サンドウィッチは銀座で (文春文庫 ひ 20-3)

  • 文藝春秋
3.58
  • (27)
  • (66)
  • (65)
  • (11)
  • (4)
本棚登録 : 992
感想 : 72
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (245ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784167838690

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 食エッセー。この手の本は山ほど出ているはずなのに、書き手の上手さにどんどんページをめくってしまう。

    東海林さだおのような「旨い」という言葉を使わないでその料理への入れ込み方をタッチとも違う。薀蓄を凝縮したような、「私、詳しいんですの」という感じとも違う。

    洋食に関する文章が多く、オムライスや題名にもある、サンドイッチが語られます。

    …おかげで関空での乗り継ぎの間、カツカレーを注文する羽目になりました。

    旨そう文章ではなく、食べたくなる文章、といえばちょっとこの本の雰囲気が伝わるでしょうか。

    孤独のグルメの谷口ジローの絵が所々は言っているのも良いです。

  • 祝文庫化!

    文藝春秋のPR(単行本)
    「きゅるるるるーーっとお腹が鳴る!
    春は山菜、夏はうなぎ、秋は座敷で鍋、冬は山奥で熊料理! 飽くなき好奇心と胃袋で旬の味を探し求めた、絶品食べ歩きエッセイ

    担当編集者から一言
    春は山菜、夏はうなぎ、秋は座敷で鍋を囲み、冬は山荘で熊料理。『買えない味』でBunkamura ドゥ マゴ文学賞を受賞した平松洋子さんの最新刊は、飽くなき好奇心と胃袋で“いまの味”を探し求めた食べ歩きエッセイです。『孤独のグルメ』や『歩くひと』でお馴染みの谷口ジローさんが描く漫画との美味なるコラボレーションも見逃せません。一読すれば、思わずお腹の虫が「きゅるるるーー」と暴れ出すこと請け合いです。(HS)」

  • 谷口ジローさんの絵経由で知った作品。
    大好きな孤独のグルメにも通じそうな本の説明から手に取ってみた。サンドイッチは銀座で、なんてオシャレなお店紹介かと思いきや、ディープな池袋中華に始まり、どぜうやふぐ、最後には熊まで、孤独ではなく仲間とわいわい、お酒もまあよく飲む。お腹は空くんだが、なにせふぐやら熊やら、食べたことのない中華だから、ああ食べたいー!みたいな感じにはならなく。昭和の名店の紹介エッセイ。兄さん姐さん向けかしらん。

  • うんまいモノが食べたくなる
    食欲増進エッセイ

    その中でちょっと異色?な
    「熊を食べにゆく」
    命のありがたみを感じた

    みとのブックフリマにて購入

  • 平松さんのお店に対する愛を感じられる一冊。わたしもこんな気持ちで、こんな熱意で、お店を渡り歩けたらな。もっと真剣にお店に向き合うぞ!という気分になる。月鍋の由来がすてき、オムライスを食べながら別れ話はできませんね、にもぐっとくる。
    「おわりに」の冒頭、わたしもほんとうにそう思います。お店からもれるオレンジの灯り、慈雨、誰もがしあわせなときを過ごしていてほしい。

  • 春夏秋冬を通してさまざまな絶品料理を食すエッセイ集。軽快な語り口とこちらの空腹を煽るような描写によだれが出ること間違いなし。合間に挟まれる挿絵や漫画も文章の雰囲気にしっかり噛み合い、するすると読み進められる。食事が好きな人にもおすすめの1冊。

  • 東西のいろいろなおいしいものを食べ歩いた記録。

    所詮は言葉で、実際に食べられるわけじゃない。
    そう嘯いて読んでみたが、これがなかなか読んで楽しい文章。

    鎌倉の精進料理に春を感じる。
    社食めぐりの記事からは、空気感も感じられる気がした。
    冬の終わりにふぐやどじょうの一人鍋を楽しむ。
    上野の大衆食堂の最後の日々。
    ただ食べ物のことだけではなく、食をめぐる場を掬い取っていく。
    旅が自由にできない昨今、外に出かけた気分が味わえる。

    それから、谷口ジローさんの絵があるのはうれしい。
    写真より純度が高い、あの精緻なタッチにため息が出る。

  • 谷口ジローさんのマンガを読みたくて読んだ本。

    著者が全国各地のいろんな美味しいものを食べており、それを文章と谷口ジローさんのマンガで語るという形式となっており、夜遅い時間に読むとお腹が減って仕方が無い本でもありますね。

    現状では、コロナ禍でもあり近所においても外食をしにくいもどかしさがありますし、ましてや全国に旅行に行ったり会話をしながら食事を楽しむというのも中々難しいところです。

    ただ、そういう旅行や外食を躊躇していると、どんどんと失われていく店ってあるんだろうな、とそんな事を考えたりもした1冊でありました。

  • 実際の店などたくさん登場。行ってみたいとこばかりで面白い。

  • ☆2.5。B。
    連載ならよかったのだろうとおもうけどまとめて読むとおなかいっぱい。すこしずつ読むのがいいかも。

全72件中 31 - 40件を表示

著者プロフィール

平松洋子=1958年、倉敷生まれ。東京女子大学卒業。エッセイスト。食文化、暮らし、本のことをテーマに執筆をしている。『買えない味』でBunkamura ドゥマゴ文学賞受賞。著書に『夜中にジャムを煮る』『平松洋子の台所』『食べる私』『忘れない味』『下着の捨どき』など。

「2021年 『東海林さだおアンソロジー 人間は哀れである』 で使われていた紹介文から引用しています。」

平松洋子の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×