イニシエーション・ラブ (文春文庫)

著者 :
  • 文藝春秋
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  • Amazon.co.jp ・本 (272ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784167732011

感想・レビュー・書評

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  • 必ず2回読みたくなる、驚愕のミステリー。可愛くて愛嬌のある繭子と、合コンで出会ったあまり女性慣れしていない鈴木との物語。普通の恋愛物語と思いきや、最後の二行で全く違った物語に変貌します。趣味を通じて結ばれるというよくある物語に共感する一方、その後の物語展開に頭がついて行けずもう一度読みたいと思ってしまう恋愛とミステリーが混合した楽しめる一冊です。(上海蟹)

  • どんでん返し本、として評価が高かったので読みました。
    最後まで読むと「あぁ、そういうことね」となりますがその組み立てを思いついたアイディアだけがこの本の魅力であり、内容は非常にくだらないです。
    個人的には好きではありません。

  • 帯文に、最後の2行は最後まで読まないで!って書いてあるけれど、私はそこを最初に読んでもトリックわからずじまい泣
    辰也って誰、、、
    読解力の無さが悲しい。

    • ぴんさん
      既に解説など読まれているかもしれませんが、
      本書の構成ですと読者は
      sideAで学生時代の鈴木夕樹と繭子の出会いから交際
      sideBで社会人...
      既に解説など読まれているかもしれませんが、
      本書の構成ですと読者は
      sideAで学生時代の鈴木夕樹と繭子の出会いから交際
      sideBで社会人になった鈴木夕樹と繭子の破局まで
      のように読み取れますが、作者が描いた実際のストーリーとしては
      sideA/Bは別人物の視点で描かれたもので、
      (side B)鈴木辰也と繭子が出会い→辰也の異動を機に2人は遠距離に→(sideA)寂しい思いをしていた繭子はタイミング良く夕樹と出会う→繭子は東京の辰也と夕樹を同時進行→竜也の浮気が発覚し、別れたことをきっかけに夕樹に一途になる
      という展開ですね。
      辰也は繭子をミヤコと呼び間違えたことで浮気がバレますが、繭子は両者を「たっくん」と呼び、呼び間違えることはありません。
      2022/08/09
    • mengziさん
      なるほど!!
      解説いただき、ありがとうございます!
      A→Bへと読み進めると時系列が交錯していることになかなか気づけませんでした。
      最後に繭子...
      なるほど!!
      解説いただき、ありがとうございます!
      A→Bへと読み進めると時系列が交錯していることになかなか気づけませんでした。
      最後に繭子が名前を呼び間違えて、不倫発覚で終わるの?とも思ったのですが、それは半分正解で半分間違えだったのですね!
      名前を呼び間違えたわけではないものの、彼女も不倫していたことは事実。
      スッキリしました〜(^^)
      2022/08/11
    • mengziさん
      こうして自分の感想にコメントいただいて交流したの、初めてだったので嬉しかったです(^^)
      こうして自分の感想にコメントいただいて交流したの、初めてだったので嬉しかったです(^^)
      2022/08/11
  • こんなミステリーがあるのかって感じでした。
    噂の最後の2行、意味がわからずYahoo知恵袋で解説見ても最初の意味が分かるまで少し時間がかかった。
    名前の呼び方やたっくんの人格の変わり方がおかしいなーと思いながら読んでたけど
    ただただタックん最低な男と思ってて、人柄も変わりすぎて、最初の謙虚な純朴な男の子はどこ行ったんやと思ったけど、まさかの別人
    マユにはびっくりした。し、みんなの心情が自分本位でずるい考えばかりだなという印象しか残らず、
    愛のない恋愛ごっこを見てるようでした。

    個人的には読み進めながらこいつが怪しいなとか誰が悪いのか考えたり推理しながら読みたい私としては最後までそれがなく物足りなかった。
    ミステリーというのか??という感じと、人情味や人間臭さを書くにしても登場人物みんな浅すぎて
    感情も揺さぶられることなく終わってしまった。

  • またまた賛否両論あるんでしょうが
    個人的には文句無しの5!!(何度も書くけど小説は本当に推理せずに読むのが一番好きなんだ…)
    騙されまくって騙されまくって最後の2行で「あ!?」となった、ミスリードされまくり読者。

