツライ、マズイ!って焦ったところでサっと上向きに切り替わる。そのタイミングがいい。
    今回は近藤さんの脆さにドキドキしっぱなしだった。
    半沢さんはなんとかするでしょっていう安心感があるけど、近藤さんは病気のこともあるし、彼の苦悩は行内の派閥とか出世ジェットコースターとかよりずっと身近なんだもん。

    「ノーに比べたら、イエスは何倍も簡単なんだ。だけどな、オレたちサラリーマンがイエスしかいえなくなっちまったとき、仕事は無味乾燥なものになっちまうんだよ」
    池井戸氏の本は現場で踏ん張る叔父様が素敵なんだけど、今回はその影が薄い。近藤さんや半沢さんが踏ん張ってたからね。

    「人生は一度しかない。
    たとえどんな理由で組織に振り回されようと、人生は一度しかない。
    ふて腐れているだけ、時間の無駄だ。前を見よう。歩き出せ。
    どこかに解決策はあるはずだ。
    それを信じて進め。それが、人生だ。」

全1243件中 61 - 70件を表示

著者プロフィール

1963年岐阜県生まれ。慶應義塾大学卒。98年『果つる底なき』で第44回江戸川乱歩賞を受賞し作家デビュー。2010年『鉄の骨』で第31回吉川英治文学新人賞を、11年『下町ロケット』で第145回直木賞を、’20年に第2回野間出版文化賞を受賞。主な作品に、「半沢直樹」シリーズ(『オレたちバブル入行組』『オレたち花のバブル組』『ロスジェネの逆襲』『銀翼のイカロス』『アルルカンと道化師』)、「下町ロケット」シリーズ(『下町ロケット』『ガウディ計画』『ゴースト』『ヤタガラス』)、『空飛ぶタイヤ』『七つの会議』『陸王』『アキラとあきら』『民王』『民王 シベリアの陰謀』『不祥事』『花咲舞が黙ってない』『ルーズヴェルト・ゲーム』『シャイロックの子供たち』『ノーサイド・ゲーム』『ハヤブサ消防団』などがある。

「2023年 『新装版 BT’63(下)』 で使われていた紹介文から引用しています。」

池井戸潤の作品

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

有効な左矢印 無効な左矢印
伊坂 幸太郎
有効な右矢印 無効な右矢印
  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×