    小説はsideA、sideBの「両面」から成るのですが
    その両面は巻末解説にもある通り、同時に進行している。AとBの鈴木は別人で、マユちゃんの二股ストーリーだったというのが大結末ですが
    まぁ2回目読んだら面白いこと面白いこと。
    (いや普通の人なら気づくんでしょうけども。わたしは推理せずに読むので全く気づきません。。笑)

    ルビーの指輪も「なくしちゃった」、じゃなくて辰也に返してるし、ホテルのキャンセルも「どこかの失恋したカップル…」じゃなくていやおのれやないかい、という。便秘での入院も堕胎入院だし、タック…は「たっくん」って言いかけたんだろうね。
    いやそれにしてもsideBの、辰也が間違えて電話かけて「たっくん?」って出たときの、辰也はあまりにも彼女が自分を忘れられてないんじゃないかと心痛するんやけど、いやそれ夕樹に対してやからな、っていう切なさがすごかった。笑

    よくよく読んだら、鈴木の性格違いすぎるなとか気づくんですが、いやまぁマユちゃんにおしゃれになってとか言われてたし、何より社会人生活で変わってしまったんやろうなと完全にミスリードされてました。はい。
    まぁ暴力奮うのもあってsideBの辰也とは別れたかったんだろうねぇ。いやそれにしてもすごすぎる二股生活。

    最高に騙されまくりました。いやー良かった。


  • 鈴木くんの初めての合コン参加から
    話が始まる。 
    鈴木くんが気になった女性は、成岡繭子。
    彼女と個人的に会える事になり、鈴木くんは
    浮かれるが、彼女は一緒に合コンをした
    メンバーには二人の関係は秘密にしたいという。
    苗字ではなく、渾名で呼び合う近さになる時、
    鈴木夕樹の呼び名を、タキ→たっくんと
    したマユ。
    初めて親しくなる女性に、鈴木くんは
    彼女の理想に近づこうと変わろうとする。
    クリスマスイブのデートには
    マユが望んだ高級レストランを予約し、
    夢の様な一時を過ごす。

    鈴木くんの就職、東京本社への派遣、突然の入院、
    二人の関係に微妙な変化が現れる。

    また、鈴木くんの人となりのエピソードからは
    酔った勢いで暴れ友人と喧嘩になる様子、
    一途にマユを求めていた鈴木の個性にも
    変化が現れる。

    イニシエーション・ラブ
    恋愛の通過儀礼

    書籍の裏表紙、但し書きの通り
    ラストに2行は読み終えた後に再読ください。

  • 有名なラスト1ページだけのための本。そういう娯楽と思えば素晴らしい。

  • ミステリをずっと読んできて、最後の2行で全てがひっくり返るという文言に惹かれ購入。
    恋愛系の作品は読まないため、ページ数は少ないもののしんどかったですが、
    読みながら感じていた少しの違和感、そして勘繰っていた見当違いの考察を最後の2行で全て吹き飛ばされました。
    ミステリでこのカテゴリはなかなかないんじゃないでしょうか。
    なんの説明もなく、当たり前のように物語が終わるのですが、プロットと構成がしっかりしているからこその終わり方。カッコいい。
    あの読み終わった後の感覚。
    もう一度記憶を消して読み直したい小説です。

  • 読んでいる間は、ただ合コンで知り合った子と仲良くなっていく物語を読まされてて、これって本当に最後面白くなるのかな?って半信半疑でとりあえず読み進めた。後半読んでいると所々違和感が。最後のページであれ?ってなって、そういう事か!と。全く気づかなかったです。知らない人にはおすすめしたい本だと思いました。

  • 面白くて一気に読み進めた。なんだか主人公の鈴木が性格変わっちゃったな〜と思ったけど、そういう事だったのか気づかなかった

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著者プロフィール

静岡県大学理学部卒業。1998年『Jの神話』で第4回メフィスト賞を受賞し作家デビュー。著者に『イニシエーション・ラブ』、『スリープ』など。

「2020年 『本格ミステリの本流』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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